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闇を見た少年たち

「羅音」


桜の舞う中、優しい声で名を呼ばれた。


「ママっ」


羅音は名を呼んだ母の元へ駆け寄った。


「羅音は桜が好きなのね」


「うん、桜大好きだよ」



あぁ、これは俺が何歳のときの想い出だろう。

この時は、桜が大好きだった。

花びらを見ることが、触れることが大好きだった。

でも、今は大嫌いな花になった。


あの日、嫌いになったんだ。

人生最大の最悪な出来事があった日。



桜の舞う季節。


今日は、中学校の入学式。

真新しい制服を着て、中学校へ足を進めていた。


あぁ、今日から中学生なんだ。


すこし緊張しながらそんなことを考えていた。


「羅音」


突然、名前を呼ばれ羅音は我に返った。


「え?なに?」


「なにじゃねぇよ。俺の話聞いてた?」


「聞いてない。ごめん、柚亜」


「ホント、羅音はボォーっとしてるよな」


柚亜は羅音の幼馴染で、羅音の1番の親友だ。


「ごめんね。で、なに?」


「だから今日、入学式終わったら羅音んチ行っていいか?」


「うん、いいよ」


「サンキュー」


ぶわぁぁ


強い風が吹いた。

そして、桜の花びらが舞った。



入学式って言うのはやっぱり暇だなぁ。


体育館はとても暖かく、眠くなってくる。

周りでは、もう完全に夢の世界を旅している人や

眠い目を擦りながら頑張って起きている人などがたくさんいた。


あぁ、俺もう限界かも。


そして羅音も長い校長の話を聞きながら夢の世界へ旅立った。



「なぁ、羅音、式の最中寝てただろ?」


柚亜がいたずらをした時の顔で問うてきた。

羅音は不意の質問に目を見開いた。


「えっ、なんで?」


「俺の席からちょうど見えたんだよ。気持ち良さそうに寝てたな」


「まぁね」


これが、俺と柚亜の最後の他愛のない会話になるなんて思ってなかった。


「じゃあ、あとで羅音んチ行くな」


いつもの別れ道で柚亜が言った。

羅音は軽く頷いて、柚亜に背を向けた。



「ただいま」


玄関に入ると妙な胸騒ぎがした。

その理由は普通ではありえないものが落ちていたから。


それは...拳銃。


なんでだ?

なんでこんなところに落ちてるんだ?


羅音はその拳銃を手に取った。

そして持っていた鞄に入れた。


なぜ手に取ったのか、なぜ鞄に入れたのかわからない。

でも、なぜか鞄に入れてしまった。


パニックに陥りそうになる自分をなんとか抑え、

羅音はリビングの戸をゆっくり開けた。



そしてゆっくりと部屋に足を踏み入れた。



そこには、異様な光景が広がっていた。


母親は胸と腹を銃で打ち抜かれて、

父親は額を打ち抜かれていた。


窓から入ってくる暖かい風が羅音の髪を撫でた。


身体が強張る。

まるで金縛りにあったみたいに身体が動かない。

悲鳴が出るのを抑えた。



だめだ。

ここで狂ってしまったら。



ピーンポーン


この状況とは不釣合いなチャイムの音が鳴った。


「羅音?いるんだろ?勝手に入るぞ?」


柚亜、来てはだめだ。

今,来たらお前まで巻き込んでしまう。


「おーい、羅音?」


柚亜の足音がだんだん近づいて来る。

そして羅音の後ろで足音が止まった。


「おい、なんだよこれ。なにがあったんだよ、羅音」


柚亜の声は震えていたけれど、しっかりと聞き取れた。


「わからない。でも、俺は許さない。犯人を殺してやる。俺は...」


この時俺は犯人に対して怒りの感情を覚えた。

そして深呼吸をして言った。


「俺は殺し屋になる」


窓から入ってきた桜の花びらが羅音の足元に落ちた。


そして俺は、桜が大嫌いになった。


初投稿作品です。

羅音と柚亜がこの後どう生きていくのか温かい目で見ててくれれば幸いです。


全然、うまくないんですがこれからもよろしくお願いしますっ!!

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