第1話
初投稿です。生暖かい目で見守ってください。
俺、鎖宮 断夜17歳は死んだらスマホになっていた。
なっていたのだ、我がマイスマホことX●eria φ10に。
事の始まりは1ヶ月前に遡る━━━━
俺はいつものように在籍している高校に行かずPCの前で平日のネトゲライフを満喫していた。
何故かって?高校いっても友達なんて一人もいねえし、クラスは8割以上がDQNときたもんだ。そんな精神衛生上害悪にしかならん空間に閉じ込められて教師の嫌みを聞くなんてまっぴらごめんだね。
生活費は趣味で運営している掲示板やブログなんぞで稼いでるから問題ない。
学歴なんてなくても生活するには事欠かない。むしろ、高校に行きながらバイトしてるヤツらよりよっぽど稼いでる。
ポンッ。
PCからチャットの通知音が聞こえてくる。
「あ~、そう言えばデリムとチャットしてたんだっけ。ガッツリ忘れてたわ。」
画面に視線を移す。
デリム:で?友達百人どころか一人もいないサダン氏はどんなものをつくるんだよ?
デリムは3年前のプログラミング関連の講習会の際に知り合った男だ。リアルネームは知らん。
カタカタカタカタ
サダン:うっせ、友達いないは余計だ。
カタカタカタカタ
サダン:とりあえずは、ネットに転がってるサンプル集めながら気にいったのを基礎にして改造していくよ。
ポンッ
デリム: そうか、だったらこんなのはどうだ?ttp://xxx.xxx.ahe/
道帝のおまいにはお似合いだろ?www
デリムの送ってきたリンクを開く。
すると画面一杯に肌色が展開された。
「ちょ、おま、ふざけんなwww」
カタカタカタカタ
サダン:お前バカだろwwwこれじゃ違う友達になっちまうじゃねえかw
ポンッ
デリム:えっwwwエロいことさせるために人工知能つくんじゃねえの?wてっきり...
そう、友達のいない俺は人工知能を作って友達にしようとしたんだ。
おいそこぉ!!笑うんじゃねえ!
カタカタカタカタ
サダン:てっきりなんだよ、俺はまともなやつを作る予定だよ!!
ポンッ
「返信早っ」
デリム:またまたご冗談を(;゜ Д゜)
ポンッ
デリム:俺、そろそろ昼休み終わりだから落ちるわ
Sys:デリムさんがログアウトしました。
「ちっ、逃げやがったか。」
チャット画面を閉じる。
そして、クロールブラウザーを起動。予め、ブックマークしていたサイトに飛ぶ。
画面には黒を貴重としたウェブサイトが表現される。タイトルにはこう表示されている。
多種プログラムに置ける相互補完によるAIの自動生成
AI、Artificial Intelligenceの略称、ようは人工知能だ。
このサイトで実験されているのは多種プログラム、例えばセキュリティソフトやハッキングツール、ゲーム、タスク管理ツールなど様々なプログラムを稼働させ、わざと何もしないところを作り、そこに各プログラムが補完、さらにそこを中心として各プログラムを接続、補完し人工知能のようなものを自動で生成させる実験だ。
現在は、しょぼいながらも人工知能を生成する事に成功。次はそれをどれだけ賢く、使えるようにするかが行われている。
そこで、俺は先人の知恵を少々拝借して自分の友達(人工知能)を作ろうとしているわけだ。
デリムにはさっき適当に探すようなことを言っていたがあくまで表向きだ。実はこのサイトは所謂隠しサイトのような作りをしているため見つかりづらい。
俺は、自分が得をすれば良いタイプの人間だからデリムには当然教えない。
まあそんな事は置いといて、この方法で俺も人工知能作る、と決めたのは良いのだが、如何せん、公開されている内容にはどんなプログラムを使用したかが詳しく明記されていない。
つまり、自分で少しずつ模索していく必要性がある。
「は~、まあ最初は適当に凄そうなプログラムやソフトウェアインストールしときゃいいか。」
そう呟いて早速俺はPCに向かいトップ検索エンジンであるローグル検索で検索を始めた。