表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
奇妙な冒険者  連載版  作者: 大介丸
126/168

第125話

 ハインツ達パーティーは、翌日以降『魔境』に慣れるため

 薬草採集に精を出した

 日を追うごとに採取時間と移動時間が短縮されていき、2週間も

 経つ頃にはかなり短くなっていた

 ハインツ達パーティーが『魔境』の中を歩くことに慣れた事と、ヴァレーアの

 採取方法にメンバーが馴染んだ事により、作業効率と品質が

 向上した為である

 また、採取した薬草類は品質が高く採取量も多いため冒険者ギルド側も

 高評価だった

 薬草採集の依頼は採取にもそれなりの丁寧な作業があるため、ゴブリン討伐と

 同じぐらい不人気でもあり積極的にこなしてくれる冒険者も少ない

 ロージアンには元々から冒険者が居ないこともあり、ハインツ達パーティーが

 積極的にこなしてくれることにより、依頼主の生産者側としては

 ありがたく、 特に採取量が群を抜いて多く、品質も高いことから

 ハインツパーティーの評判は日に日に高まっていった

 二週間、ハインツ達パーティーが黙々と『魔境』内で薬草採集に

 精を出している一方、募集で集まった300人の冒険者達もそれぞれ

 思い思いの依頼を受けていた



『調剤師』キャプシーヌ 『革細工職人』イングリッド 

『鍛冶師』アマンシオ 『武具職人』ガウルテリオ 『研ぎ師』ジヌディーヌ

『付与術師』ランベルトと言った生産職も、すでにそれぞれの

 依頼を受けて行動を起こしていた

 特に『調剤師』キャプシーヌは、品質の高い薬草類を

 自ら栽培を始めていた

 薬草の栽培、品種改良、土壌改良、温度管理や湿度の調整等々

   多くの 手間暇をかけてより良いものを造り出す職業が『調剤師』だ



 一部の同業者からは『気品溢れる淑女』の二つ名を持つほど、その

 洗練された物腰と振る舞いは優雅で美しく、まさに才色兼備な

 女性冒険者だ

 彼女の作る高品質のポーションは、高い評価を得ている

   また、独自の方法で調合を行うのが得意であり、品質向上だけでなく

 効能効果も従来よりも強力になっている

 ただし材料集めに時間を要するのが難点なのだが、この2週間

 ハインツメンバーが『魔境』から丁重な採取と共に高品質の

 薬草類を持ち帰るため、かなりの時間の短縮と必要以上の

 収入を得ていた



「今までロージアン領内や近隣には、活動している冒険者パーティーが

 あまり居なかったから、ギルド側としては随分助かっているのよ

 今後とも何かあればロージアン領内の集落掲示板に、貴方達パーティーや

 募集で集まった冒険者達の活動を張り出すから承知しておいてちょうだい」

 ロージアン「冒険者ギルド」支部内にある掲示板に視線を向けていた

 ハインツに、ギルド職員のクロエが声を掛けてきた

「それって、悪い意味でも良い意味でもロージアン領内で

 有名になるってことでは・・? 」

 ハインツは微妙ともいえる表情を浮かべつつ、不安そうに

 そう呟いた

 心配はもっともで、自分達の事を悪く噂されては今後の活動に

 支障が出てしまうからだ



「万が一この事でロージアン領内でも他の領内でも、他の

 冒険者からいびられたら遠慮なくギルドに通報しなさい

 ロージアン領内なら、私が直々に相手をするわ」

 クロエがにっこり微笑みながら、冗談なのか本気なのか

 判らない事を言った

「ロージアン領内なら、そんな冒険者の風上もおけない相手の腕の

 一本や二本へし折っても構わないよ。

 もっとも、募集で集まってきた300人の冒険者の中に

 そんなのは居ないと思うけどね」

 ハインツが若干引きつる表情を浮かべつつ、何かを述べようとした時、

 後ろから声が聞こえた

 振り返るとそこには、頸からボロボロの布をぶら下げて薄汚れた服を着ている

「サブ・ギルドマスター」アルヴィンの姿があった

「 『常設依頼』ご苦労様です。アルヴィンさん

   あの、今なんと?」

 ハインツが不思議そうな貌をしながらアルヴィンに聞き返した

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