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【特別短編】 異世界でお正月 後編② 神社でお参り

少し頻度が開いて申し訳ないです

定期テストでした。

「あの~ ボクのことも忘れないで下さいまし。」


「「あっ」」


「・・・・・・そうですか。 そうですよねボクなんてワタルやアイシクル様からすれば

 邪魔者ですよね。 すみません邪魔してしまって・・・・・・」


「ヘルン 全くもって邪魔者じゃないよ。

 ヘルンも俺の大事な仲間だ。 だからそんなこと言うな。 いいか?」


「分かっています。 ですが」


「ヘルン そんなこと言うな 俺まで悲しくなる。」


「すみません ワタル アイシクル様」 


ヘルンは今にも泣きそうな感じで俯いている

俺もわざとではないが、海風ばかりに喋っていたのかもしれない

ヘルンもそれで拗ねているのだろう

でも正直、ヘルンも海風も怖いこと言っても、俺の事を思ってくれている

だから俺もみんなを思わないといけない

今、ヘルンが拗ねているのはそんな思いが足らなかったのだろう


「ヘルン 何度も言うがお前は大切な仲間、婚約者だ。

 だから決して邪魔者じゃない だからなヘルンもそんなこと言わないで

 今は海風が作ってくれたお城・・・・・・神社を見に行こう! な?」


「・・・・・・こ 婚約者? ぼ、ボクが わ、ワタルの?」


突如ヘルンがアワアワし始める

何か気に障ることでも言ったのだろうか?

っていうか前にそういう話したと思うのだが忘れたのだろうか?


「な、なあ大丈夫か?」


「・・・・・・」


「兄さまの天然の女たらし発動ですね」


ヘルンは上の空 海風はあきれ果てているようなそんな表情

あれ? 俺なんかしました?



その後2時間かけて城を登り本丸(神社の神殿)へとたどり着いたのだが

その時には海風以外全員ヘトヘトだった。


理由は城の至る所に隠されたトラップだ

落とし穴から自動氷矢射出装置、石落としから地雷まであり

それ以外にも城兵としてなのかアイスナイト(氷の騎士)(強化版)までいた。


俺とヘルンはトラップやゴーレムをすべて突破し、神殿に至ったのだった。

ってか元女神ですら本丸にたどり着くのに2時間かかるのに

普通の兵士(この世界の)だったら何日かかってどれだけの犠牲が出るのだろうか?


「海風 やりすぎだよ

 本気で籠城するならこの設備は100点だけど、今はただ神社を見に来ただけじゃないか

 トラップとかアイスナイトとか起動させなくて良かったと思うのだが・・・・・・」


俺がそう言うと隣でヘルンも頷いている。


「ええ 確かにそうなのですが

 一応、しっかり作動するかどうか確認したくて つい・・・・・・」


「海風。」


「はい!」


「「ふざけるな」」


「ご、ご、ごめんなさーい」

その後しっかりヘルンが俺の代わりに怒っていたので許す。



「それにしてもすごいなあ 海風

 よく頑張ってくれた 」


「兄さま・・・・・・ ありがとうございます。

 私 兄さまに喜んでもらいたくて・・・・・・」


俺が海風の頭をなでるとヘルンもしてもらいたそうに見てくる。

だが、今回一番頑張ったのは海風だ

それにさっきヘルンはしたし がまんしてもらう


それにしてもやっぱり海風が作る物はなんでもすごい

料理、神社、お城 どれを取ってもプロ級に出来ている


今回の神社や城も石垣や城壁、城門から櫓まで全部氷だし

神社だったら 欄間や賽銭箱、太い木や石畳まで全部氷だ

それに見ないような周辺の木や草の一本まで全部氷

それもすごくリアルに作られていて言われなければ氷っぽい木や草にも見える


これは女神だからではなく海風本来の才能なのだろう

しかもこれだけ作ったのだからいくら魔力は無限でいくら使っても大丈夫な女神でも

魔力過剰使用の疲労が溜まっているだろうし、帰ったらマッサージでもしてやるか


「海風 ありがとな」


「ええ 兄さま もっと褒めてさい!!! そして、もっと頭ナデナデしてさい!!!」


「な、なあ海風 キャラ変わったな」


「???なんのことですか? 兄さま。」


「いや なんでも」


なぜか背中がぞわっと悪寒がしたのでこれぐらいで

辞めておこう。



「とりあえず 参拝しようか」


「「ええ」」


神社に行ってお願いするときは二礼二拍手一礼が基本だが

ヘルンは知っているのだろうか


「もちろんですよワタル

 しっかりアイシクル様に昨日聞きましたから」


ほう ならヘルンに最初やってもらおうか

昨日の練習の成果を確認しないと


「え 今ですか?「当たり前だろ」

 分かりました。 ワタルにボクが出来るところを見せます」


神社の作法に出来る出来ないあるのだろうか

それにすごい気合入っているなあ

これじゃあ祀っている神様も困るだろうな・・・・・・あれ? この神社って誰を祀っているんだ?


「なあ海風 この神社って誰を祀っているんだ?」


「私ですね

 新人とはいえ担当女神序列一位なのですから 当然です。」


ほ~う でも新人なら先輩であるヘルンを称えるためにもここはヘルンにするんじゃないのか?


「そうですよアイシクル様

 裏切ったとはいえそれはサラマンダーに脅されたせいです

 なのでボクは裏切ってはいません

 だから一応女神です。 なので・・・・・・」


「何を言っているのですかヘルン

 あなたは今、女神ですか?

