アート・ブレイキー「モーニン」
ジャズについて語るというのは、若造の僕の手には余ることなのですが(何しろ、勉強中の初心者なものですから)この頃、あまりにもジャズにハマってしまった為と、親切な助言を頂きましたので、思い切ってエッセイにしたいと思い立ちました。
ジャズを聞いてみたいけれど、どの曲を聴いたら良いのか分からないという方や、初心者の僕と足並みを揃えて(?)ジャズの名曲を一緒に探して頂けるという方は大歓迎です。
そして、本当が半分、フィクション半分ぐらいの説明になると思いますので、もし詳しい方がいましたら、逆に色々と教えていただけたらと思います。
更新のペースは不定期で大変に恐縮ですが、良い曲があったら、その都度、ご紹介してゆきたいと思います。
※専門的なジャズの話ではありません。リスナーが、ジャズを聴いて楽しんでいるだけの主観的なエッセイになります。ご注意ください。
それでは、まずジャズとは何かということが問題になると思いますが……それは一度置いておいて、まずはアート・ブレイキーの「モーニン」という一曲……これは名曲中の名曲で、おそらく皆さん、一度はテレビで耳にしたことがあるフレーズだと思いますが……こちらをご紹介したいと思います。こちらは1958年の作品で、日本にファンキーブームというジャズブームを巻き起こした一曲になります。
多くの人は、この「モーニン」からジャズにハマってゆくそうです。
アート・ブレイキーという方はドラマーで、ジャズメッセンジャーズというバンドのリーダー、その上、大変な親日家でした。当時のアメリカでは、かなり黒人差別が強かったものですから、彼らが日本に到着した時に、待ち構えたファンに「一緒に写真に映ってほしい」とせびられて、ブレイキーが感動したというエピソードはとても有名です。
アート・ブレイキーは日本人の奥さんをもらったそうです。それで「KYOTO」なんて、和風なタイトルのアルバムもあるんですね。
この「モーニン」の曲中でトランペットをばりばり吹いているのが、リー・モーガンという方です。この方も大変にファンキーな方です。お笑い芸人のあの人に似ているということで有名です。
僕は、この曲中で繰り広げられる、ボビー・ティモンズのピアノのアドリブ演奏を聴いて、驚きました。「な、なんか、滅茶苦茶かっこいいな……な、なんなんだ、これは!!」という感じになってしまったのでした。
やはり、日本人はまずピアノからジャズに入門する人が多いそうです。僕もホーン楽器 (サックスやトランペットなど)ようなものはあまり聞き慣れなかったもので、まず、このピアノのアドリブ演奏というものに激しいショックを感じたのでした。
ひとつには、アドリブ演奏自体が、かなり衝撃的だったのですけどね。
つまり、初めから終わりまで、すっかり出来上がっている曲というのが良い曲だという先入観がありましたので、アドリブ演奏の持つ生々しさに、心の底からびっくりしてしまったわけです。
そして、アドリブこそがジャズの肝だということを、だんだんと理解してゆくのでした。
特に、同時期に聴いていた「Moanin with Hazel」というアルバムに収録されている「モーニン」のピアノのアドリブ演奏は、最高に熱くて大好きでした。
それと、やっぱりあのテーマ部分が格好いいですよね。永遠に忘れられないテーマだと思います。