第81話
ロージアンの首都は、南西側の麓に位置する
400人ほどの人口のうち、約半ほどがこの首都で生活をしている
首都は、5mほど城壁に囲まれていて東西に門が存在する
各門の両脇には詰所が設置されており、有事の際には門番が常駐する事に
なっていた
城壁は、長年風雨に晒された石は黒ずんだものとなっておりあちこち
崩れたりもしていた
だが、それでもこの国の中では一番頑丈に造られているため、魔物や魔獣などに
攻められても問題なく対応ができる
冒険者が出入りするのは主に東門で、行商人などは西門から
出入りしてるようだ
冒険者や行商人は常に危険と隣合わせの旅路だ
しかし、それ故に魔境に棲む生物や魔獣の中には、貴重な素材を
産出するものが多く存在している
未開拓地域の動植物も豊富で、中には高価な薬草や薬の原料になる
植物や果実などが自生している場所もある
そのため、この世界で旅をするということは、それだけでも十分な
メリットがあった
それらを採取するため、多くの冒険者や商隊が日々
命懸けで挑んでいる
彼等の命を繋いでいるのが「冒険者ギルド」が発行している
依頼書だった
その為、各辺境地に広がり危険な魔獣や怪物が多く棲息する魔境の開拓は、
遅々として進んでいないのが現状だ
そして、魔獣や怪物達は強力な存在であればある程、その体内から希少価値の
高い魔石や素材などが産出される
街道に繋がる城門には五人ほどのロージアン兵達が、門を護っているのが見えた
彼等は皆鎧を身に着けているが、そのどれもが新品のように手入れが
行き届いている
中でも一人だけ一回り大きな体格をしている兵士がいた
兜から覗く顔立ちは凛々しく、引き締まった身体は歴戦の戦士を思わせる佇まいだ
到着したのは、午後三時 陽は沈みかけており空は茜色に染まっていた
城門前には数台の荷馬車がいるだけで特に行列はできていない
300人ほどの集団が向ってきていたためか、若干警戒しているような感じは受けるが、その表情からは歓迎されているのか判断はできない
「サブ・ギルドマスター」アルヴィンが先頭に立ち近寄っていく
一回り大きな体格をしている兵士がアルヴィンの姿を確認すると、一瞬驚いた
表情を浮かべつつ一礼をした
「これはアルヴィン殿! ご無事でなによりです」
大きな体格をしている兵士がそう言うと、アルヴィンは苦笑しながら答えた
「その様子だと、連絡は首都まで廻っていたようですね、ガルフォードさん
募集に応じた300人の冒険者及び、ロージアン「冒険者ギルド」支部専属パーティーとして今後活動してもらうパーティーを案内してきました」
その言葉を聞いて、大柄の兵士 ガルフォードが慌てて返事を返す
「ロージアン「冒険者ギルド」よりその連絡は受けておりますが、この
眼で確認するまでは、どうしても不安がありまして……
申し訳ありません」
アルヴィンは、ガルフォードの言葉を聞くと、少し
微笑みながら話を続けた
「そりゃそうですよ
こんな大規模な集団で移動してきたら心配しますよね
まぁ、安心してください
募集に応じた冒険者達は、全員がこの新たな場所の開拓者として
相応しい実力をもった方ばかりですよ」
アヴィンが笑顔を見せながらも自信ありげに言い切ると、その瞳には
力強い光を宿らせていた
「・・・それでは申し訳ございませんが、ロージアン「冒険者ギルド」支部専属
パーティーの皆さんには、支部専属パーティー証明書と
ロージアン支部所属を示す腕章のご確認を、まずご確認をさせていただきます」
ガルフォードが、少し緊張した面持ちで答えると、すぐに部下達に
指示を出した
ハインツ中心メンバーは、まず駆け足で近づいてくる数名のロージアン兵に
首に下げていた「専属パーティー証明認識票」と「ロージアン支部所属」の
証となる腕章を外し手渡した
数名のロージアン兵は、それぞれハインツ中心メンバーの名前を順番に
確認しては、それぞれに再び「専属パーティー証明認識票」と「ロージアン
支部所属」の証となる腕章を返していった




