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VAGRANT  作者: じょう
第ニ章 ゴホード砂漠
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第二章4 『霊器』


「とんでもねぇ力だな。霊器の加護か?」


「貴様と話すことはない。加減はしない死ね」


 雷光の速度でジークの前に戻ったカームは、ジークが剣を振りかざすより速く、その腹に雷を纏った雷速の拳を打ち付ける。


「なに!?」


 ジークは、脇腹に逸れたカームの右手首を掴もうとしたが次の瞬間には消えていた。


(拳が逸れた。何かの魔法か、打撃でのダメージは期待しない方がいいな)


「早えなぁっ!!おらぁ!!!」

 

 後方に回避したカームは自分の拳がジークの体を逸れた理由を思案したが、答えは直後に判明する。カームの両足が地面を離れ後方に吹き飛ばされた。


「なるほど、風か」


「バイドッ!!!!」


 人を吹き飛ばす暴風を起こしたジークは、上空で待機していた己の飛竜の名を叫ぶ。空中で身動きが取れないカームは、上空から急下降してくる巨大な真紅の飛竜をその青い瞳に捉える。そして、腰にある金剛杵を一つ手に取り唱える。


釈斬桙しゃざむ


 それはどこから来るか分からない、落ちた場所が見えるだけだ。

 夜の砂漠に突如、閃光が生まれ白夜を生み出した。巨大な稲妻は真紅の飛竜に落ち、雷鳴が轟く。飛竜は声を出す間もなく焼け焦げ砂漠に体を打ち付けた。風が弱まりカームは体勢を整え、砂漠に着地し目の前まで急接近するジークを視認する。

 着地の瞬間を狙ったジークが振り下ろした剣を、雷を纏った体が可能にしてくれている驚異的な反射神経で交わす。交わした側から立て続けにジークは剣を振る。尽くを交わしたカームは距離を取る。


「俺の愛竜を焼き焦がした罪は高くつくぜ」


「罪を犯しているのは貴様だ、下衆が。遺跡に勝手に棲みつきおって」

 

「あぁん?ピラミッドに寝泊まりして何が悪いんだ?てめぇの所有物か何かか??」


「私はこの国の王だ」


「妄言も大概にしとけ、この国は何千年も前に滅んでんだよ。それより、おめぇの腰に付いてるのは霊器だろ?それくれたら大人しく帰ってやるよ」


「痴れ者が、貴様と話すことはない」


 カームは、金剛杵をかざし稲妻を発生させたが稲妻はジークを避けるように砂漠に逃げていった。


「軌道変えちまえばどうってことねぇな」


「なるほど、嗜好を変える」


 突如、ジークの体に強烈な電撃が駆け巡る。ジークは、雷撃を受けながら自身の風を纏い宙に避難した。


「クソがっ!!!はぁはぁ、地面からでもイケんのかよ。舐めたマネしやがって、絶対ぶっ殺してやる!このクソ野郎!!!今ので仕留めきれなかった事を後悔しなっ!!」


「貴様っ!!」


 想定外の攻撃を受け、怒り沸騰のジークの首飾りが輝き始める。


「『霊器開放れいきかいほう!!!』」


 世界が止まったかのような静寂が一瞬起きたあと、首飾りの輝きが止んだ。砂漠に風が吹き始めた、カームの服が風に引っ張られる。それは次第に強くなっていき、本来目に見えない風が砂漠の砂粒を巻き上げ、己の強大さを誇示するかの如く吹き荒れ、巨大な竜巻となっていった。地面から上空高くに伸びた竜巻は自然の摂理などお構いなしにそこら中に出来始めた。


 (まずい!リーナとニックを守らなければ!!)


