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流星に詠う
もしジェノサイドが、ガービウ・セトロイがいなければ────
父に道具としか認識されず、埃まみれの部屋で過ごす事は無かっただろう。
唯一の親友の心は陵辱されず、妹と3人で幸せ溢れる日々を送れただろう。
父が殺される事無く、母も玩具にされることも無く、細やかでも温もりのある日常が実現しただろう。
幼なじみに裏切られる事無く愛する者を待ち続け、初々しいときめきを忘れない生涯であっただろう。
家族も仲間も死ぬこと無く、強さを求め茨の道を進むことは無かっただろう。
祖父も支えてくれる人々との永遠の離別など無く、孤独である事など無かっただろう。
父が堕ちて母を殺すことなど無く、何よりも大切な人々のために生きることが出来ただろう。
血縁ではないという理由から家から追い出され、常に命を狙われる日々を送ることは無かっただろう。
禁断の歴史に触れ、家族を目の前で嬲り殺されることも無かっただろう。
──全ては過去、これらは願っても2度とやって来ない。
しかしその道から得られた幸せはある、愛する者が出来、信じ合える者が出来、本物の繋がりと温もりも得られた。
それがいつかは壊れると分かっていても、信じていたかった。
それでも、ジェノサイドが……ガービウ・セトロイがいなければ────




