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最初から最強ライフ  作者: 幽夢
解決編
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第七十四話 初詣

 ついに迎えた元旦。俺は朝からワクワクしていた。北風の騎士団では料理人たちがおせちやお汁粉を作っていた。


なぜ俺がワクワクしていたかと言うと以前に俺は松本さんと一緒に初詣に行く約束をしていたからだ。その約束をしたのは付き合うことになった前だった。


きなこもちを食べた俺は歯を磨いてから松本さんと待ち合わせをしている北風も騎士団本部の出口まで行くことにした。今の俺の格好は袴だ。松本さんも小紋で来ると言っていた。


なんと待ち合わせの場所に着いたのは2人同時だった。


「まさか全く同じ時間に来るとはね。」


「うん、全然予想してなかったよ。ちょっと早めに来ようと思ってた。」


「俺も先に来て待っとこうかなって思ってたんだけどね。結局同じ時間になっちゃったか。じゃあ行こう。」


「そうだね。それにしてもやっぱり初詣行く人多いのかな?全然モンスターがいないんだけど。」


確かにたくさんの人が通ったあとのようにモンスターが減っていた。みんな早起きなんだろうか。8時に出たというのに。


「そう言われてみると確かにいつもより少ないよね。」


「こんな風になっちゃってもみんな初詣には行きたいんだろうね。」


「まぁ私たちもそうだもんね。」


「うー、寒いね~。見えてきたね、神社。結構大きいね。」


俺たちのいた学校の近くにあった神社より断然大きい。しかも人がかなり多い。これならモンスターが減っていても不思議ではないだろう。


「そうだね、それに皆和服着てるねー。」


防具ガチャの中には明らかにネタだろっていう和服やチャイナドレスなどのものも入っている。しかも種類も無駄に豊富だ。俺たちが着ているのがまさにそれだ。裁縫の技能を持っていれば再現できるらしい。


「神様もこういうの好きだよね。ん、なんかすっごい人集まってるね。」


「模擬戦やってるみたいだね。」


模擬戦をやっていると体は専用のフィールドに転移する。元々いた場所には緑色のワープポイントが発生しそれに触れると観戦できるようになる。そのワープポイントに触れるためにみんな集まっていたようだ。


「俺たちも覗いてみる?」


「そうだね。たまには模擬戦観戦もいいかも。」


実は人が模擬戦をやっているのを見たことってほとんどないんだよな。


と、いうことで早速観覧席に行ってみた。ざっと50人くらいの人がいるだろうか。模擬戦をやっているのはなんと瀬田さんとにぃなさんたちと40人くらいの人たちだった。


驚いたことになんとにぃなさんの猛攻に耐えている。あれって人間が耐えれるようなレベルの攻撃ではないと思うんだけど魔法耐性とか属性攻撃耐性とかの装備なのかな。


「すごいよね、冴凪さんの攻撃をあんなに耐えるなんて。ヒーラーがしっかりしてるってのもあるけど付与術士(エンチャンター)の努力もすごいよ。」


「ああ、なるほど付与術士(エンチャンター)か。全部マインドにしてるのかな。」


付与術士(エンチャンター)のエンチャントは種類によらず合計5つまでしかかけることができないらしい。たとえばアタック2つをかけたら残りはディフェンスでもマインドでも合計3つしかかけられないということだ。


1つのエンチャントによって上昇するステータスは10%だ。この強化は乗算でなく加算だ。5つかけた時の上昇率は50%。俺の冥府の鎖は全ステータスを40%上昇させる。あ、結構おかしいんだなこれって。


「だろうね。団長の攻撃もすごいけど相手があの数だとちょっと厳しいよね。1人ずつ減らしていこうとしても倒せそうになったところ他の人に邪魔されちゃうし。しかも身代わり系の装備も装備してるみたいだよ。」


瀬田さんがhpを削ったところににぃなさんの魔法でトドメを刺そうとしてもそこでアクセサリーなどが光りhpが減少しない。妖精のネックレスと同じだ。致死ダメージを無効化するような装備まで使っていることからどれだけ彼らが本気かが窺える。


だが、修羅解放によって勝負は急展開する。千切っては投げ、という喩えが古来より存在しているが本当に千切っては投げている。10倍になった攻撃力とスピードで装備ごと相手を引き裂いている。まるで修羅のようだ。


「なぁ、どうせなら秋人君たちも戦ってみないか?」


まさかいると気付かれていたとはな。

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