「おいおいおい!!!お頭のやつ霊器使いやがったぞ!!逃げろぉ!!!」


「まじかよ!!おらぁ!!全員退散だぁ!!」


 飛竜に乗っていた空賊は、即座に風の異変を感じその場から逃げていった。


「なんだ、あいつら逃げていくぞ」


 リーナが落とした岩石に身を隠しながら、西部劇さながらの銃撃戦を繰り広げていたニックは、状況を把握できないでいる。そうこうしているうちに、目の前にカームが現れる。


「王様!敵やっつけたのか!?」


「いいや、まだだ。リーナはどこにいる!!」


「転移魔法でここからは離脱してるよ。そういや空賊の奴らが逃げて行ったんだ。何かあったのか」


「あれを見ろ」


「な、何なんだあれ、、」


 少し離れたところからでもその巨大さが分かる竜巻を見つめニックは絶句する。


「ジークが霊器を使った。このままでは、この国は滅んでしまう。私は君を避難させた後、ここに戻る」


「王様一人で何とかなるのか!俺もここに」


「私も霊器を使う。君に気を遣う余裕はない。少し遠くに運んだ後は、自分の足で少しでも遠くにいくんだ」


「えっ、でも、おわっ」


 ニックの言葉に聞く耳を持たずにカームはニックを担ぎ走る。

 

「王様!待って!ちょっと待ってくれ!!」


「何だ!そのまま喋れ!」


「もうすぐリーナの準備が終わるはずだ。俺もいなきゃ駄目なんだ!!」


「何のことだ」


 走り続けていたカームが足を止める。


「作戦って程じゃないけど良い案が思いついたんだ。それをリーナが今やってくれている。そこには俺もいた方がいい。それまで何とか持ち堪えてくれ王様!!」


「何のことか分からんが飲み込もう。時間が惜しい。これ以上は近づくな」


 カームはニックを置いて、再び暴風吹き荒れる戦地に稲妻を纏いながら戻る。

 

「何だ尻尾撒いて逃げたかと思ったぜ。暴風竜がお出ましするぜ!!」


 一層巨大な竜巻から、その竜巻と引けを取らない濃緑の鱗を纏った竜が鼓膜をつんざすような咆哮と共に姿を現した。


「戯けが、神の怒りを知れ。『霊器開放(れいきかいほう)』顕現せよ!雷光神(らいこうしん)インドラ」


 カームの金剛杵が輝き出す。


「――この世の終わりかよ、ここは」


 遠目に戦場を眺めていたニックが呟く。巨大な竜巻がいくつもあり、雷がそこら中に落ち始め、二百メートルはくだらない龍が目の前に現れた。空はいつの間にか雷雲に覆われていた。天災ここに極まれりだ。

 唖然としているニックの目の前の地面から魔法陣が浮かびあがった。


「おいおいおいおい!!どうなってんだこれ!!」


「ぶっ殺す、ぶっ殺してやるっ!!ジィークーー!!」


「レオルさん!!プリメラ先輩??」


 そこに現れたのは、目の前の景色に動揺しているレオルと狂乱気味のプリメラだった。ニックは、プリメラがいつもと違う出立ちをしており困惑する。

 プリメラは、背中に大きな蝙蝠の羽を生やし頭には、角が生えていた。


「おう!坊主無事だったか!それより何ごとだこれ」


「はい!何とか!それより今、大変なことになってて」


「見りゃ分かるぜ、霊器が使われたな」


「ガキっ!!!ジークはどいつだ!!!舐めたマネしやがって!!」


「黒髪で眼帯をしてる人がジークです!!銀髪の人はこの国の王様で、、えっ」


 プリメラはもう目の前にはいなかった。カームの雷速に引けを取らない速度で天災の中に飛び込んでいった。プリメラは、自身がジークの手によって転移されたと思っていた。


「坊主、ここから俺たちにできることはあんまりねぇ。霊器がどんなものか目に焼き付けとけ」


「―――はい。プリメラ先輩大丈夫ですかね」


(アネ)さんなら問題ねぇよ。度肝抜かれんなよ」

 

