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【特別短編】 異世界でお正月 中編② ヘルンの願い 

「・・・ワタル。 オゾウニってなに?」


「ああ お雑煮というのは 新年のお祝いとして食べるんだ。」


「そうなんだ。 おいしいの?」


「海風が作るんだ。 美味しいに決まっているだろ?」


「うん そうだね。」


海風は地球にいた頃 親の代わりにいつも料理を作ってくれた。

その料理はとても美味しく、その上栄養もバッチリだ。

俺は正直、海風が作ってくれた料理のおかげで病気にかからず、

毎日元気に過ごせていたといっても過言ではない。

だからまぁ、海風には頭が上がらないのだが・・・・・・。


「いえいえ。 私なんてまだまだですよ。

 ですが、兄さまに喜んでいただけたなら嬉しいです。」


そう言って海風は顔を赤らめる

こうやって見ると海風も可愛いと思う。 怒ったときはすごく怖いけど・・・・・・

でも海風も好きで起こっていないと思うし・・・・・・ね?


「そして、これはお雑煮と一緒に新年の時に食べる おせちです。

 この料理にはとても奥があって、一つ一つの具材に意味があるんです。」


「食べ物に意味があるの?」

ヘルンは首を傾げる

その様子がとてもかわいい。


「ええ 例えばこれは・・・・・・」


とてもかわいいのだが早く食べないと

料理が冷めてしまうし、俺はお腹が減っている。

海風の料理話は申し訳ないが後にしてもらおう。


「海風 すまないが、もう食べても良いか?」


「あ、すいません兄さま。 つい話に熱中してしまって・・・・・・

 それでは食べましょうか。

 いただきます。」


「「いただきます」」


ふぅ~ やっと食べられる

海風とヘルンの話を途中で遮ってしまったのは申し訳ないが

俺もお腹減っていたし 仕方ないよね?


それにしても、このお雑煮すごく美味しい

やはり海風が作る料理はなんでも美味しいな。

これからも食べれると思うと・・・・・・嬉しすぎて泣けてくる。


「海風 」


「はい兄さま。 もしかしてお口に合いませんでしたか?」


「いやいや違う違う。 美味しすぎてさ

 それでお礼を言いたくて。」


「そうですか。 良かったです。

 それに前から言っていますが、お礼なんて言わなくて良いです。

 私は兄さまが喜んでいる顔さえ見れれば良いのですから。」


そう言って海風は胸をなでおろす。


「そうか。分かった 

 だが、言わせてくれ。 ありがとう海風

 いつも美味しい料理を作ってくれて。」


「兄さま・・・・・・ありがとうございます。」


マンガやアニメで言うところのイチャイチャシーン

ですが、忘れているかもしれませんがこの部屋には3人います。

海風、ワタル、()()()


そして、今 海風とワタルがイチャイチャしています。

当然、海風の横にはヘルンがいるわけで・・・・・・


「ワタル アイシクル様 ボクの前でイチャイチャしないで下さい

 するならボクも入れてください。」


「ごめん ごめん  ヘルンも寂しかったのか?」


「そそそ そんなわけありませんですわ

 ボクは一人の方が合ってますから。

 ・・・・・・魔国でもずっとボッチだったし・・・・・・」


グサ グサ グサッ

胸が痛い 本当に胸が痛い 

そういや前に行ってたよな ボッチだったって

俺も地球ではクラスの窓側の席で授業中アニメの事考えていて、休み時間はラノベ読んでる

キモオタ陰キャだったもんなぁ

もしかしたらヘルンと気が合うかも。


「ヘルン ごめんな」


「う うん」


「兄さま ヘルン 早く食べてください

 この後、することたくさんあるんですから。」


「すること?」


「それは、後で話しますから 

 早く食べてください。」


海風が急かしてくる

いつもなら喋りながら ゆっくり食べるのに

というか 何するんだろう?



「はぁ やっと食べ終わりましたか

 キッチンに置いてきてください。」


「は はい。」



「それで海風 何するんだ?」


「兄さま 正月といったらあれですよ。」


「あれ?」


正月と言えば


お年玉

羽付き

お雑煮

おせち

新年のあいさつ

年賀状

初詣

ぐらいだろうか


「海風 あれといってもたくさんありすぎて分からない。

 もう少し分かりやすく頼めるか?」


「はぁ 兄さま本当に分からないのですか

 初詣ですよ 初詣

 私達 女神(神様)がいるのになんで分からないのですか?」


「あ 確かに」

 地球だったら神社はあっても神様が実際に見れたわけじゃないけど

 今だったら神様が二人もいる(一人は元で死神だけど)

 確かにこれで初詣をしない理由はない


「海風 ついでにおみくじもしよう。」


「そうですね。 では早速 神社を作っていきましょう。」


「おい 海風。 神社を作るって そんな簡単に作れるのか?」


「ええ 簡易的ですが。

 私の氷魔法の熟練度では朝飯前です。」


「そうか すごいな海風は

 さすが氷の女神様だよな。」


「いえいえ 兄さまもすぐに私を抜きますよ

 今でも魔法バトルではすべて勝ってますからね!

 ・・・あれ 私って兄さまに何一つ勝ててないのでは?・・・」


「いや 俺なんかまだまだだ

 今度 本気で一回勝負しような。」


「ええ 望むところです!

 そういやヘルンに初詣の事とおみくじの事

 神社の事を伝えておきましょう。

 兄さま 頼めますか?」


「ああ 分かった。

 じゃ海風も神社 頼む」


「はい 任せてください」


そういって海風は家を出た

海風が作る神社 楽しみだなぁ

氷で作るんだし きれいだろうな。

見るのが楽しみだ


そういやヘルン今 なにしてるんだろう

さっきから喋っても無ければ 気配すらないし

また拗ねちゃったかな


「ヘルン おーいヘルン」


「ワータールー ヘルンもう怒りました。」


あーあー はぁ 確かに俺も悪いか

さっき ヘルンに約束したのに 速攻で破ったもんな


「ごめん ごめん 次は・・・」


「もういいです ボクなんて」


「ヘルン 本当にごめん

 何でもするから 許してください」


「もうい・・・ なんでもしてくれるの?」


「ああ 一回だけなんでもする。」


「本当に 本当に?」


「ああ 」


「じゃ じゃあ ボクにキス してくれるかな?」


「・・・分かった」


え ええー

き キス?

でもしたかったしなぁ


よし しよう


俺はさっとヘルンに近づき 抱いた

そして、


チュッ


「・・・ワタル 大好き」


「俺も ヘルンの事好きだ。」


うわー 流れで言ったけど やばい

まぁ好きなのは本当だけど


「そういやヘルン 一つ聞いてくれるか?」


「ん なーに?」


「これから外で 初詣をするんだが 良いか?」


「ん? ハツモウデってなに」


「初詣というのは 朝と同じで新年の行事の一つだ

 それぞれ近くの神社に行ってするのだが ここにはないから海風が今

 簡易で作ってくれてる。

 それでヘルンにも伝えとこうと思って」


「へぇ そうなんだ

 ワタルのいた地球には面白い行事が多いね。

 その内もしワタルがこの世界のすごい人になったら地球の行事広めてもいいね!」


「はは そうだな でもなれるかな?」


「ワタルなら出来るよ」


「手伝ってくれるか?」


「ん もちろん

 ボクの力が必要ならいつでも」


「ありがとう ヘルン」


「ふふっ もう一回キスしてくれたら嬉しいな」


「分かった」


チュっ


「兄さま 私にもお願いします」


初詣&おみくじは明日に延期となった

はい!どうもこんにちは 霧ともです。


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