第六十六話 試練後の話 side others
~~~side花田迅~~~
「そういやパーティーメンバー誠一しかいねぇや。俺はせっかく手に入れた固有能力【絶対死守】の使い所に悩んでいた。
んー、何かいい使用法はないものか。誠一って実は硬いし別に庇う必要ないんだよなぁ。もうちょい仲間いればなぁ・・・。ん?仲間なんて書いてたっけか?
指定した人物を攻撃から庇うスキル。・・・つまりパーティーメンバー外でもいいんじゃなかろうか。
とりあえず解決だな。それにしても・・・試練の途中で音が聞こえてなかった気がする。
~~~side篠原誠一~~~
「最も高いステータスにその他を合わせるスキルか。これは1つのステータスを馬鹿みたいに上げてこそ役に立つスキルだよな。」
何かいい装備はあったか?あー・・・これは勇者っぽくないし使っていなかったんだが使ってみるか。
【災禍の剣】攻撃力を2倍にし、それ以外のステータスを2分の1にする。
さてどうなるか。幸運値以外の全てのステータスが584になった。どうやら全能の効果は優先されるらしい。幸運値は31になっていたが。
試練の前に秋人にステータスを見せてもらったがめちゃくちゃ低かった。いや、別に低いわけではないけど俺より明らかにレベル高いのにあのステータスはないと思う。ステータスだけなら今の俺でも大作ないんじゃなかろうか。ステータスだけなら美月ちゃんの方が上だろ。
もしかしたら俺もあいつに勝てるんじゃない・・・かな?
~~~side石田遥~~~
何度も死に続けた私はやっと赤髪褐色の女天使に勝利した。名前は教えてくれなかった。ポリシーなんだそうだ。風を纏うメイスを使っていて攻撃がとても読みづらかったと思う。私の手にしたスキルはこれだ。
【スーパーチャージ】5分間だけステータスを越えた動きをすることができる。強化の度合いは使用者の意志の強さに依存する
使ってみたけど恐ろしい強さだった。金色に発光した私はかなり苦戦した天使さんを一瞬で制圧できてしまった。ただ使用後にもものすごい疲労に襲われるので注意しなきゃだな~。
これなら人間やめたお兄ちゃんの役に立てるかな?
~~~side冷泉冴凪~~~
私こと冷泉冴凪は試練をすぐに終わらせてクッションを出してだらけていた。
私の相手をした天使はルシファーという天使だった。この人堕天使じゃなかったっけと思ったのだがどーやら今の神様に天使に戻されたようだ。私の手に入れた固有能力はこれだ。
【多重詠唱】魔法の詠唱を同時に行うことができる。数に制限はない。
制限がないって書いてたけど制限はあった。私には17個が限界だったんだけど多分慣れとかそういう感じじゃないかな。っていうかもう疲れたよ・・・。多重詠唱あったら多重起動いらんくないかとも思ったけど溜めておいて同時に放てるのはやっぱりいいね。多重詠唱だけだったら詠唱に時間差があるから連鎖させにくいし。
さて、だらけるとしますかぁ。