 レオルはタバコに火をつけ傍観する。



「――――ジィークーー!!!」


「なんだあのアマは!!」


「ニックの言っていた作戦とはこのことか」


 背中に大きな蝙蝠の様な羽を広げ、天災の中に突如現れた金髪の美女にカームとジークは目を奪われる。ジークは、己に突っ込んでくるプリメラを強敵とみなし、全身に風の鎧を纏いプリメラを風で押し返そうとするが徐々に距離が縮まっていた。


「このアマ!どうなってんだよ!ティフォン!!!」 


 風の刃でプリメラの体がズタズタに引き裂かれたそばから回復していくのを目の当たりにしジークは困惑する。暴風龍の名を呼んだジークに呼応し、巨竜ティフォンが動き出した。プリメラをその巨大な鉤爪で弾き飛ばした。

 砂漠の地面に大きなクレーターが作られ、砂埃の中から血塗れながらも笑みを浮かべているプリメラが姿を現した。プリメラは全身の折れた骨などを回復しながら、両手の握り拳で空中を叩き空間にヒビを入れた。ヒビは割れ落ち、暗くなった空間から大太刀を二つ引き抜いた。


「―――なんという、悪魔か!」 


「そなたも大概、人並み外れておろう。それで妾はどうする」


 カームの後ろに稲妻を纏った美女が姿を現していた。翠玉色の目を持ち、褐色の肌に今にも吸い込まれそうな漆黒の髪をしていた。


「好奇を伺う」


「あいわかった」


「やるじゃねぇか!もっと楽しませてくれよぉおお!!いつまで寝てんだ!ブラックドッグ!!絞め殺せっ!蛇龍ヨルムンガンドッ!!!」


 プリメラの声と共に死したはずのケルベロスの目が紅く輝き、切り落とされた首と真っ二つになった体が燃え上がり、蘇生する。そして、天空にケルベロスを呼び出した時と同じく漆黒の門が雷雲から現れ開かれる。

 門から漆黒の龍がトグロを撒きながら姿を出し、濃緑のドラゴンの首に巻きつく。いくら強靭な嵐でも巨大な質量を前に無力となっていた。

 そして、三つ首のケルベロスはティフォンの脚に噛みついたまま黒炎を吐き出す。


「くそが!化け物がっ!!」


 ジークがプリメラ目掛け見えない風の斬撃を無数に飛ばす。プリメラは、両の大太刀で弾き落とす。


「もっと!!もっとだぁああ!!」


 見えない斬撃の脅威は見えないというところにある。それを太刀で弾き落とすプリメラの技量は天晴れだが、次第に体に風の刃が刻まれる。プリメラの右腕は切り飛ばされていた。

 無数の風の刃は、プリメラのいた場所に砂埃と血飛沫を巻き上げ仕事を終える。


「はぁはぁ、やったか?ん?」


 以前警戒は解けない。だが、いくら回復力があろうと体を粉微塵に切り刻めば生命として終わるはず。ジークは、そう思っていた。

 ジークは何が起きたのか理解できなかった。風の刃を出すのに夢中になりすぎていて気づかなかったのか。いずれにせよ、もう遅い。


「なんだよ、、これ」


 ジークの胸にプリメラの大太刀が後ろから貫通していた。ジークは、空から落ちる。ジークが召喚した竜は消えていき、嵐も次第に治っていった。


「まぁまぁは、楽しめたぜ!クソカス!お前は犬の餌だ」


 無傷のプリメラが満足気味に倒れたジークの前に立つ。


「バケモンがよ、、ぐはっ、、はぁはぁ目当ては霊器だろ」


 プリメラは、ジークの首を掴み持ち上げる。そして、首飾りを引きちぎり胸に刺さっていた太刀を念力で抜き、ジークを高く放りなげた。放り投げた先には三つの口を開けたケルベロスが待っていた。断末魔の叫びがジークの死を知らせる。


