表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
修羅道 ~レベルを上げたいだけなのに~  作者: 雷然
第二章 温もりと殺戮と
13/55

第12話 知識

説明回です。飛ばしてもOKです。

三日間連続で図書館通いをした。初日のようなハプニングもなく多くのことを学ぶことが出来た。


ざっくりした歴史としては、おおよそ3000年前に勇者が魔王を討伐、そして世界が平和になると、それまで協力して魔王軍と闘っていた人類同士での戦争が勃発。


これが終結したのが300年前。

もっとも終結したのはこの大陸だけの話で他所の大陸では不明。

というのも空は竜が支配し、海も大海には水竜がいるために、海の外の国の様子が今となってはわからないからだ。


竜とは特定の種類の生物を指す言葉ではなく、魔物以外で大型の生物を指し示すときに用いられる言葉だ。

その竜に対抗する(すべ)が今現在ではないのである。

3000年前、(いにしえ)の時代はその術が存在していた。魔法である。

今でも魔法は存在するが、魔法のエネルギー源である魔素が枯渇しており、かつてのような性能は望めないのである。

現在では魔法の才のあるものは、己の身体の内から生ずる魔素のみを使い、魔法を行使している。




魔王の話をしよう。

魔王は魔物を作り出す存在であった。そして魔物は魔素のかたまりのような存在であった。その魔物が死ぬことで大気中に魔素が拡散すると考えられている。


事実として3000年前までは魔法を使った大型の道具、『魔道具』が存在し、空飛ぶ船や大海に架かる橋などを使って、人類は海外との往来をおこなっていた。

魔王の消滅とともに魔物は消え、やがて大気中に溶けていた魔素もなくなったという訳だ。


この大陸には大きく3つの国が存在する。ロアーヌ帝国は大陸中央部、北と南にそれぞれ別の国が存在する。

帝都ロアーヌは国の西部、海岸沿いに位置する。湾曲した海岸を挟んで南側がミュルスだ。

俺が目覚めた森はミュルスの東側、無法島はミュルスと帝都から沖合い60kmといった具合だった。

それにしても国と首都の名前が同じなのって解り難いのではないだろうか?

国際交流が少ないので大丈夫なのかもしれない。


300年前に終結した戦争には明確な勝者というのはおらず、どの国も疲弊して終結したらしい、本によっては帝国が北と南に挟まれながらも、両方の国を退けた勝利だと記されていた。


 生き物を殺さなくなったのは戦争終了後から、なんせ戦争中は同じ人類で殺し合いしていたからな、300年で変わるものである、宗教の影響もあるだろうが、本来争いが嫌いな人種なのかもしれない。地球人も見習ってほしいものだ、もう俺には関係ないだろうけど。


 魔法についてもう少し補足しておく、意外にも魔法の才能というのはかなりポピュラーなものだった。そして魔法文明が衰退した今でも根強く残っている。

 理由はこの国のおよそ5人に1人が魔素をコントロールできるからだ。

その力で筋力を一時的に向上させたり、通信機を使ったり、電球のような魔道具を光らせたりしている。

 つまり生活に使うと便利なのである。

 カシムのように道具をつかわず、肉体にも作用しない魔法を行使できるというのは昨今ではかなり希少らしい、あいつが得意になっていたのはそこが理由だろう。


 そして驚くべきことに、この世界では電気というエネルギーは発見されていない。

 魔法文明が衰退してから、水力や蒸気といったエネルギーは使われるところまで科学が発展しているのに、電気が発見すらされていないといのは偶然の結果にしてもおかしい、勝手な推測だがこの世界の原子だか電子だかの構造が違うのか、もしくは電気というエネルギーを何かが奪っているのか……。

 なんとなく大気中に魔素が溶けてたっていうのが引っかかっている。

 魔法なんてものが存在するファンタジーな世界で、そんなことを真面目に考えるのは可笑しいかもしれなが、俺自身がそのファンタジー世界の住人なのである。前世の知識を活かして、この世界で何か出来るかもしれない。

 考えることは大事である。

 こんなことなら勉強しておけばよかった。机上の空論にしても知識が足りなさすぎて電気の謎を解き明かすことは出来なさそうだ。



 そして図書館通いの道中で街の様子を見てみた。

 帝都は流石に大きな街で人も多いのだが、俺の[レベル感知]に引っかかるものはまだ一人もいなかった。思った以上に感知できる範囲が狭いのか、あるいはレベルを持つものがいないのか・・・・。

視界に入った人を片っ端から[レベル感知]で()ても結果は同じだった。

 レベル2で手に入れたスキルだしな、たいした事がないスキルなのかもしれない。

初めての感想を頂きました。誠にありがとう御座います。

稚拙な文章を少しでも改善すべく、見直しを実施します。(今までしてなかったんかい)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