プロローグ
GM:それでは、TRPG布教リプレイを始めていきたいと思います。
一同:よろしくお願いしまーす。
GM:まずはレギュレーションの確認ですが、今回はTRPG布教のためのリプレイなので、あえて人数を少なくしました。
PC1:だからGMがひとりと、プレイヤーが3人ってわけか。
GM:昨今のコンシューマや携帯ゲームは基本的に4人が最大数だからね。
PC3:悪いな、のび太。このゲームマスター、3人用なんだ。
GM:今回利用する唯一のサプリメント「ミストキャッスル」はGMレスでも進められるから、ゲーム的に4人いけるけど。
PC1:最大参加人数6人っぽいけどね。
GM:はい。で、使用ルールブックは、「基本ルールブック改訂版1~3」。
PC2:基本だね。
GM:そして「ルールブックEX」。7レベル以上になった場合は、サプリメント「イグニスブレイズ」の部分導入を行います。もちろん妖精魔法や深智魔法が使える場合は「ウィザーズトゥーム」も部分導入。
PC3:アルケミスト禁止令はちょっとキツイですね。
GM:舞台が蛮都ということで「バルバロスブック」。まぁこれは販売品のデータ拡張なので、なくても別に困らないけれど。
PC3:それを言ったら「EX」もですが。
GM:妖精契約ルールと深智魔法ルール、あとは絡み武器とかの導入もあるから一概にはそうも言えないけれど。で、シナリオとしてリプレイ公開が許可されているストーリー型サプリメント「ミストキャッスル」。まぁなにぶん古い本だから、今(※2018年5月)遊ぶなら「エンドレスメイズ」か、「テラスティア冒険録」あたりかな。
PC1:それを除いて、ルール関係は基本的に、文庫本サイズのものだけ、ってことね。
GM:はい。1冊の定価900円(税別)なので、ミストキャッスルを除いて4,500円。
PC2:……思えば、意外と高いですよね。
GM:新作ゲーム1本買うよりはまだ安いけどね。まぁ、最初のうちはルールブック1のみで十分だけれども。それはそれとして、キャラクター作成に移ってください。
一同:はーい。
PC1:で、キャラクター作成だけれども。
PC3:人数が少なくて、役割分担がちょっと厳しいですね。
GM:GMからの助言としては、魔法使い技能はコンジャラーがオススメかな。回復と補助と攻撃がそれなりに揃ってるから。次点でフェアリーテイマーだけれど、レベルアップごとの宝石の準備が手間。
PC2:ミスキャだから、プリースト使いにくいしねぇ。
PC3:第1陣営の神聖魔法を使わないのならプリーストはアリかと。まぁ蛮都なので【セイクリッド】系はあると便利ですよね。
PC1:それはそれとして、リソース節約のために消費アイテムやMPはあまり使いたくないんだよな。
PC3:ちなみに導入はランダムですか?
GM:【導入2:依頼】スタートです。個人的にはヤーハッカゼッシュを倒して欲しいかな。
PC2:13レベルでしたっけ?
GM:14レベル、魔物化すると15レベル。装備とか戦闘特技、もろもろ含めると11レベルぐらいかなぁ、適性レベルは。
PC2:それサプリ山盛りのときじゃない?
PC3:ネームドですから、うっかりすると15レベルでも死が見えますよ。
PC2:長編リプレイクラスかー。
PC1:ソードワールド2.5が出ちまうよ。
GM:およそ2ヶ月後ですもんねー。
PC1:とりあえず、スカファイ、レンファイ、コンジャラーセージ?
PC3:戦士、神官戦士、魔導師という構成は? 3レベル時点でファイターに≪薙ぎ払い≫を習得してもらって、範囲火力としても役立ってもらうとして。≪かばう≫はジリ貧の可能性もあるので切ってしまって……。
PC1:ダメージコントロールを考えるならむしろ≪かばう≫は必須な気がするなぁ。素直にスカフェン入れて回避盾化しちまったほうが……。
PC2:むつかしいねー。
PC3:せめて4人だったら、もうちょっと考えられるんですが。
GM:個人的には火力で押せ押せはアリだと思うけど、ミスキャはアイテム入手が難しいから、そのへんも考えておくといいかなと思う。思うんだけど、このリプレイの主題は「TRPG布教」だから。初心者向けってのを考えてね?
