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異界の旅人 ~己が為に彼らは旅をする~  作者: 鈴風飛鳥
第1章 「遭遇」 ~そして物語の幕が上がる~
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とある旅人の日記

 とある旅人視点の日記。 物語と関連付けたおまけ話みたいなものですので読まなくても大丈夫ですが、物語を楽しみたい人向けに。


 追記:脱字を修正しました。

 追記2:日記の最後の方のセリフを修正しました。呼び方が変わっただけで物語に支障はありません。

   「あいつ」→「あの人」

『旅に出て3152日目。 


 今日もまた魔力のない世界に辿りついてしまった。これで3回連続。私は運の無さにほとほと呆れた。


 次の移動でテュフォンのところへ寄ろうとしたときに異変を感じた。近くで地震が起きたのだ。もしやと思いその地震の発信源に向かったら予感は的中。人が大勢集まる場所で「それ」は暴れていた。最悪だった。建物の修復、人々の記憶の消去、考えただけで私は頭が痛くなった。幸いにも「それ」は弱かったので楽に倒せた。


 だけど、次の異界移動のためにゲートを開いたときに予期せぬ事態が起きた。一人の男の子が飛び込んできてしまったのだ。それは、あの場にいた人々のなかで唯一記憶の消去をしなかった男の子だった。まずいことになった。しかも、異界の移動を終えて周りを見廻したらあの男の子がいなかった。急いで森中を歩き回ったら偶然見つけたけど、彼は無事なようだった。


 男の子の名前は「日向奏多」というらしく、見た目や背丈的にも私と同じ歳ぐらいのようだ。彼に元の世界に帰れないことを話したら、なんと私の旅に同行したいと言い出した。私は、その場でいったん断ったもののなんだか嫌な予感がした。


 テュフォンのもとへ訪ねた私たちは、彼女に状況を説明し、奏多を元の世界に帰せないか相談したがやはり駄目だった。結局、テュフォンが強引に話を進めてしまい奏多と共に旅をする羽目になった。この先どうなることやら……。契約を終えた奏多のために時間をかけて1から説明したけど、ほんとに分かったのかな……? 彼、時々子供っぽいところがあるし、自分の居場所が~とか言い出すし。私には不安しかなかった。それに、彼が私の旅の同行者になるってことは……いずれ、私の旅の目的に巻き込むことになってしまう。そんなのは絶対に駄目だ。後でギルドに訪ねて、奏多がいた世界に行ったことがある人を探してみよう……。運が良ければ、奏多を帰せるかもしれないし。一刻も早く彼を元の世界に帰して、私は自分の旅に集中しよう。




一日でも早く、あの人(・・・)を、探し出さなきゃいけないんだから。そして、あの人(・・・)をこの手で――』


 ここまで読んでくださっている皆様、ありがとうございます。今までの物語をお読みになった方は、この日記は誰が書いているか分かったことでしょう。物語の中ではあまり心情を表していなかった彼女の裏話のようなものです。話の区切りごとにこういうのをちょくちょく挟んでいけたらいいなと思います。


 次の話も早く投稿できるように頑張ります。

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