ユイの独白 本当に1人になった日
温田との生活が3ヶ月を過ぎたころ、つまり今から約1ヶ月前。母が死にました。
私が、さすがに家の様子が気になって意を決して自宅に戻ってみた日の出来事でした。
自殺でした。大量の薬を、強い酒で流し込んで・・・。その時には、私には何の感情も浮かびませんでした。
その日は自宅にそのまま泊まり、すぐに手続きをして1人で母を見送って火葬しました。火葬の最中、さすがに私の頭に様々なことが浮かんできました。良い思い出は・・・ほとんで無い。悪い思い出ばかりが浮かんできました。
《この人はどこで人生を間違えたのだろう。離婚した時だろうか。水商売を選んだときだろうか。それとも・・・私を生んだ時だろうか》
私は、母から逃げた。
これで・・・本当に1人になった。
私は放心状態で温田の自宅に戻りました。昨夜、戻らなかったことを聞かれたのでぼんやりしたまま、母が死んだことを伝えました。温田はそれ以上聞いて来ませんでした。でも・・・。しばらくして、温田は私に後ろから抱き着いてきました。
『そろそろいいんじゃないのか。・・・・・・心をこれで埋めるんだよ』
そんなことを言われた気がしますがはっきりとは覚えていません。
私はこの日、温田にレイプされました。住まわせてもらっといて何様だと言われるかもしれません。でも。あれは私にとって紛れも無いレイプでした。
事が全て済んだあと、私は温田の家を飛び出しました。そして今度こそ、本当に頼る人が居なくて。迷惑を承知で。圭に連絡を取りました。
『圭・・・ごめん。あのね・・・あたしね・・・』
圭は私のただならぬ様子に驚いたのか、今すぐに行くから逢おうと言ってくれました。
そして私たちは水野の街のショッピングセンター内の喫茶店で、何年かぶりに逢いました。




