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最優さんの道  作者: ルーフェンガルド
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五番目の世界:神々の楽園



 僕が次に降り立ったのは天上の世界でした。雲の上に浮かぶ数々の浮遊島からは水が流れ落ち、虹を生み幻想的な空間を生み出しています。


 しばらく綺麗な景色を見ていると僕がいる島へ人が飛んで来ました。白い羽と頭には金色の輪をつけています。


「人間よ何をしにここに来た。ここは不可侵領域だ。即刻立ち去れ」


 腰に帯びた剣こそ抜きませんが剣呑な雰囲気を出しています。あまり歓迎されていないようです。取り敢えずここがどこか気になります。


「僕はシロと言います。別の世界から来ました。ここに来たばかりなのですがここはどこですか?」


 僕が別の世界から迷い込んだと知り、彼は警戒は解かないものの対話をしてくれます。


「ここは神の住む都、楽園エデンだ。我々天使が神々の手となり足となり世界を管理してくださっている。悪いことは言わない別の世界へ旅立つといい、ここに人間がいると知られれば粛清対象だ。すぐに殺されてしまうだろう」


 ここには神と天使が住んでいるようです。そしてそれ以外の種族は認めないようです。ただせっかく来たのならもう少し見て回りたいものです。


「なら神に会わせてください。もう少しここにいたいので」

「それは出来ない相談だ。ここに止まると言うのならば...」


 天使が剣を抜き再び張り詰めた空気となったところで小柄な天使が割り込んで来ました。


「ソリオ大変だ!創造神様がお倒れになった!」

「何だって!?すぐに行かなければ!」


 先ほどまでの威圧は何処へやら二人の天使は中心の一番大きな浮遊島へ飛び立ちました。見れば沢山の天使が集まっているようです。僕も行きましょう。




 中心の神殿に着くと花畑に臥す一人の老人がいました。シワの多い顔からは白く長いヒゲが伸び目が閉じています。


「創造神様どうしてお倒れに」

「このままでは世界が終わってしまう」

「こんなこと今まで無かったのに」


 天使達が嘆く中一人の男性が創造神に歩み寄ります。左手には蛇が巻きついた杖を持っています。


「治癒神様だ。神の病さえも治すあの方ならばきっと治してくださる」


 治癒神と呼ばれた神が創造神を診察します。杖が光、創造神を調べているようです。魔力とは違う力のようですが、僕はあの力を知っている気がします。


「創造神は暫くすれば起きるだろう。何か強大なショックを受けたようだ。それが何かは分からないがあと数百年も経てば目覚める」


 その言葉に一同が胸を撫で下ろします。皆が落ち着いて異変に気づきます。ここにいるはずのない僕に。


「それでお前は何だ?」


 先ほどの治癒神が僕に疑問を投げかけます。


「お前ここまで来たのか」

「知っているのか?」

「はい、異世界から来たと言う人間です。先ほど即刻立ち去るように申したのですがここまで来たようです」


 治癒神がしばし考え込むようにした後口を開きます。


「どこの神が連れてきたかは知らんがここは人が来てはならない領域だ。その魂浄化した後輪廻転成の輪に戻ってもらうぞ」


 周りの天使たちが僕を囲むように遠巻きにします。治癒神が別の神を連れて僕の前に来ます。


「冥府神こいつの魂は任せるぞ」

「アァお前の管理する世界にでも転成させておく」


 ボロボロの傷んだローブを身にまとい大きな鎌を持つその髑髏の姿をした冥府神は鎌を僕に振り下ろします。


「ほう」


 僕はその鎌を掴み、受け止めます。冥府神は感心したような息を漏らしました。この鎌も先ほどの治癒神が使っていた力を感じます。根本は同じ力ですが先程は治す力こちらは死の力です。こうも性質が違うのは興味があります。この力を調べるためにもここで自由に動きたいですね。この創造神とやらが一番上位にいるようなのでさっさと治して僕を自由にしてもらいましょう。


「手加減したか冥府神?」

「どうやらここに来ただけのことはあるらしい。軽く振ったとはいえこの鎌を受け止めるのは人間にできることじゃない」

「はいその通り僕は人間じゃありません。まして神でもありません。でもあなた達の使う力に興味があるので創造神を治して僕の話を聞いてもらおうと思います」

「何を馬鹿な、創造神はあと数百年もすれば目覚める。それまでは何もできんよ」

「あなたでは力不足です。僕ならすぐに目覚めさせられます」

「何をするつもりだ。何かができるとも思えんがそれ以上進むというなら魂を滅するぞ」


 創造神の元へ向かう僕を神が止めますが、僕の手から出た光の縄が縛り動きを止めます。


「これはまさしく神力。なぜ神でもないお前が使える?どこの神の回し者だ?」


 治癒神は特に慌てた様子もなく淡々と分析しています。ただその思考は的外れでしょう。


「回し者も何も僕は先程こちらに来たばかりです。この力、神力と言うんですね。先程あなた達が使っていたのを見て使えるようになりました」


神達は僕の様子を見る事にしたようです。どのように結論づけたかは知りません。いや、これから結論づけるのでしょうね。


 僕は創造神に手を置き神力を使います。これは魔力よりも使いやすく強大な力を持っています。想像を現象化しやすく魔力よりも効率がいいことから神力は様々な力の源なのでしょう。ただ、この力もまた何かの力から生まれたような気がします。まだ源流となる力を感じます。


 今は置いておいて創造神を治しましょう。手から治癒の力を送ります。目覚めたくないのか抵抗を感じます。ですが目覚めてもらわないと困るので強制的に力を送り、意識を浮上させます。そして創造神が目覚めました。

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