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奇妙な冒険者  連載版  作者: 大介丸
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第69話

『浸食魔』『人外生物』2つの巣の駆除に成功した集団は、昼でも薄暗く深い

 森林地帯を移動していた

 舗装などされておらず結構凸凹で、ところどころ木の根が張り出し道幅も

 狭くなっていた

 それでも馬車がすれ違える程度の広さはある

 森の樹木は、街道に近い部分は背丈が低いものが多く、奥地へと進むにつれて

 高さを増している

 特にロージアン手前宿場町までは三十kmの距離があり、雨が降ればすぐに

 道がぬかるみ泥の沼になってしまうような状態だ

 今はまだ朝露が残る程度の時期なので、比較的進みやすい

 雨が降ったあとには荷馬車のスピードが極端に落ち、冬場などは明るいうちに

 目的地につけなくなることが多く、日照時間が短い季節は夜になると急激に

 冷え込み、暗闇の中で移動することが難しくなる




 その事から野営をする時は雨や雪が降り出す前に、ある程度距離を稼いでおく

 必要がある

 そんな森の中を3台の荷車が進んで行く

 荷車は、「サブ・ギルドマスター」アヴィンが手配した行商人達によって

 運営されている

 荷台の上は商品で一杯になっており、木箱や樽に詰められた物や布に

 包まれた物が積まれていた



 行商人の荷車を護衛するかのように、300人の冒険者達が周囲を

 警戒するように歩いていた

 応募に応じた冒険者達のほとんどが、旅慣れやベテラン冒険者達なためか

 疲労らしき様子は見えない

 本来なら最も苦労する移動だ

 過酷な環境に長時間耐え続け行軍出来ていたのは、カルローラの

「マッピング」と『運搬人』ヴァレーアのおかげである

 ロージアンへ向かう道の分岐点は木に隠れて分かりにくい事もあり、

 カルローラの「マッピング」で道を間違えずに進むことが出来て、また

 安全な場所での適度な休息を取る事が可能となり、そのおかげで

 行程は順調であった

 特に休息中の食事は、料理系調理系技術にも優れている『運搬人』ヴァレーアに

 よる温かく美味しい料理のおかげもあり、300人の冒険者達の体力と気力の

 耗が最小限に抑えられていた



「難所でもあるこの街道を予定通りに進めているのは、やはりあのお嬢さんと

『運搬人』のお嬢さんの尽力が大きいですよ。

 もちろん冒険者達の質が高い事もありますが・・・

 ロージアン領の手前にある宿場町へ向かう道は、獣道に毛が生えた程度の

 粗末な物ですからね

 普通であればどんなベテランの冒険者であっても、この短期間で

 これほどの人数で移動するなんて不可能でしょう」

 商隊の責任者であるロージアンの宿場街へ荷物を運ぶ男――

 レスタント・ベルベットが ハインツに声をかけた

「それにこの森林地帯には魔獣や魔物も棲息しているから、いくら実力者揃いと

 いっても油断はできない

 この街道だけど、大雨が降ると道がぬかるみとてもじゃないけど

 通れなくなるんだ」

 続いて説明するのは御者の男、デボラだった二人とも年齢は30代後半 商人と

 御者は長年付き合いのある友人同士だった



「特にここからまだ三十kmあるんですが、獣道と変わらない街道なんですよ

 冬場は明るいうちに目的地に着きたいですが、どうしても暗くなってしまう

 夜は視界が悪くなるから、昼のうちに移動しておく必要もある

 そういった理由からもなるべく急ぐものなのですが・・・

「迷宮道士」のお嬢さんの「マッピング」のおかけで

 魔獣や魔物、そして怪物の襲撃も受ける事無く順調に進めるのは

 有り難いですね 」

 レスタントが関心した声で説明した

「ロージアンは東西南北を万年雪の高山に囲まれているんでしたっけ?」

 ハインツが確認するように尋ねた

「ええ、四方は山岳地帯で囲まれており、唯一この南側だけの街道だけが

 山脈を迂回できます

 その南側も山脈を迂回しなければなりませんので、険しい山越えの道となるので

 大変な労力と時間を要すことになります」

 レスタントが答える

 ロージアンは北側を高い山岳地帯に囲まれており、南側も標高の高い

 山岳地帯となっている



 西側は断崖絶壁が続き、東側は深い森が延々と広がっている

 南西側の麓と東側の山麓との間は平地となっており、その地形を利用して

 ロージアン領の街や村が出来上がっている ロージアン領内の人口は

 およそ400人ほどだが、人口は少ないながらも

 交易が盛んである

 幸い適した肥沃な土地に恵まれてはいるため、農業や畜産も盛んであり

 収穫された作物を他領地に輸出して得たお金で食料などを買い入れている

 そのため生活は比較的裕福といえる

 しかし、その豊かな自然も近年は魔獣や怪物、魔物のせいで深刻な

 状況に 陥ってしまっている

 特にロージアンは、魔境開拓の依頼を受ける冒険者が少ないため

 開拓が進んでいない

 そのため強力な魔獣や魔物が棲みついて生息域が広がっていた

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