「ニックの仲間と見受けるが、合ってるか?」


 カームは、インドラを引き連れプリメラに近づく。


「あぁん?なんだテメェ!テメェも霊器持ってんじゃねぇか」


「口を慎まんか、このアバズレがっ!」


「誰がアバズレだ、このメス豚!テメェのがアバズレみてぇな格好してんだろ!死ぬか?」


「プリメラ先輩!!その人は、この国の王様で!!」


 遠くからニックとレオルが臨戦態勢のプリメラとインドラに駆け寄る。


「王様だぁ??ここはとっくに滅んでんだろ。テメェ王様って言えば殺されねぇと思ってんじゃねえだろうな」


「証拠を見せる。着いてきてほしい」


 カームはプリメラを納得させられる証拠を出せる自信があった。


「いいや、今殺して霊器をもらう」


「まあまあ、姉さん。一旦殺すのは後回しでも」


「なんだレオル、こいつの肩持つのか?」


「もし本当に王様でそれをぶっ殺しちまったら、マスターが何て言うか」


「嘘ならこのカーム、霊器を全て渡し自害しよう」


「ちっ、しゃーねぇーな!!これはワシらがもらって行く。レオル、持っとけ」


 レオルの説得に不服を持ちながらも、納得したプリメラは門を顕現させ、召喚したケルベロスとヨルムンガンドを帰らせる。そして、ジークから奪った霊器の首飾りをレオルに投げ渡す。


「構わん。インドラ、残党を頼んでもいいか?」


「あいわかった」


 インドラは空賊が逃げた方角に手をかかげた。遠くの方で夜空に閃光が走り、遅れて雷鳴が轟く。


「助かった。すまないな」


「またいつでもお呼びくださいまし」


 インドラはそう言い残し、プリメラを少し睨み消えていった。


「気に食わねぇな、あのアバズレ」


「まあまあ、プリメラ先輩ここは一旦」


 ニックがプリメラを宥めていると、遠くから鈴の音が聞こえてきた。


 ――チャリン、チャリン


 何の音かと全員がそちらに目を見やる。黒い装束衣装を纏った男が錫杖を鳴らしながら近づいてきていた。


「何の騒ぎかと引き返せば、ジーク殿はやられてしまったか。南無阿弥陀」


 黒装束の男は、長い黒髪を後ろで結っており、少しきつね目だが端正な顔立ちをしていた。

 プリメラは瞬時に敵と認定し、そのそっ首を落とさんと黒装束の男に切りかかる。


「いやはや血の気が多い。やはり妖の類か。そなたの力は脅威そのもの」


「てんめえ、何をしたっ!!」


 プリメラの体は静止していた。


「プリメラ先輩が止まってる!!どうして!!」


「原因不明だ!!近づくのは得策じゃねぇ!」


 ニックは黒装束の男に向けて銃を放つ。が、途中で銃弾が止まり届かない。男の周りには何か文字の様なものが書かれた紙が無数に浮いており、薄い膜の様な物が男を広い範囲で囲っていた。


「見るのは初めてか?それも致し方なし。君達は少し離れていなさい」  


 男は袖から新たに紙を出し、それを投げ捨てた。紙から、巨大な白い虎の姿をした魔獣と巨大な紅い鳥が現れこちらに向かってきた。


「紙から魔獣がでてきたぞ!王様、鳥は任したぞ!ニック、俺らは巨大猫だ!」


「りょーかいです!レオルさん!」


 ニックとレオルは白虎目掛け銃を放ち、カームはレオルに一瞥したあと金剛杵を手に取る。


「この中でも動けるか、時間があまりなさそうだ」


 黒装束の男はそう言うと、袖から黒い玉を取り出し動き出したプリメラの額に近づける。


「死ねよ、キモロン毛」


 プリメラは、指を鳴らす。


「くっ!!!」


 黒装束の男は自身の体に異変を感じ苦鳴をあげるが、黒水晶を掲げながら何かを唱える。


釈斬桙しゃざむ


 稲妻が一瞬で紅い鳥を丸こげにし、塵芥にした。レオルはデーモンハンドで白虎の動きを封じニックがその頭蓋目掛け銃を放ち仕留める。

 