PC1:そう言われると、手っ取り早いのはサンプルキャラクターそのまま引っ張ってくることなんだけど。
PC3:ああ、それいいんじゃないですか? 人間戦士、エルフ神官、ドワーフ神官戦士。GMが認めればですが。
GM:ルールになんら抵触してないからいいよ。むしろ初心者向けって感じすらするし。でも、ヒーラー過多っていうか、バフほとんどなしって大丈夫?
PC2:ボス目線で考えるとそうかもしれないけれど、通常戦闘でいちいちバフかけてらんなくない?
PC3:ですよね。ただ、神官2枚なら数拡大は不要ですが。
PC1:全滅するとアイテムロストだから、できれば触媒の多い魔法使い技能は避けたほうがいいと思う。
PC2:生存性のために防具もなるべくいいの着てもらって、盾も持ってほしいよね。
PC1:導入2ならバックラーかラウンドシールドがいけるな。
PC3:そこまでいくならある程度の回避もできたほうが、となってしまいますが。人間の妖精使いをちょっと改造する形で……。
GM:コンジャラーフェンサーセージかな?
PC3:個人の意見ですが、器用貧乏より特化型にするべきかと。
PC2:うーん……ところでさ、ミストキャッスル一人旅リプレイってどんな構成が多いの? 参考までに。
PC1:人間スカフェンスタートの、7レベルで脱出。ってのは見たことがある。もしくは、ライダーフェンサー型。ミスキャにライダーギルドないから色々きついけど。
GM:まぁ、フェンサーは爆発力があるからね。低レベル帯だと有効だよ。
PC3:無印ソードワールドですと、筋力14未満ならシーフのほうが火力が出る、なんていう説がありましたよね。
PC1:2.0はクエスト終了毎に伸びるからなぁ、能力値。
PC3:とりあえず私が考えているのは、人間戦士、ドワーフ神官戦士、エルフウィザードでスタート。技能はスカウトセージを人間に集中させます。ドワーフはサンプルキャラ通りに≪かばう≫を覚えてダメコン。もしくは≪マルチアクション≫型を目標に、≪習熟≫か、あるいは≪全力攻撃≫でのスイッチ型。エルフは基本的に支援なので、ランダムエンカウントでの戦闘にはあまり参加しない方向ですね。使って初手【スパーク】、ちょっとした強敵には【バランス・ウェポン】。
PC1:……出目が腐っても[運命変転]でカバーできる、っていうなら人間戦士にスカウトセージを寄せるのはアリ、だな。
PC2:技能は平たーく伸ばしていく感じ?
PC1:クリアに時間をかけるとダレるから、できるだけ最速を目指すべきじゃないか?
PC3:私もそれがいいと思います。率先してメインスキルを伸ばして、サブはメインの2レベル下ぐらいを想定した進め方で、できるだけ最速で目的を達成させるべきかと。
PC1:ゼッシュ様はやたらフットワークが軽いしな!
PC2:出会ったら即死だねー。
GM:まぁ、それもあるんですが。長すぎると初心者がとっつきにくく感じそうだからね。ショートキャンペーン、あるいはミドルキャンペーンでお願いします。
PC1:――で、まず俺がルルブ1の人間戦士。
PC2:私もルルブ1の、ドワーフの神官戦士ね。
PC3:私だけがルルブ3の、エルフの魔導師になりました。
GM:はい。で、えーっと技能の入れ替えはありますか?
PC1:俺はレンジャーをセージに乗せ換えた。汎用蛮族語の会話を習得してる。装備は変わってないけれど、余った金でラウンドシールドを買った。投擲武器が欲しいから、ストーンを拾っておく。
PC2:私はドワーフらしく信仰をグレンダールにして、≪魔法拡大/数≫を覚えたよ。装備は変えてないね。追加購入も、なーし! ストーンを拾うくらいかな?
GM:貧乏人のお供、アンリミテッドストーンか。
PC3:タダなのが悪いんですよ。前線エリアに走り込んで、やっかいな後衛エリアの魔法使いに無限ストーン投擲とか当たり前の行動ですし。あ、私は装備をマナスタッフに差し替えて、指輪を外しました。代わりに薬草、アウェイクンポーション、そして保存食を大量購入。
GM:まぁ、そのくらいか?
PC3:ところでGM、この4人用テントを購入したら、蛮都でも自由に休息していい、とかダメですか?
GM:悪くないって言いたいところだけれども、それ認めちゃうと、ゲームのバランスが崩れると思うんだ。
PC3:わかりました、じゃあ、その分だけ薬草と保存食に割きます。(かきかき)
GM:それじゃあ、名前とか性別、年齢はどうする?
PC1:ヒューマン・オトコ・ファイター。なんで、男だな。
PC2:ねぇねぇ、髭面が画面内にいて嬉しい?
