鉛筆
鉛筆って可哀想。とくに鉛筆の芯って可哀想だと思いません?
だって、木のベッドにずーっと押し付けられて。
日の光を浴びれたと思ったら、頭を削られ、
キャップで窒息し、
鉛筆削りと言われる処刑器に、
鉛筆が生きていたら、とっても可哀想だなって思ったんだ。
そんなことを思いながら、僕は黙々と、
24人くらいの頭を削っていた。
君たちは辛くないのかい?
そんなことを、問いかけてみた。
鉛筆たちは答えてくれた。
『僕たちは、頭を削られているだけじゃない。 君のため、僕らのため、一生の思いで。一生の宝物を作ったんだ!!』
そこには美しい風景画があった。