表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/9

神の中でも有名な伝説






昔々、それは本当にかなぁーーーーり昔の話。

当時、神界や天界の美女達が必ず一度は憧れそして恋する美しい美丈夫が1柱いた。





その美丈夫は神界や天界で一二を争う美しい女神でも勝ち目のない程に儚くそれでいて心のある強さを持ちまた知的な印象を持つ者で、何柱もの女神を虜にした。


本人曰くそんなつもりは全くないと良い続けていたがそれでもその美丈夫の一言一句や一挙一動で頬を林檎の果実のように染め上げ恋に落ちる女神、つまり女達が数え切れない程にその美丈夫に夢中になった。




ある者は処女神、ある者はかの有名な神の妻、ある者は天使、ある者は……………………と神名を出したら切りがないし個人情報なので伏せておこうと思います。










――そんな美丈夫はある刻、神界や天界をある種の恐怖で震えたたせたのだ。



それは、今まで美丈夫に想いを寄せ恋焦がれてきた全ての女神達を哀しみより一生記憶に残り苦しみ続け、それに涙を流させるくらいの恐怖を与えた。










何故ならその美丈夫は、ある刻、その日から





「遊びに来たでござる我が親愛なる悪友よ!」



「うん、相変わらず時代錯誤な喋り方と身体にピッチリな“全 身 タ イ ツ” だなお前は。そして誰が悪友だ変態が」





腰をくねらせ、腰を突き出すというキモい行動をとって嫌なアソコをひたすら主張する只の真っ黒の全身タイツを来た変態に成り下がったのだから。

しかも何を思ったのか喋り方を時代錯誤な武士語にまで変えて、だ。



ホント、モテすぎて頭イッタのかコイツ。いやでもこれはこれで面白いから私は別に良いんだけどね。

気持ち悪いポーズを毎回取るのが意外にツボにくる。




「変態とは無礼な」

「むしろその格好で普通に女子の前に現れるお前が無礼だっつーの!ハア、そりゃあんな美丈夫がこんな痴れ者になったらあの一途だったサクヤ姫も潔く嫁ぐわ」






そう、この間サクヤ姫がチラッと言っていた「初恋の君」とはまさにこの全身タイツもとい―――私、禍津日神の友人にして世間一般的には対の存在として扱われている、直毘神〔なおびのかみ〕のことである。


私はこの全身タイツを着だす前からコイツを“蔭”〔かげ〕と呼んでいる。





「それより禍津日神殿」

「なんじゃい蔭くん」

「このポージングとこちらのポージング、どちらの方がイケてるで御座ろうか?」

「断然腰を後ろに突きだして手を急所に当てながら上半身だけ動かす方が気持ち悪い」

「成る程!こちらの方がイケてるで御座りまするか!」




蔭くんとは長い長い付き合いだがなんでこんな奇行に走ったから知らんが、本人が今を愉しそうに過ごす様子を若干引きつつ見ながら私は今日も思う。







「(コイツよく天罰受けないよな)」







そのうち後ろから惚れられてた女神の1柱から刺されるじゃないかなぁ、と内心ワクワクしながらその瞬間を待っている。



あ、そうそうサクヤ姫もその瞬間をニヤニヤしながら待ってます!

うんうん楽しみですなぁ!!





余談ですが、この美丈夫の面影もない蔭くんの話は、神界並びに天界の名だたる美女を恐怖に陥れ泣かした伝説として今尚語り継がれてます。

え、なんでって?

だって私が尾鰭増殖させて噂流してんだし★



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