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【ヘルンの悲しみ】と【海風の独り言】

いいね! よろしく!

「ワタルはボクの事気持ち悪いと思う? 怖いと思う?

 ワタルはボクの事どう思っているの? こんな魔法を使うボクはイヤ?」


「ヘルン・・・・すまん

 ヘルンの眷属を悪く言ってしまって」


俺は慌てて謝る。

悪気はなかったとはいえそれでヘルンは泣いてしまったのだ


「ふっ・・・」


「ヘルン?」


「フフフッ ハハハハッ

 ワタル~ 真面目に謝らなくても良いよ

 別にボク全然悲しんでも無いし、これウソ泣きだから~」


「は?」


ヘルンが突然笑いだし、目じりに浮かんだ涙を手で拭う

俺は一瞬の出来事に茫然としていた


「えっ? どういうことなんだ?」


「ハハハ ごめんなさいワタル

 でも、こんなことでボクが泣くと思いましたのですか?」


「いや ヘルンも死神で生き物の死体とかを使ってゾンビやスケルトンに変える

 恐ろしい魔法を使っているけどさ、女の子なんだし、実はそういうことも気にしていて

 俺がヘルンの召喚したヴァンパイア(ゾンビ)を怖い、気持ち悪いなんて言ったから

 内心では悲しんでいたり、怒っていたり、泣いていたりしたのかなぁ~と思って」


「フフッ 今更ですよ

 魔国にいた頃、ボクは配下からも上官からも『一緒にいるだけで気持ち悪い』とか『近寄るな』や

『死んでほしい』とかその他も、前に立って作戦を伝えている時は睨んで来たり

 物が無くなったり、喋りかけても無視されるし、それを上官に言っても無視されるか、

 ボクのせいにしたり・・・・」


「ヘルン・・・・」


俺はなんともやるせない気持ちでいた

もし、その場に俺がいたら・・・・そう思うのはさすがに傲慢な考えなのかもしれない

だが、こんな悲しい顔をするヘルンを見たくない


「ヘルン」


「なっ、なんですかワタル? 

 そんなっ いきなり」


気づけば、俺はヘルンを抱きしめていた

最初は驚きでアワアワしていたヘルンも顔を赤らめてその顔を隠すようにそっぽを向く


「もう ワタル バカ....

恥ずかしいですわ」


「ごめん ごめん

 ヘルンの話を聞いていたら気づいたら抱きしめてしまった」


「ふん・・・・でもありがとう

 ボクの事を気にかけてくれて、ボクを仲間に入れてくれて

 ボクの事を受け入れてくれて、ボクの事を大事にしてくれて」


「いや、気にしなくて良いよ

 俺が助けたいと思ったから助けたんだし・・・・」


「それでも ありがとうワタル」


「いや、良いよ

 それよりも、大丈夫か?」


「ええ 元々あまり気にしていなかったのもありますが

 先ほど、ワタルに抱きしめられて完全に吹っ切れました!!!」


              ・・・


ヘルンとワタルが話している時、少し離れたところから一人呪文のようにブツブツと言っている女神がいました。


(う~っ ヘルンめ()()()の兄さまを独り占めして、どういう了見ですか?

 確かに最初から話を聞いて確かにヘルンがとてもつらい思いをして、悲しい思いもして

 とても寂しい思いをしていたでしょう

 そして、兄さまと会って、魔国から離れて、仲間になって、好きになって・・・・確かに独り占めしたい気持ちも分かります)


私は「はぁ~」、とため息をついて自分の斜め上を見上げました

ヘルンの兄さまに対する気持ちも当然分かる


(私も前世・・・・地球で小学二年生の時によく似た思い・・・・経験をしましたから)

ですが、


「兄さまは私よりもヘルンの方が好きなのでしょうか?

 もちろん、ヘルンにだって良いところはあります

 私より多い、魔力量、魔法操作能力、防御、攻撃力そして、女神としての経験

 もしかして、兄さまは強い人が好きなのでしょうか?

 もし、それが本当なら・・・・」


史上最悪の状況を想像しその場にへたり込む

本当に、本当にそうなのだろうか

私には何の感情も湧かないのだろうか

妹の私には・・・・


(とにかく 兄さまは強い女性がお好きだと仮定して

 今後の対策を考えなくては)


私は何か兄さまの役に立てるようなことは無いかと考え、

そして、ある魔法(術)が目に留まりました


(そういえば先ほどから広域探査術を確認していませんでしたね)


「【広域探査術】【起動】」

広域探査術を起動すると目の前に私を中心とした半径5キロぐらいのマップが表示される

もちろん広域マップにしたり、詳細マップにしたりも可能です


そして、そのマップの様子を見る限り

追っ手の騎士は先ほどヘルンが召喚したレッサーヴァンパイアを討伐し周囲の探索をしだしたようでした。


その時私の心・・・・いえ感情は叫びました


(これで、兄さまに振り向いてもらえる!!!)

はい! どうもこんにちは! 海風です!!!

               

今回も読んでくれてありがとうございます

 

「次話も読みたい!」


「ヘルン大丈夫?」


「海風大丈夫?」


「楽しかった!」


と思ったら


下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。


面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当にうれしいです。


何卒よろしくお願いいたします。



次回もお楽しみに!


by海風

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