 全能神様が認めていますか?」


「い、いや~ で、でも」


「認めていますか? YESかNOでお答えさい。」


「の、ノウです。」


「ですよね ならこの神殿は私を祀られているのです。」


「俺から始めた話題だから 何なんだが

 とりあえず祈らないか? 初詣のお参りに来たんだし」


「そ、そうですね」


「そ、そうですわね」


二回礼して


パチパチ


・・・・・・


一回礼して



「海風 何願ったんだ?」


「ふふふ 秘密です」


「ボクも秘密です!」


「教えろよ~」


「「無理で~す」」


二人とも教えろよ まぁ良いや 後であとがき見れば分かるし

こっそり確認しとこ


「アイシクル様 ワタルが何か企んでいますよ」


「そうですね ヘルン兄さまの思考 覗けませんか?」


「んー ジャミングされて無理ですね」


「そうですか 残念です。」


「何かしたか?」


「「い、いえ なんでも」」


「そうか」

何か相当危なかった気がするか本人が何もしていないって言うんだし

そうなんだろう うん 信じておこう


「そういえば兄さまは何を願ったのですか?」


「ああ 二人との関係をもっと深めたいなーって」


「叶えましょう 私がここの神様ですし

 帰ったらまずは あれを・・・・・・」


「ワタル・・・・・・ボクも元女神だし

 ちょっと恥ずかしいけど・・・・・・がんばる!!!」


「???」


二人は何を思っているのだろうか

それとも俺がおかしいのだろうか?

これがいわゆる鈍感系主人公なのだろうか?

いや、絶対違う 断じて違う 鈍感ではない ない ないはず



「海風 おみくじってあるか?

 毎年 神社に来た時はやっているんだが あったら嬉しいな」


「ありますよ 毎年兄さまはやっていらっしゃいましたし。」


おお さすが海風

俺に年から年中付きまとっているだけあるな~


海風が神社の神殿から持ってきたのは六角形の箱

いつものおみくじ箱だ


「さぁ 兄さまお引きください」


ガラガラと回し

下に向けた時に一本の棒が出た


「・・・・・・129番」


「はい これですね」


「結果は・・・・・・おおお大吉か

 えーっとどれどれ 海風の頭をもっとなでれば吉?

 海風さんこれはどういう・・・・・・」


「兄さま!!!」


あ、そういうことですね

頭をなでろと 

まぁ確かに自分の神社で自分が神様なんだからこういう願いもアリか?


「分かった 分かった」


ナデナデ


「これで兄さまも今年良いことがありますね!」


「ああ ありがとう」


本当にあるのだろうか? いや、あってくれ  ありますように女神様


俺が海風との高度な茶番をしていると

それを真に受けたバカな奴がいた


「ワタル ボクのも引いてください~」


なんとも楽し気に来たヘルンは両手に黒い六角形の箱を抱えていた

まさか、あの茶番をしている間、ずっと作っていたのだろうか


「ワタル このおみくじを引いてください~」


「あ、ああ」


カラン


「127番」


「これですね~」


ヘルンが胸元のポケットから一枚の紙を取り出し

渡した


(ってかもしかしてこれこの番号しか絶対入っていかったのか?)


ペラッ


「えーっと これも大吉か!  ヘルンとキスをすれば吉?

 はあ、二人ともそろいもそろって」


二人とも自分の願望かよ

この世界の女神がこんなのばっかりだと思うと・・・・・・この世界終わったな

でも、中には良い自分の願望を書かない真っ当な女神様がいるのかもしれない

いや、いるはずだ 多分


「ワタル お願い」


もはや お願いって自分から手を合わせているし

はあ 仕方ない


「一回だけだぞ」


「うん!」


チュっ


「ワタルだけずるいです

 わ、私も」


「アイシクル様はもう叶ったでしょ

 来年ですよ~」


「そうだぞ 海風は来年書けば良いじゃん

 やるかどうか分からないけど」


「そうですね 作者の霧ともさんを脅して【正月特別編】をするように言っておきます」


「ああ」


「今年2回目のキス ありがとうワタル」


「いや ちなみに死神だからなんか特別な事ってあるのか?」


「うん もちろん

 今年絶対にどんなことがあっても死なない 事かな」


「へぇー めちゃくちゃいいじゃん!!!」


普通の女神が言うのよりも死を司る死神が行った方が説得力ある・・・・・・のか

いや、ちょっと待てよ 死神って・・・・・・まあ良いや


「今年も良いことありますように」


「そうですね 今年も良いことありますように」


「うん 今年も良いことありますように」


それじゃあ海風、ヘルン一緒に


「「「「今年もよろしくお願いします!!!!」」」」   


2022 正月特別編 完

はい! どうもこんにちは! ヘルンと海風です。

今回も読んでくれてありがとうございます!


「ここには兄さまがいませんから何お願いしたのか言いましょうよ」


「そうですね では私からで良いですか?」


「ん どうぞ」


「私は今年もヘルンと一緒にいられる事と

 兄さまと関係を深めて 出来れば結婚式を挙げたいです!!!」


おお すごいこと言うなぁ

それで、それで


「ボクの願いはワタルに恩返しする事と

 ワタルともっと関係を深めて 出来ればボクの家に来てもらいたい

 そして、そこで・・・・・・」


ああああああああ

もう言うな 言うな


「だめですよ それ以上言ったら全能神様に殺されます

 もうやめてさい」


「え? いやボクの部屋でお菓子とかお茶とか飲んで遊ぼうかなぁーと」


「あ そうですか すみません」


ふー 紛らわしい事言うなよ


「ってことで 今回は終わりです

 感想、良いね、ブックマーク登録、評価ポイントお願います

 次話からは本編に戻ります


もう後1話か2話で第一章終わりで第二章に移ります


では お楽しみで





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