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奇妙な冒険者  連載版  作者: 大介丸
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第63話

 ライフルは、スタロール大陸でしか存在しない金属で

 出来た特殊な武器だ

 一人で持ち運べることもあり最も一般的な小火器で、スタロール大陸の

 冒険者や傭兵職では馴染みのある武器だ

 また、前衛職や後方職でも多く使用され続けている

 セレネギル大陸やペリアーレ大陸ではまず見かける事は

 ない武器だろう

 その理由は、スタロール大陸特有の素材と開発技術にある

 素材の名前は、魔弾の芯材 通称で魔芯と呼ばれ、銃弾の材質としても

 使用されている


 その性質についてだが、この素材は周囲の魔力を吸収する事で

 強度を増す

 そして魔芯の材料となっているものは、魔物から取れる魔石だ

 魔石の核となっている部分は魔力を含んでいるため、それを

 加工すると魔法を使う魔導士が好んで使う「属性付き」の武器類を

 創る事ができ、 銃弾にも使えるのでライフルに使用される事になった

 余談ではあるが、この魔芯で作られる弾丸にはある特徴があった

 それは、魔力を帯びた攻撃であれば何でも吸収してしまうという特性だった

 この事から、魔導士からは絶大な人気を誇るものになっていた


 もう1つの開発技術は、錬金術師、鍛冶師達が共同で研究開発した

「ライフリング」と呼称される加工技術の存在だ

 それは銃身内部に螺旋状の溝を入れることによって、直進性を

 高めるためのもので命中率を大幅に向上させる効果がある

 効果はそれだけではない

 銃身内部の回転によって発生した気流が、薬莢内の火薬の燃焼速度を

 加速させ威力を増幅させる効果がある

 つまり銃身内部での威力が飛躍的に上昇する事になる

 また、この加工技術を応用する事により、魔石を加工して創られた弾丸を

「回転」させて弾道を安定させたり、あるいは逆に弾丸を「横向き」に

 飛ばす事も出来る

 そのようにして放たれる弾は、強固な鎧や鋼鉄の様な硬さを誇る

 翼竜種ですらも容易に貫通できる程の貫通力を有する

「銃土」職の中でも「狙撃手」と呼ばれる分野に精通している冒険者は、

 ライフルに装着された光学機器と呼ばれるスコープ越しに映る標的に

 合わせ照準を定め、狙いを定めた場所へ確実に着弾させられるだけの

 技術が要求されている



 薄暗い通路の先から、孔雀と子象を合わせたような耳障りな

 人外生物の叫び声が聞こえてきた

 それはまさに悪夢の具現である

 しかも、こちらが足を踏み入れた途端、待ち構えていたかのように

 通路の奥から続々と姿を現し始めたのだ

 現れた人外生物は、「サブ・ギルドマスター」が説明した様な姿だった

 特徴的な背中の突起物は呼吸器官の役目をしているらしく、そこから

 空気を吸い込んで吐き出す際に、人の身体に障るような音が聞こえる

 頭部は人間の頭蓋骨に似た半透明のフードのようなものをかぶっているのが

 特徴で、鼻や耳は存在していなかった

 身長は2mほどで長い手足に尾という形状で、全身は骨だけで構成されたような

 異形者だった

 そんな奇怪な外見をした人外生物が通路を埋め尽くすほどに現れ、こちらに

 向かって迫ってきたのだ


「・・・・・・何なんだ、こいつらは!」

 思わず1人の冒険者の口から出たのは、恐怖から来る

 疑問の声だ

「前衛職は接近戦には気をつけろ!!遠距離職は援護射撃を忘れるな!」

 カーリンが大声で指示を出す

「強化空間を展開します! みなさん攻撃を!」

 そう先に応じたのは、筋骨隆々の『回復士」テレンスだった

 何か詠唱らしきものを唱えながら、周囲空間に手をかざすと、一瞬で辺り

 一面が青白い光に包まれた

 その光景を見て、その場にいた冒険者達は驚いた

 その青白い光が、冒険者全員が過去に負った細かい傷を瞬く間に

 癒していたからだ

 まるで夢でも見ているかのような出来事だった


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