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あなたは異世界に行ったら何をします?~番外へん 開店中~  作者: 深楽朱夜
あなたは異世界に行ったら何をします?~外神諫埜サイドストーリーズ(仮)~
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48 依存都市 Ⅴ また…

「外神これはなんだろうか?」

「壺です…壺焼きにしています。芋やパンや魚も出来ます」

「これは便利だな。中に火を入れているのか成程これ1つで色々出来るんだな」

「はい…このコンロも便利です」

「確かに、これを今作ったんだ。消失魔法と破壊魔法と爆破魔法の魔石だよ」

「破壊魔法と爆破魔法ですか?」

「ああ、威力は抑えているから破壊魔法は破壊ダンジョン等で使ってみると良い。爆破魔法は威嚇にも使えるから」

「…こんなすごい物を貰っても良いんですか?」

「君の方がすごいよ外神」

「…ありがとうございます、頂きます」

「ああ、よし今夜も果物を剥こう」

「お願いします」

消失魔法の魔石や破壊魔法と爆破魔法の魔石を幾つも貰い、頭を下げて貰い果物を渡して壺で色々焼いて食事の支度をしていく、イォは機嫌良さそうにテーブルで果物を剥いていた。


「今夜も美味しそうだ」

「どうぞ」

テーブルに並べたのは壺で焼いたパン、焼いた魚、焼いた芋とキノコを甘辛く炒めた物、野菜たっぷりのスープとイォには果実酒と綺麗に剥いた果物が並びイォが顔を綻ばせた。

「うん、美味しい」

「はい…この壺も渡します。いくつかあるので…」

「いいのかい?ありがとう」

「はい」

すごい物を貰ってしまった、これでダンジョンに少し前向きになる、イォは沢山食べて満足そうに笑い今夜も本を借り部屋に向かう。

「では明日、外神。明日石の採掘が終わったらまた旅に出るよ」

「はい、おやすみなさい」

「おやすみ」

程よい距離感は苦ではない、互いに詮索もしないイォにも目的があるのだろう渡せる物を用意しておこうと決め準備をしておく事にした。


「おはよう、外神」

「おはようございます」

今朝もイォが先にいる、果物を渡し今朝はご飯と煮た魚と腸詰と野菜のスープ、蒸した芋を潰したサラダと温かいお茶を出す。

「うん、魚が柔らくて美味い。こうやって煮ると生臭さもない」

「はい、新鮮な内に血抜きを行なって下処理をすると美味しくなります」

「外神のお陰で色々学ぶ事が多い」

「いえ…」

そうやって誰かに褒められた事は日本では無かった、くすぐったい気がする…。

「色々教えて貰って家も貰って」

「僕も魔石を貰ったので…」

「大したことじゃないさ」

「いえ、すごい物だと思います」

「そうか、ありがとう」

「いえ…」

朝食を食べ終えイォに渡す家に向かう、家具や冷蔵庫テーブルや椅子とベッドを用意すればイォはとても喜んだ。

「素晴らしい!素敵な家だ!」

「はい…それと食糧もどうぞ」

「こんなに?良いのかい?」

「はい、食べて下さい。木も」

果実酒やパン、瓶詰のジャムや酢漬けやお茶、食料木もイォに渡しイォはとても喜んだ。

「君のお陰で新しい道が見えたよ」

「良かったです」

イォの収納袋にしまい、家もそのまま収納袋吸い込まれる、高性能な収納袋にすごい仕組みだと思い聞くと友人が作ったものらしく仕組みや構造は分からないらしい、またイォの転移で採掘場に向かった。


「さ、沢山採ろう」

「はい…」

大きな水晶や変わった形の鉱石、ミノとハンマーで気になった物を採っていくカンと音がする綺麗でいい音だ。

イォも楽しそうに石を採り、時折休憩を挟み楽しむ。

昼はサンドイッチとスープと焼いた肉、良く冷えた果実水が美味だった。

昼を終え作業を続けた後、作業を終わりにし戻る前にイオが魔石を採掘場に放った。

「外神この魔石とあの魔石が此処に転移を使えば連れて来てくれる、君にあげよう。好きな時に来ると良い」

「良いんですか?」

「ああ、友人だからね。秘密の場所を共有したいのだよ」

「ありがとうござます、大事にします」

「ああ、戻ろうか」

「はい…」

魔石をイォから受け取り頷きイォの転移で家の前へと戻る、イォは旅に出る。

「外神、また会う事になるだろう。《アタラクシア》は残酷な世界だ…どうか嫌わないで欲しい」

「はい…」

「私はこの世界で沢山の物を失い、今はかつての友人たちに会う旅をしている…。だから巡ってまた外神とも会えるだろう」

「はい」

「気を付けるんだよ、あの国は大きな秘密がある……それと《エスカス》という国にも行ってみると良い、面白い国だから。転移でも行ける」

「はい、ありがとございます」

「ああ、では名残惜しいが行くよ」

「また…」

そう言ってイォは転移で去る別れはあっさりと…家に戻り風呂に入り、石を並べるのは明日にしようと長めに入る、薬草風呂にして…ああ楽しかったなと思った、部屋のどこにどう飾ろうかどうレイアウトしようかと考えた。

風呂から上り冷たいお茶と今夜は果物で良いかと思い、リンゴもどきを出す。

「イォさんどうやって剥いていたのかな…」

ウサギリンゴ位はやって食べようかとナイフでリンゴを剥く、イォのお陰で次に向かう国も決まり…。

《コーデュス王国》も様子を見ながら立ち寄ろうと決める、真実はどうであれ張りぼてかもしれないが平和な国なのだ。

「でもしばらくは…また引き籠ろう…」

また色々作って本を読んで、のんびり過ごそうとそう決めた…。



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