「ふぅ、助かったぜ王様!次はアイツに落としてくれ!ってあれ!?いない!!どこ行った!!」


 レオル達の戦闘が終わる頃には黒装束の男の姿はなくなっていた。そして、そこには倒れているプリメラだけが取り残されていた。


「めーっちゃ遠くに飛んで行ったけど、あれは盗賊で良かったんだよね??」


 リーナが少し離れた距離から声をかけていた。


「リーナ、無事だったか」


「助かった!!」


 カームとニックがリーナの無事に安堵の声を出していると、レオルの悲鳴が聞こえてくる。


「な、な、なんだこれぇ!!!姉さぁん!!!」


「レオルさん、一体何が!!」


 ニックがレオルとプリメラに駆け寄る。プリメラが倒れている事がそもそも異常なのだ。だが、倒れていること以上の事が起こっていた。



 ――――目を開けると、石造りの部屋にいた。周りを見渡しても誰もおらず、部屋にある壁かけの松明が淡い光で部屋に明かりをもたらしていた。

 薄手のシーツが被さってあり、それを剥がし立ち上がる。やけに大きい部屋の扉を開ける。石造りの通路が続いていた。壁には、等間隔に松明があり通路を照らしていた。

 通路を進み続けると扉に突き当たる。そして、扉を開けるとニックとレオルがいた。大きな部屋に木造りの椅子に座り何かを飲んでいた。二人はこちらに気付き、不安と安堵が入り混じった表情を見せ椅子から立ち上がり近づいてくる。


「姉さん!体は大丈夫ですか?」


 レオルが声をかける。


「あー、問題ねぇよ。あのキモロン毛はどこ行った?」


「リーナっていう、王様の妹の転移魔法で飛ばしました」


 ニックが心配そうに返答する。

 

「あと一歩で殺せたのによ。どこに飛ばしたか分かんのか?ぶっ殺しに行く」


 ここでプリメラは、違和感を抱きレオルとニックを交互に見やる。

 おかしい。何だこれは。部屋の隅に姿見があった。プリメラは鏡の前まで走り、驚愕する。


「レオルっ!ど、どうなってやがる!!!」


「俺もよく分かんないすけど、相手の魔法か何かでしょう」


 プリメラの体が小さくなっていた。ニックと視線が変わらないくらいの可愛いらしい少女になっていた。


「こ、こんな屈辱は初めてだぜ。今すぐそいつのところに転移させろ!!」


「姉さん!先にマスターに報告だ」


「そんなモタモタできるかよ!!」


 今起きている現実を前にプリメラは、正気を保てられないでいる。


「姉さん、太陽の下歩けますか?」


「んなの、あたりめぇだろっ!!」


 プリメラは、外の陽がわずかに漏れている扉の前に駆け出し扉を開ける。


「ぎぃやぁあああああ」

 

 太陽の光を浴びた瞬間に陽が当たった皮膚が発火した。全身に燃え移る。


「姉さん!!坊主ッ!水を!!」


「りょーかいです!!」


 レオルは、すぐさまデーモンハンドで扉から遠ざけ部屋の隅にプリメラを引き込む。ニックは、すかさずバケツに入った水をプリメラにぶち撒ける。


「姉さん大丈夫ですか」


「プリメラ先輩、、」


「はぁ、はぁ、くそっ!!!」


 プリメラは普段、太陽の光を浴びても脅威的な回復力を持ってして、体を保護していた。それが出来ないほどに弱体化していた。焼けた肌は回復していっているが、速度が遅い。太陽の光を直接、五秒も浴びればプリメラは絶命してしまうだろう。

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