♯1 Turning Point
中学三年の三月。
卒業式の日。
コロナウイルス感染対策のため短縮された通常よりは短めだが長い式が終わった。
終了後、担任に連れられ、近くの広場のある公園に行った。
話
そう。写真撮影のために。
中学では生徒会長を務めていた。しかし、目立たなかった。なぜなら俺、野内航已斗は陽キャではなかったからだ。
ここで読者に持論をぶつけたい。
『男子って女子と違って陰キャいなくない?』
自分が陰キャだと認められない。多少コミュ障で人との対面が苦手なだけで陰キャとみなされるのに納得がいっていない。それは、多くの男子が皆話上手で陽だから。それがゆえに少し、ほんの少しの僅かな差が顕在化してしまっていて、俺が陰キャみたいになっている。
ここで卒業式の日に戻ろう。写真撮影。皆がクラスや部活、恋愛事情から一緒だった人と写真を撮っている。俺が一緒に撮った人数は両手で足りるくらい。望みを捨てず一時間半粘ってみるも、状況は好転せず終わった。
悔しい。
「なんで俺ってこうなの?」
異世界転生して輝くラノベ主人公のことを考えながらつぶやく。
だったら俺もこれを契機に変わってやる。中学卒業と高校入学は良い意味でも悪い意味でも節目。やってやる。
そうやって、高校デビューすることを心に誓った。
GWに入って暇を持て余していた時になんとなーく書いてみようかなと思って書いてみました。どうなってんのってくらい短くなっちゃいました。暇があるときに書いていってそれなりのものにしていきたいです。GW中は一日最低一本は出そうと思います。