GM:その作品の方向性による。
PC2:私は嬉しくないから、女の子にする。のじゃロリだよ。
PC3:女性ロールできる気がしないので男にします。レゴラス好きですし。
GM:HOF、ロリドワ、レゴラスか。
PC3:レゴラスは名詞じゃありませんが(苦笑)
GM:まぁまぁ。とりま、経歴とか、名前だけれど。
PC1:大参事表か。
GM:面倒なら決めなくてもいいけれど。名前はちょっと時間かかったりする?
PC2:パッと思いつくには、なにかお題が欲しいところかなって。
PC1:テーブルの上に乗っているものとか?
GM:それ言うとポテトチップスとか、紅茶とか、オレンジジュースとかになるんだが?
PC2:えっ、私がダージリンだって?(笑)
PC1:いやロリドワがダジ様はねーわ。
PC2:だよね。
PC3:私ぐらいしか合わないのでは? ニルギリとか。
GM:エルフのニルギリ、どっかに居そう(笑)
PC1:じゃあエルフはニルギリでいいとして……飲み物縛りか。
ニルギリ:ロリドワですから、ミルクとか、ココアとか?
GM:単純すぎね?
PC2:可愛いけどねー。
PC1:じゃあコーヒーでキリマンジャロ、ブルーマウンテン、コナ、モカ……。
PC2:あ、モカは好み。
GM:モカはそのまま女性名っぽいよね。コナは長音つけてコナーにすると、男性名だし。
PC1:じゃあ、珈琲は俺がとるか。コナー。コナー=ラドンハゲードン。
GM:ゲームが違う(笑)
ニルギリ:ラドンハゲードンにしたら斧を持たないとならないですよ?
コナー:あと弓な。まぁ再現するとトンチキなキャラになるからやめとくけど。
PC2:えーっと、私まで珈琲にしちゃうと一人だけハブになっちゃうから、他の飲み物?
GM:まさか日本茶はないだろ。和名になるし。そもそも俺、玉露とかしか知らんよ?
ニルギリ:ウーロン茶も鉄観音ぐらいしか。
コナー:やっぱり、ココアかミルクか。カカオ、チョコ……ショコラ?
GM:チョコまでいくともはや飲み物じゃなくね?
ニルギリ:では、カレー?
PC2:たたっ斬るぞ。
GM:女神になってしまうな、カーリーだと。
コナー:なら最後の手段、「ごちうさ」から引っ張ってくるか?
GM:あれもたいがい珈琲関係だけれども。
ニルギリ:うーむ……珈琲、紅茶……赤ワイン?
GM:歯磨き粉のCMかいっ。
コナー:赤ワインだと、ロマネコンティしか知らんのよな。あと、ヴォジョレーヌーボー。
PC2:えーっと(スマホぽちぽち……)おー、サンタ・クリスティーナ・ロッソなんて可愛いかも。
コナー:聖クリスティーナとかお前聖人かよ。
PC2:聖はハズそ。クリスティーナだから、ありきたりだけどクリス? それともティナ?
ニルギリ:クリッサもあるらしいですよ。
コナー:好きなのでよくね?
PC2:うーん……じゃ、ちょっとハズしてティナにしよう。
GM:じゃ、経歴表。最大3回。
コナー:そう言われると、3回振っちゃうんだよなー(ころころ……)
ティナ:そうそう(ころころ……)
ニルギリ:まぁ振りますよね(ころころ……)
GM:まぁわからんでもないけどね。
コナー:えーっと、俺は「奇妙な予言をされたことがある」「師と呼べる人物がいる」「蘇った死者を見たことがある」だな。
GM:まるで主人公みたいな経歴だな。
コナー:これで高レベルスタートだと、師匠と死に別れたあたりだよな。
ティナ:私は「近所に芸術家が住んでいた」「命を助けられたことがある」「名誉を失ったことがある」。うっかりすると亡国のお姫様みたい。貴種流離譚?
GM:蛮族に滅ぼされた小さなドワーフの国のお姫様が、誰かに命を救われて……だとすごくヒロインっぽいね。
ニルギリ:主役みたいな経歴が出た人のあとだと、余計にそう感じますよね。私なんかひどいもので、「自殺を試みたことがある」「濡れ衣を着せられたことがある」「妖精と友達だった」。
コナー:うわぁ……(笑)
GM:濡れ衣を着せられて自殺を試みたことがある……なんて言うとアレだなぁ。
ニルギリ:まぁ、ムリヤリ2人と設定を合わせるなら、元宮廷魔術師ですよ。
GM:レベル低くない?(笑)
ニルギリ:きっとすごい小国だったんですよ。英雄が興して、2代目あたりの。
ティナ:そうすると、家族と死別してることになるかな、私。
コナー:国を興すだけなら、何レベルから行けるっけ?
