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電脳少女

 光に襲われ眼を瞑るも、火は幾ら待っても襲ってこない。


 眼を開けるとそこは、先程までのファンタジーな様相とは打って変わって、空を車が飛びビルがそこかしこに連立していた。


「生き……てる?」


 助かった。


 そう思った瞬間に膝が崩れ、思わず笑いが込み上げてきた。


 街中から聞こえる悲鳴、焼ける家と咽返るような肉の焦げた臭い。


 目の前で無惨に殺される人。


 そのまま周りの眼も気にせず、私は数分間震えてうずくまっていた。


「すみません」


 私が眼を上げると、スーツをスッと着こなして、時計とイヤリングを光らせる鼻の高い男性がこちらを不安そうな眼で見ていた。


「大丈夫ですか?」


「はい……」


 そうだ、また飛ばされたって事はここも滅亡するんだ、恐らく同じくらいの早さで、落ち込んでる暇なんて、私には無い。


「ここは何処なんでしょうか?」


「ロッドエスタ地区のクロウリー通りですよ」


 ロッドエスタ? クロウリー? 分かってはいたが、何処だかサッパリだな。

 ここも滅亡するんだよな、どうやって滅亡するんだ?


「変な質問なんですが、この世界が滅亡するとしたら何故でしょうか?」


「滅亡? そうだねぇしいて言うなら主電源が壊れた時かなぁ。まぁ本当にあるのかも信じがたいけどね」


「主電源……」


 停電が滅亡の鍵って事か? まずはその主電源に行かないと何も始まらなそうだな。


「それは何処にあるんですか?」


「さぁ、秘密にされてて知らないなぁ」


 それはそうか。


「分かりました、ありがとうございます」


 鼻の高い男性と別れて数分歩くと、何故か周りを羽虫がブンブン飛び鬱陶しい。


『……い』


 ん? 何か聞こえた様な。


『おい! 聴こえてるか!』


「え、何処?」


『目の前におるじゃろ』


 目線の先には先程の虫。


「もしかして、この羽虫?」


『何が羽虫じゃこれは超小型ドローンじゃ、それよりお主ソルトじゃろう?』


「なぜその名を?」


 ソルトとは、私がしていたオンラインゲームで使っていたキャラクターの名であった。


『知りたきゃついてくるのじゃ』


 ドローンに付いていくと、またもや周りより一段とデカイ高層ビルへと着いた。


 自動ドアが開くとその奥に白衣を着た小さな子供が立っていた。


 コスプレかな? 親はどうしたんだろう。


「お嬢ちゃん、お母さんは何処かな?」


「何を馬鹿な事をいっておるんじゃ、さっきまで話しとったじゃろ」


「えっ!? ……え!?」


「たわけが! うちはもう酒も飲める年齢じゃ」


 白衣をなびかせ地団駄を踏む謎の少女、愕然とする私の手を取りエレベーターへと向かう。


「約束通り正体を言うのじゃ、うちの名はサイド・ラーク、お主に分かる様に言うと、fastじゃな」


「え、fast!?」


 fastというのは、オンラインゲームで共にパーティを組んでいた1人で、ソルトとfastブロッサムとカステラの4人パーティだった。


「でも、ここ日本じゃ……」


 何で異世界にゲーム仲間が?


「さ、ここがうちの部屋じゃ」


 扉を開けると、沢山のケープルが地面を這っており、壁一面にモニターが貼り付けられていた。


「凄い部屋だな、ってそんなことより大変なんだ」


「まぁ、死んだ人間が別の惑星に現れてるんじゃからそりゃあ大変じゃろな」


 自動で運ばれてきたお茶を一口飲み、私は天界で何者かによって何処かへ飛ばされた事異世界で起きたこと、滅亡の事を話した。


「成る程、だったらお主の言う通り主電源じゃろうな」


「じゃあ早くそこに行かないと!」


「じゃが情報が足りぬ、 前回の事を考えると滅亡とやらは目前何じゃろうが、そもそも何が起きるのかも分からぬ」


「だからこそ、まずは本体へ見に行きたいんだ、……もう誰も死なせたく無いんだよ」


「何も考えずに行こうとするな、厳重に守られてるし、そもそも爆破とかだったらどうするんじゃ? 勿論、爆破されても大丈夫じゃがな」


「そんな物をどうやって……」


「それが分かないのじゃ、あれを止める何て…………!」


 部屋に置いてあったモニターに大きな箱と殺風景な部屋が映った。


「これは?」


「主電源じゃ、今日はここの上のビルで集まりが有ってな、そのときに何者かが電源を切る可能性は否めないのじゃ」


「! なら早く行かないと!」


「大胆じゃのう」


 fastの手を取って、急いで主電源、この世界の心臓へと向かった。

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