第105話
セレネギル大陸では、現在大騒動の真っ最中だ
たかが辺境の『冒険者ギルド』支部の事など構ってられないだろう
そもそも『冒険者ギルド』と各領地に根付く領政は独立独歩の関係
お互いの内政や政治に関しては不干渉の立場であり、干渉はしてはいけない
それがこの大陸全土に存在するすべての国との取り決めでもある
もちろん、犯罪や非人道的な行為は許されないが、基本的に
余程の事がない限りは介入しない
この辺境のロージアンだけか、いささか奇異なのだ
一般常識ならば、一領主がわざわざ『冒険者ギルド』などに
出向くわけがないからだ。
それと同じくらい『冒険者登録階級関係なし』はありえない事だ
「・・・今、中央諸国で何が起こっているのか気になる所たけど、
ここの『冒険者ギルド』支部の方針は、冗談抜きで
駆け出し銅等級冒険者でも、腕に覚えがあれば中央原野や
魔境内の大型魔獣や魔物へ挑むことについては引き留めることはしないと
言う事でいいのか?」
ベイセルは呆れとも言える表情で応じた
「あぁその通りだ。では続けてくれ」
『ギルドマスター』エンゲルベルトが促した
「――続いてのレクチャーは、ロージアンを含めた一帯の魔物、
魔獣の上位種、そしてここに来るまでに冒険者のおっちゃんに兄ちゃん、
そして姉ちゃんらが遭遇した2種類の怪物に付いてだ。
2種類の怪物はアルヴィンの兄ちゃんが基本的な説明をしたと聞いているけど、
そこは、まぁ、ちょっと我慢して聞いてくれよ
まず上位種についてたが、ロージアンでは幾つか分類している。
1つは冒険者稼業のおっちゃんや兄ちゃんに姉ちゃんにとっては馴染み深い、
原種より高い能力を持つ『亜種』に、
見ることさえ難しいとされる『希少種』は、魔境奥地以外にも
ここロージアンではあの大平原一帯に棲んでいる
特に中央原野には大型の魔獣や魔物が徘徊している
危険地域なためロージアン領民は何の用もなければ行くことはないが、
冒険者稼業のおっちゃんや兄ちゃんに姉ちゃんはこれから訪れる事は
しばしばあるだろうから、気をつけてくれ」
ベイセルがそこまで説明する
「なお、ちびっこ先生に取ってはそこは朝の散歩コースなんだな」
『サブ・ギルドマスター」アルヴィンが、再び茶化す様に口を挟む




