71
村長に報告を終え、依頼完了のサインを貰った俺たちは、福佐山都市の冒険者ギルドに引き返して来た。
「依頼、完了して来ました」
「はい。確認できました。Bランクの依頼はどうでした? 少しずつ、慣らしていってくださいね。急にランクアップし続けると、強すぎる魔獣と戦うことになりやすいですよ。いつも、死は隣にいることを忘れないでくださいね」
「はい。調子に乗りすぎないように心します」
俺は、礼子さんの言葉をありがたく心にきざむ。
「それと、ロメオさんから指名依頼がきてますよ。受けて大丈夫ですよね?」
「もちろんよ!」
純子が即答で返事をする。まるで自分が待ち望んでいたかのような元気な声だ。
「ロメオさんにはこちらから連絡しておきます。明日、朝8時、ギルド前から馬車で出発ですので、遅れないようにしてください。詳しいことは馬車の中でロメオさんから直接説明があります」
「はい、分かりました」
「なんだか、長くかかる依頼のようですから、気を付けて行ってきてくださいね。長旅の準備も忘れずに」
今回の依頼は、東の山脈にある風の谷――かつて人が住んでいたが今は無人の集落で、『第一の言葉』を探すというもの。長い旅になるかもしれないとロメオさんも言っていた。親身になってアドヴァイスをくれる礼子さんには、本当に感謝しかない。
「はい。お気遣いありがとうございます。礼子さん」
俺は深く礼をすると窓口を後にする。
外に出ると、まだ日は高く、街には行き交う人の声と商人の呼び声が響いていた。
「よーし、準備よ準備! 長旅なら、着替えとか、ちゃんと揃えないとね!」
有紗が張り切ってリュックの紐を引き締め直し、光るような笑顔で言う。
「弓の弦も、念のため取り換えておこうかしら」
純子は冷静に装備を点検しながら、商店街の方へと歩いていく。
「俺も剣を研いでおくかな。明、お前はどうする?」
「ん? 俺は……体を鍛える」
「……いや、装備点検もしとけよ」
「体が資本だってじいちゃんも言ってたしな!」
「そいつは爆発する磁石作ったじいちゃんのセリフだぞ?」
「知ってる! でも理にかなってる!」
俺たちは笑いながら、街へと散っていく。
日が落ちかける頃、俺は鍛冶屋でミスリルソードの刃を整えてもらい、自宅へ戻った。
窓から差し込む橙の光が部屋を包み、静けさの中で俺は思い出す。百点ポイントがかなり余っていたことを。
(風の谷……未知の地形と、予測不能な事態。何が来ても対応できるようにしておきたい。そのために、魔法のレパートリーを増やそう)
そして、魔法の選択画面を開く。
まずは光魔法から。
サンクチュアリ(Sanctuary)500ポイント
一定時間、光の結界を張って敵の侵入を防ぐ。
結界系か。仲間を守るには、こういうのも必要だ。
ピュリファイ(Purify)300ポイント
呪いや毒などを光の力で浄化する。
呪いとか毒か……風の谷には、何かいわく付きのものが出るかもしれないしな。
セイントシールド(Saint Shield)300ポイント
味方一人を光の盾で包み、防御力を上昇させる。
ホーリーレイン(Holy Rain)800ポイント
光の雨が降り注ぎ、味方を癒しつつアンデッドを攻撃する。
ジャッジメント(Judgment)800ポイント
敵一体に裁きの光を落とす。罪深い存在に強く反応。
強力だが、使いどころが難しそうだ。けど、備えておくに越したことはない。
続いて火魔法。
フレイムジャベリン(Flame Javelin)400ポイント
炎の投げ槍を生成し、敵を正確に突き刺す。
クリムゾンバインド(Crimson Bind)400ポイント
火の鎖で敵を拘束し、じわじわ焼く拘束魔法
カタストロフブレイズ(Catastrophe Blaze)800ポイント
超高温の火球を生成し、着弾と同時に周囲を焼き尽くす
メテオフレア(Meteor Flare)800ポイント
小型の火球を大量に降らせる広範囲魔法
さらに、いろんな状況に備えるためにポイントを使おうと考える。
風、水、土の適性を取得して300ポイントを消費した。そしてそれぞれの基本魔法を習得。
ウィンドカッター(Wind Cutter)200ポイント
空気の刃を飛ばして斬る基本魔法。
ウォーターショット(Water Shot)200ポイント
水の弾丸を高速で撃ち出す基本魔法。
ストーンウォール(Stone Wall)300ポイント
その場に岩の壁を出現させ、防御や遮蔽に使う。
習得を終えて、メッセージボードでステータスを確認すると、ちゃんと反映されていた。
百点カード、百点ポイント1360、銅級、冒険者レベルA、
ステータス、HP:400/400 MP?/?
攻撃力:409 魔法効果:415 防御力:400
速度:484 知力:400 器用:400、
力の一撃、完全見切り、斬光断(光)、影走り、断空輪、鋼壁斬、
終天の一閃、セラフレイム(光火)、
ヒール(光)、サンクチュアリ(光)、ピュリファイ(光)、
セイントシールド(光)、ホーリーレイン(光)、ジャッジメント(光)、
ファイアバレット(火)、フレイムジャベリン(火)、
クリムゾンバインド(火)、カタストロフブレイズ(火)、
メテオフレア(火)、ウィンドカッター(風)、ウォーターショット(水)
ストーンウォール(土)
まだポイントは残っているが、何が起きるか分からない長旅。
いざという時に備えて、残しておくのが賢明だろう。
風の谷――『第一の言葉』が眠るというその地へ、明日から旅立つ。
俺は目を閉じ、ゆっくりと深呼吸をした。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
この小説を読んで、「続きが気になる」「面白い」と少しでも感じましたら、ブクマと↓の☆☆☆☆☆から評価頂けましたら幸いです 。
感想のお手紙で「面白い」などのコメントをいただけると最高です!(本人褒められて伸びるタイプ)
お手数だと思いますが、ご協力頂けたら本当にありがたい限りです <(_ _)>ペコ