GM:ルルブ2には「時流に恵まれれば国を興すことができる」ってあったな。レベルの指定は特にない。
ニルギリ:名誉点で言うと、王位は10,000点ですね。そして金銭は600万ガメル。ルルブ3にある13レベルスタート程度ではとうてい無理ですよ。
ティナ:お父さんが領地を持ってる、って感じなら13レベルで男爵位?
GM:爵位持ちの娘を姫と称するなら、まぁありえない話じゃないね。ニルギリみたく宮廷なんちゃら、なんて口が裂けても言えんけど。
ニルギリ:それはそれ、ですよ。
ティナ:ともあれ、これで一応、キャラは全部完成?
GM:キャラ同士の関係性とか、あとはキャラの性格付けみたいなのくらいはやってほしいかな。
コナー:ウィザードリィ方式で「生きていればキャラも立つだろう」とかはダメってことね。
GM:「レベルが上がれば名前を与えてやろう」みたいな話じゃねーからこれ。
ニルギリ:でも「難易度:デッドリー」なんですよね。ミストキャッスルですから。
GM:まぁ、ほぼ確実に蘇生させられるから、死にはするけどクリア不可ではないね。
ティナ:魔改造いやだよぅ……。
GM:それはともかく、キャラの性格付けとか。これが好きとか、これが嫌いだとか、そういうのをよろしくお願いします。
コナー:なら簡単だな。考えるのが苦手だ。なんと知力8。
ニルギリ:えーっと……探索、どうするんですか?
コナー:俺が知ったこっちゃねーよってレベルだな、これ。生まれが傭兵だし、主人公らしい経歴も出たし、まぁバカなんじゃねーの? ちょっと粗野な感じでさ。
ティナ:ロリドワらしく、のじゃロリで行くつもりでーす。私も考えるのが苦手で、知力7だよ。
ニルギリ:逃げ足はそこそこありますが、虚弱体質ですね。筋力8に、生命力11。なんと体の項目がどちらもボーナス1ですよ。
コナー:それ言ったら精神力もボーナス1で、豆腐メンタルだぞ俺は。
GM:粗野なイメージでいくなら、豆腐メンタルって言わず、騙されやすいとか魅了されやすい、あるいはこらえ性がないって言ったほうがいいかもね。精神力が低いから魔法にかかりやすいし。
コナー:なるほどな。
ティナ:私は足が遅いよ。簡易戦闘でなかったらたぶん前線に出るのに2ラウンドかかると思う。あと被弾が多いだろうね!
GM:全員、どっかしら2つがボーナス1なんだなぁ。
コナー:ほんと、「難易度:デッドリー」だよなぁ。
ニルギリ:まぁ、TRPG布教用という意味では、極端なステのほうが、見せ場も作りやすいですし、いいのでは?
ティナ:そう思うしかないよね……。
GM:で、3人の関係だけれど。
ニルギリ:つまり(「エイジ・オブ・グリモワール」を指して)これですね。
GM:さっそくレギュレーションから外れるような選択肢を取るな(笑)
ニルギリ:ですが仲間への感情表は便利ですよ?
コナー:えーっと、左隣だからティナへ(ころころ)信頼しているようだ。
ティナ:私はニルギリを(ころころ)安心、いろいろ任せてるのかな?
ニルギリ:私はコナーへ抱くのは(ころころ)苛立っているようですね。性格とかスタイルが逆方向だからですかね。
コナー:まぁライバルキャラとかそういうポジに居そうだよな。
ティナ:ヒロインは信頼されているね。さっさとくっつけよ! とか考えてるポジもあり得そう。
ニルギリ:自分が攻略対象キャラになるの許容するタイプですか?
ティナ:許容するタイプだね。中の人などいない!
コナー:俺は無理なタイプだ。中の人がちらつく。
ニルギリ:すれ違いに苛立っているポジ。
GM:中の人の、じゃん(笑)
コナー:まぁシナリオ上そうしたほうが面白いなら攻略するかもしれないけどな。予定は未定。
GM:ダイスの女神のみぞ知る、ってか。ま、それはそれ。それではそろそろ、TRPG布教用リプレイ「ミストキャッスル」を始めていきます。
一同:よろしくおねがいしまーす。