【特別短編】 異世界でお正月 後編① 神聖城郭 アイシクル城
良いね!くださいませ。
「アイシクル様 何をしていたのか分かりませんが
ワタルを殺そうとしていたのですか?」
ヘルンが珍しく本気で怒っている
しかもいつも慕っている海風にだ。
だがなぁ 今回は俺も少し悪いんだよな
海風はヘルンの【ブラックホール】をくらった後
意識を失った。
そして数分後、意識が戻り ヘルンに状況を教えられ 絶望している。
「へ ヘルン 俺も悪かったし
もうそのあたりにしてくれないか?」
「ワタル・・・・・・いえ そういうわけにも行けません
アイシクル様はワタルを殺そうとしたのです。
簡単に許すわけには・・・・・・」
「そうです 兄さま
私は再び兄さまを殺そうとしてしまいました
前にも同じことをして・・・・・・」
「はぁ~ ヘルン 俺に免じて許してやってくれ
海風、俺も悪かった 海風が嫌がっているのに無理やりさせてしまって ごめんな。」
「ワタル・・・・・・分かった
アイシクル様 次は許しませんよ。」
「ええ 分かっています。
ヘルンもごめんなさい。」
「ボクはいい ワタルに言って」
「兄さま 本当に申し訳ございません。
本当に・・・本当に・・・・・・」
海風はそう言って泣いてしまった
ヘルンもそこまで怒らなくたって良いのにと思うが
ヘルンもヘルンなりに思うことがあったのだろうか・・・・・・
「海風 さっきも言ったが今回は俺も悪い
ごめん 海風
俺の事も許してくれるか?」
「私のこと 許してくれるのですか?」
「ああ 」
「ありがとうございます。うぅ」
その後俺は泣き喚く可愛い妹を落ち着かせ
今日の予定を決めることにした
「海風 落ち着いたか?」
「ええ 兄さま。
お見苦しいところをお見せしました。」
「そうか それは良かった。
でも全然見苦しくなかったぞ 可愛かったし。」
「に兄さま 可愛いなんて」
はわわわわと海風が慌てふためき
顔は紅潮していく うん可愛い マジ女神
でもこのまま海風をからかったらさっきの二の舞になる
それは避けなければ。
「おっほん。 海風」
「は、はい」
「今日は海風の作った神社に参拝しに行こうと思うけど
一応確認なんだが・・・・・・完成しているのか?」
海風に限ってそういうことはないのだが・・・・・・一応な
「ええ もちろん
ばっちりですよ
ですが・・・・・・少し大きめに作ってしまったので一つしか出来ていません」
「そうか まぁヘルンと海風 両方とも使えばいいと思うが・・・・・・」
「ええ それでも良いのですが よろしいですかヘルン?」
「うん いいですよ アイシクル様」
「なら良いですね・・・・・・」
バチッ
一瞬 二人の間で火花が散ったように見えたのは俺だけだろうか
「それじゃ 海風 ヘルン 行こうか。」
「ええ」 「はい」
海風は昨日俺とヘルンが昼寝を始めてから夕食の時間まで
ずっと作ってくれていたそうだ。
そして、その出来栄えはかなりのものらしくさっき海風が目隠し布を渡してきた。
なんでも俺には神社の真正面から見てほしいとのことだった。
海風も頑張って作ったのだろう
俺も兄として妹が頑張って作った物を見るのは楽しみだ。
・・・・・・だが、海風が俺を驚かそうと規格外に大きいものを作っていたら困るが・・・・・・
「では 兄さま 見てください!」
海風が俺の目に当てていた目隠し布を取る。
一秒経って目を開ける 目の前に広がっていた光景は・・・・・・城だった。
城と言ってもノイシュバンシュタイン城やエディンバラ城などの西洋のではなく
姫路城、松本城などの日本の城だ。
本当に城だ 間違うことなき完全完璧に城だ
・・・・・・あれ? 俺って城をってほしいなんていったっけ?
「な、なぁ海風さん 海風さん?」
「兄さま 何でしょう? あ、これ私すごいですよね! すごいですよね!
兄さまは歴史が好きで 特にお城が好きでいらっしゃったので
お城を作ってみました!・・・・・・ですが本来の兄さまの要望はお城ではなく神社でしたので
本丸【天守閣のあるところ】に神社を建てました。
これで、兄さまの好きなお城と今回要望の神社 両方できましたね!
あ、ちなみに神社の方は出雲大社 お城の方は姫路城を参考にしています。
材質はすべて氷製です。 とはいっても炎の女神でも溶かせないと思いますが・・・・・・」
・・・・・・はぁ 海風には驚かされるよ
まさか俺の趣味まで知っていて それで今回の神社作っての要望にプラスアルファでお城を作るなんて
まったく出来すぎた妹だよ 俺にはもったいない このお城も。
そういや戦国武将の石田三成という戦国武将の俗謡で
【三成に過ぎたるものが二つあり 島の左近と佐和山の城】 ※島の左近=島左近 三成の家臣
この意味は石田三成には過ぎたるもの=石田三成にはもったいないものという意味で
家臣の島左近 お城の佐和山城(現在の彦根城)はもったいないということです。
俺に言いかえるなら
【ワタルに過ぎたるものが二つあり 女神海風とアイシクルの城 】かな?
「海風 ありがとうな 俺 海風の兄で良かったよ。」
「いえいえ 私なんて兄さまに比べたら全然です。」
「よくいうよ海風 こんな立派な城作って」
「兄さまに喜んでもらったなら良かったです。
さあさあ 入っていきましょう 兄さまと私のお城に」
「あの~ ボクのことも忘れないで下さいまし。」
おほん 今日も読んでくださりありがとうございます。
今日は少し怒ってしまいましたが、これもアイシクル様のためです。
そうですワタル様を殺そうとしたなんて思い出しただけで怒りがこみ上げてきます
まぁ ボクも魔王軍司令官として一度戦いましたので人のことは言えませんが・・・・・・
そういや読者の皆様 話は変わりますが霧とも先生にブックマーク 評価ポイント
感想 あと良いねもお願いします
感想はボクやアイシクル様、ワタルも読んで返信もしますのでよろしくお願いいたします
では次話で会いましょう!




