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最優さんの道  作者: ルーフェンガルド
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界賊船1



「ーーッ!それ来たようじゃ!破壊神、感覚を切るんじゃ!」

「あん?何だこの力」


自らの力で初めて転移した後僕は創造神のいるところに出ました。


「お久しぶりーーと言うほど時間は経ってないですね。自力で脱出していたようで何よりです」

「お主は本当にデタラメじゃの。儂らのおる場所をどうやって探したんじゃか。それより力を抑えてくれんかの、儂はまた感覚を切っておるがこやつがまた落ちたわい」


創造神の横を見ると髪を逆立て、白目をむいて倒れている年老いた偉丈夫がいました。


「わかりました。それでこの神はだれですか?」


以前はただ垂れ流していた力でしたが、源力を扱えるようになった今。操作も効果も全て望むようにできます。僕は力を体の中に閉じ込めて周りに影響がないようにします。


「こやつは破壊神じゃ。儂と対をなす存在じゃな。」


隣で倒れる破壊神を創造神が紹介しながら治していきます。僕が力を抑えたことで感覚を戻したようです。


「ハッ!んだここ。ジジィここどこだ!」

「なんでさっきまでの事忘れておるんじゃ!思い出さんかい!」


目を覚ました破壊神に創造神が頭をはたきます。仲がいいですね。


「ーーそう言えばそうだったな。ここは界賊とやらの船の中だったな。それでこいつが俺様を気絶させた張本人って訳か」


音がなりそうなほどの勢いで僕を指さします。


「そうじゃな。まぁ力に当てられただけじゃが」

「そんな力感じねぇけどな」

「創造神に言われて今は力を抑えています」

「まぁいい今はこの状況をどうにかする事が先決だ。その後でこの落とし前はつけさせてもうけどな!」


何故か破壊神に敵視されました。謎です。


「でどうするんじゃ。楽園に戻るにしてもこの神の数じゃ時間かかりすぎるぞい。今は奴等がおらんが見つかるのは時間の問題じゃ。むしろ良く見つかっていないと言うべきじゃ」


「んなもんこの船ぶっ壊して帰ればいいじゃねぇか」


「バカもん。奴等は得体が知れん。儂は音もなく天使たちを皆殺しにする奴に会ったが、儂でも勝てるかどうか分からんのじゃ。それに儂らの神力さえも封じる道具を持っているやもしれん。ここはさっさと脱出するべきじゃ」


「それじゃあ時間が足りねぇんだろ」


二人の最高神がこの現状を抜け出すために論争しています。創造神は他の神を助け脱出を、破壊神は界賊を倒し船を破壊もしくは奪取し帰還することを望んでいるようです。ただどちらも今のままでは問題があります。脱出するためには時間が足りず、界賊を倒そうにも返り討ちにあうかも知れないのです。しかし僕にはどちらも解決できます。


「僕ならここにいる神全員を楽園に転移させられますよ。同時にできるので時間も問題ありません」


二人の最高神がこちらを見ます。創造神はどこか納得した顔で、破壊神は疑わしげな顔で見てきます。


「お主なら他人でさらにこの数も転移させる事ができるか、なら時間もない事じゃし頼もうかのう」

「わかりました」


そうと決まった瞬間武装した集団、界賊がなだれ込んできました。どうやら僕たちのことがバレたようですね。


「チッ、テメェのことはまだ信用できねぇがジジィがお前を信用してるみたいだから、一応頼んでやるぜ。ここは俺様たちが抑えてやるからさっさとこいつらを転移させやがれ!」


破壊神は悪態をつきながらも神を束ねるものとして、神を守る責務を果たしに行きます。雄叫びをあげながら渦中に飛び込む破壊神を見て僕はその言葉通りに捕らえられている神と天使を転移させるべく動きます。


そうは言ってもこんなのは一動作で済みますが。僕が指を鳴らすと辺りに光が立ち込み、全ての神と天使を包み込みます。その光にその場にいる者たちは目を眩ませ動きを止めました。そして次に目を開けた時には全ての神と天使が転移した後でした。


「なっ、神たちが消えた!?」

「一体どこへ?いや、どうやって?」

「よく分からないが取り敢えずこいつらを捕らえよう」


界賊たちは突然消えた神たちに動揺しましたが考えることよりも僕たちを捉えることを優先したようです。


そして破壊神はというと下を俯いて肩を震わせています。


「俺様の...俺様の見せ場がねぇじゃねぇか!今から俺がカッコよく特攻してやろうと意気込んでたのによっ!」


僕が転移させるのに時間がかかると思っていたのでしょう。その間僕を守るために特攻し、破壊神として暴れ回ろうとしていたのでしょう。ところが当てが外れて敵と共に光に眩むという少々不思議な光景になってしまいました。


意気込んだ気持ちを収めることはできず破壊神は遅ればせながら界賊たちの元へ向かい攻防が始まりました。


とは言っても敵は雑兵です。最高神である破壊神の敵ではありません。破壊神は拳一つで敵を蹴散らします。


「神力は封じれているのか?」

「くそ、何で神力が使えるんだ」

「神縛の鎖を使うぞ!」


界賊の一人が懐から黒ずんだ鎖を取り出します。何重にも重なった鎖を複数人で破壊神に巻きつけます。止まらず破壊をしていた破壊神の動きを止めた界賊たちは沸き立ちます。


「やったぞ!」


それでも破壊神は止まりません。


「ぬぐっ、こんなもん、こうだぁあ!」


破壊神は吠えるように鎖を引きちぎります。その儘また特攻して行きました。その様子を僕と創造神は見物しています。


「シロよ、ここの神たちは元の楽園へと戻ったのかの?」

「はい、全員転移させましたよ」

「なら安心じゃの。さて儂らが戻っても奴らが追いかけてくるのは明白じゃ。そうなればいつか捕まってしまうかもしれんの、ほっほっほ」


創造神がこれから先を考えます。


「なればこそここで奴らを叩いておくのも手じゃの。不安材料もシロのおかげで無くなったのじゃし、破壊神の案に乗ろうかの。こう見えて儂も少々怒っておるのじゃよ。シロも手伝ってくれんかの?」


創造神の細い目が開きます。その奥にどれだけの怒りがあるのかは図れません。ただ少々ではないのでしょう。


「はい、いいですよ。それと世界の記憶を覗いた時に気になることがあったので落ち着いたら聞きたいことがあるのであとで話を聞かせてくださいね」

「勿論じゃよ。他にも何かあれば何でも言っておくれ」


これからの方向が決まったところで、破壊神の方でも変化が起きます。周りに大量の亡骸が積み重なる中、破壊神の拳を受け止めている男がいました。


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