表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/15

バド・パウエル「Cleopatra's Dream」

 かつてのバイト先で、日頃はかなり激しい(騒がしい?)系統のロックを弾いている、ギタリストのお兄さんがいたのですが、そのお兄さんに「最近、ジャズにハマっているんですよ」という話をしたんです。

 そしたら、お兄さん。

「へぇ、Kanちゃん、バド・パウエルってピアニスト知ってる?」

「バド・パウエル?」

「その人の「クレオパトラの夢」って曲が滅茶苦茶良いから。なんかずっと耳に残ってて、これ何の曲だろうなぁって思ってたんだけど、この前、テレビでやってて、おお、これだこれだってなってさぁ、そっから全力で探したんだわ」

「そんなに良かったんですか」

「もう、半端ないです」

 というような会話をして「クレオパトラの夢(Cleopatra's Dream)」の存在を知りました。


 それから調べて「The Scene Changes」というアルバムに収録されていることを知り、家の近くを探しまわりました。そしたら、案外すぐに見つかったのです。

 さて、早速聴いてみると、なるほど、ロックのお兄さんが好きそうな、強烈なサウンドのピアノ演奏が始まりました。

 また、どことなく妖しげな雰囲気が、クレオパトラっぽい印象でした。荒々しくてダークな感じというと分かりにくいですが、これがまたハマってしまいます。


 さて、後になってバド・パウエルが、ビ・バップの代表的ピアニストだということを知りました。

 ビ・バップとは1940年代頃から流行った演奏のスタイルで、チャーリー・パーカーやディジー・ガレスピーなどによって生み出されたものです。これは、いわばモダンジャズの草創期に当たります。

 当時は、コード進行に則ったアドリブソロが全盛を極め、演奏のスピードや音数はどんどん増してゆきました。非常にスポーティーな曲が好まれた時代でした。

 彼らはクラブのミントンハウスなどに集まると、そこで激しいジャムセッションを繰り広げ、互いの技を競い合ったと言います。

 この時代を代表するピアニストが、セロニアス・モンクとバド・パウエルになります。


 そういうわけで、バド・パウエルにハマってしまったのですが、その後はあまり聴きませんでした。その後、すぐに僕はオスカー・ピーターソンに流れて行ってしまったのですから。


[追記]

 この時代のバトパウエルは、超人的だった時代が過ぎて、精神的に病み、指が動かなくなって(電気ショック治療の後遺症とかいう話も)聴きやすさが増した時期になります。彼の超人的なスピードの演奏といえば『ザ・ジーニアス・オブ・バドパウエル』の「ティー・フォー・トゥー」。とにかくアドリブが速い。(2019.2.4)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