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あなたは異世界に行ったら何をします?~番外へん 開店中~  作者: 深楽朱夜
あなたは異世界に行ったら何をしますAnotherSid

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あなたは異世界に行ったら何をしますAnotherSid~女神は2度頷かない~  

世の中はどうでも良く流れていく、異世界だっておんなじだ。


『みなさんはこの世界アインツヘルを救うべく召喚されました』

『《不毛の病》《夜の禍》《堕天神》を退けて貰いたく召喚しました』

その優しげな甘美な声、目の前に並ぶ2人の眩い光に包まれた女性、神聖、美、崇拝を閉じ込めた様な存在にその場にいた6人のうち5人は息を飲み己達に科せられた使命に高揚する、1人はダルそうに欠伸をしているが所謂異世界召喚、所謂ファンタジーの様な非現実な現実だった。

『私達は《アインツヘル》の化身の女神です、この世界を救った暁にはみなさんに元の世界、《地球》に戻った際の幸福を約束しましょう』

「戻れるんですか?」

『もちろん、この世界の知識では救えない、治せない物を異界の力をて借りて治して貰うのです。一方的にとは言いません』

制服姿の容姿の整った少年が一歩前に出て質問をする、活き活きとした目に意思の強そうな佇まいオマケに将来有望そうなイケメン、選ばれた人間、主人公を体現した少年に共に召喚された4人が頼もし気に少年を見た、そして帰れるという言葉と特典に活気づく、1名を除いて。

『私達は皆さんを召喚するにあたって力の大半を使い少し眠ります、神託を下し皆さんを導いてくれる者達も用意しています』

『彼らと共に私達の世界を救って下さい…』

そうして女神の気配が遠ざかる、召喚された内の1人の男がにやりと嗤った。


「ようこそ、皆様。私は女神様から神託が下り皆様の補助を行う、《ヴァワーン教国》教皇ヴェネッザと申します」

「皆様お疲れでしょう、異世界からこの国を救いに来てくださったのです、先ずは食事をしながら話しをしましょう。私はヴィヨッサと申します、聖女の役割を女神様より受けています」

転移された場所は神殿のような荘厳な雰囲気を纏う、白い服に身を包んだ壮年の男と全身を包んで尚その肢体が艶めかしい聖女が出迎えてくれ大広間に案内され説明が始まった。


「俺は勇者です、青桐(あおきり) (れい)と言います」

「おお!その立ち振る舞い正しく勇者として相応しい、レイ殿」

「わ、私は回復師です。私は鈴本(すずもと) 紅葉(もみじ)と申します」

「素晴らしいです!回復師は柱です、心強いモミジ様」

「おれは…狙撃手だな、中学から弓道をやっている。達永(たつなが) 弦十(げんと)だ」

「狙撃手は空中での戦闘に大変有利です!必要不可欠な存在だゲント殿」

「僕は賢者と出ました…僕は槌谷(つちや) (みやび)です…」

「賢者は参謀としての後方支援!あなたがいれば戦況は混乱せず作戦を遂行する事ができますな!ミヤビ殿!」

「あたしは…獣遣いとでたけど、なぁにこれ。あ、あたしは美田(みた) 杏南(あんな)

「おお!獣遣いは索敵や運搬、空からの視察に優れています!ありがたいアンナ様」

食事は美味い、所謂コース料理マナーなど気にせずに食べてくれというので皆舌鼓を打ちリラックスして自己紹介と教えられたステータス画面を開きバカ正直にステータスの職業を口にする、大げさに喜ぶ教皇達は最後に残った男に尋ねる。

「俺は柳生(やぎゅう) 鷹耶(たかや)俺ぇ、俺は兵士だってさーハズレ?」

「いえ、タカヤ様も大事な方ですよ、力になって頂ければと思います」

「えーこわいなぁ」

教皇達に兵士だと告げ僅かに落胆を感じつつ鷹耶はへらへらと笑う、やすっぽいスーツに派手なシャツはだらしなく胸元まで開き手や首のアクセサリーがじゃらじゃらと煩いが、女神達の神託に沿って教皇と聖女が話しを進めていった…。


「とまぁそうして召喚された世界をみんなで協力して世界は平和になりましためでたしめでたしって?なぁーんであのクソ女神どもは俺みたいなの召喚しちゃったんだろうなぁ、俺オタクって良く分かんないしファンタジーもしらないけど、俺の職業は良く分る、馴染みがあるし」

鷹耶は独り血の海でへらへらと笑う、召喚されてはやこの世界で半年ほど経って彼以外の召喚された者達は皆死んだ。

端からそうするつもりだったのだろう、ファンタジーでは最初に召喚された場合に会う神や女神は嘘を吐かないと誰が決めたのか、最初から日本に戻す気など無かったのだ。

悪人を山ほど見て来た、そして自分もそういう側である鷹耶だけは分っていたが、日本に帰りたくも無かったのでぼちぼち仕事を行なっていた。

「ゲームってコンティニューは出来るけど現実は出来ないもんなぁ、俺死にたくないから頑張っちゃったー盗み」

足元の血の海に沈む教皇を棒で突く、隣の聖女も事切れている、《不毛の病》を紅葉が治し賢者の雅が広めた治療法で絶滅《夜の禍》は空からの魔物達を狙撃手の弦十と獣遣いの杏南を中心に討ち《堕天神》を勇者の黎が自分の命を引き換えに倒して今、紅葉と弦十と杏南、雅が教皇達によって殺され、鷹耶が仇を討ったという訳ではないが殺した。

「職業盗賊、俺に合った職業だよな。相手のスキルを盗む、いやぁ片っ端から盗んで盗んで盗みまくった!楽しいなぁ、盗りすぎちまった」

スーツの内ポケットから電子タバコを出して吸う、燻る煙が消えていく様を愉快そうに眺めた。

「後は…女神共だけかーたおっせかな」

死んだ死体からのみ盗めるスキル、不便だったが死者が多すぎるこの世界では苦ではない、さて面倒ごとを全て押し付けグースか寝ている女神共を倒しに行こうかと鷹耶は漆黒の翼を背に生やし空へと向かった。


「よぉ、女神様達。俺以外下の世界はみーんな死んだぞ」

『なんて事を!』

「えー言われた物は全部片づけた、他の連中が」

『それで良いと言う訳ではありません!下は血の海です、生物の大半が死滅している!』

「おーおーそんな怒ると皺になるぞーあはは」

最初に召喚された場所に到着すれば起きたばかりの双子の女神達が惨状を理解し憤っていた、鷹耶は楽しそうに笑う3つの災いのお陰と鷹耶の行いが《アインツヘル》を滅亡に導いた。

『これでは貴方を帰すわかにはいかない』

「元々帰すつもりなんかなかっただろ?別に俺は帰れなくて良いし、じゃ、殺し合いをしようぜ女神様」

『愚かな、我々は神』

『敵う訳はない』

「いーからいーから」

鷹耶は帰るつもりも死ぬ気も生き続ける気もない、ただ女神達のスキルを手に入れたい職業盗賊という名に賭けて…。


「あー無理かぁ」

『く…何故ここまで…』

『数多のスキルと魔法が我々の領域を超えようとしている…』

あっさり勝敗は決まると女神たちの予測を裏切り鷹耶は善戦していた、女神達は目の前の得体のしれない男にざわつく、出した攻撃を回避し神を傷つけることすら可能とているが、鷹耶の身体も傷を受ければ即座に回復し欠損すれば修復し、魔力が尽きそうになれば魔力の回復をスキルで行う、一瞬一瞬の判断ミスが命取りの戦い、鷹耶は楽しくて仕方がないが…敗けるだろうな…と内心で思った瞬間…。

「手を貸しますか?」

『誰だ!?』

『お前は一体…』

「こんにちわ…ただの通りすがりの日本人です、桁違いの魔力を感じて来てみました」

「へぇ、何?てぇかしてくれんのかよ、俺金ねーけど」

「金は腐るほどありますから、お金はいりません」

「へえ、本当にできっかどっちか殺してみてくんない」

「はい、いいですよ」

穏やかな声に鷹耶も女神も動きを止める、何時の間にかいたのは少年か青年かの境界にいるような人物、鷹耶は笑い手を貸してくれるというのならば片割れを殺してみろと、少年は快諾し女神の1体に手を翳した。

『え……』

『い、いやややぁぁぁぁぁあぁ!!!!』

片割れの最期の声と残された女神の絶叫、女神の上半身が吹き飛び灰と化す、再生はしないその光景に鷹耶は口笛を吹いた。

「すご」

「もう1体が死んで貴方がスキルを盗む迄残しておきますよ、後1体どうします?」

「やり、倒してくんない」

「わかりました」

『きっさまままぁぁああ!!!よく……ひぎ』

遺された女神が怒り狂い少年に襲い掛かろうとするが、不自然に身体が捩じれていく、その光景を鷹耶は眺める。

「じゃーな」

『ぃぎゃあああ!!』

絶叫を残し身体が捩じれ切り女神の千切れた身体がごとりと床に落ち、鷹耶は女神2体の死体に触れスキルを盗んだ。

「助かった、どうもなー」

「お役に立てて良かったです、どうしますこの後?日本に帰ります?」

「いや、帰れんの?」

「はい」

「あー、じゃ俺はいんだけど。俺が蘇生させた奴ら日本に帰してくんない?」

「分かりました、僕は不動 冴と言います」

「俺は柳生 鷹耶、名前で呼んでくれ」

「分かりました、鷹耶さん」

不動と挨拶した少年が指を鳴らせばさらさらと女神の身体が崩れていく、鷹耶が得たスキルに死者蘇生がありそれで死んだ召喚された者達を日本に帰したいと言えば不動はあっさりと頷いた。


「みなさん無事帰りましたね」

「すげーな、神様じゃん?」

「かもしれません、それで良ければ僕と来ませんか?」

「へぇ、なんか面白そうかもな」

「そうですね、退屈はしないと思います」

「んじゃ、不動が上司ね…よし今度からボスって呼ぶ」

「…う、うーん」

「いいじゃねぇか、な、ボス。連れてけよ」

「分かりました…」

蘇生が無事終わり記憶操作でこの世界での記憶を鷹耶が消し、冴が魔法陣を描き日本へと彼らを還し、冴の誘いに乗って行く事にした…。


                  じゃ、また会おうぜ 柳生 鷹耶でした…



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