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最初から最強ライフ  作者: 幽夢
試練編
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第六十話 試練 side石田秋人 2

 「さっきのは黒之掌(くろのて)という技でね。分身の1人を範囲内に殴り飛ばしてやったんだ。」


なるほど、そういうことか。その気になれば分身と視覚等も共有できるようだが基本的に疲れるのでしないようにしている。先程の攻撃で俺のhpは0になった。すなわち、最終形態の適用だ。


肌は灰色に変化し体中に赤い線で模様が入っている。もっとも装備のせいで見えるのは頭部と首だけなのだが。


跳ね上がったステータスで神に近付きその頭を切り落とす。


「ほうほう、こっちも最終形態適用だよ。」


そう言った『先代大魔王』こと九郎の腕からは鋼のように硬そうな黒い羽が生えていた。それ以外は俺と一緒だった。ここでいう羽とは翼のことでなく羽毛のことだ。


「ほう、それが九郎の最終形態か。」


再び互いの武器をぶつけ合う。攻撃力はあちらが上らしく俺が一方的にダメージを受ける。手数もあちらが多いので防戦一方だ。


分身はhpが0になったときに消えてしまった。再使用まで時間がかかるのでそれまで九郎のヒールで持ちこたえることになる。


「修羅の月閃」


いきなり神が金色の斬撃を飛ばしてきた。少し狙いがそれていたようで俺には当たらなかった。


「ぐっ!」


俺の後ろでは九郎が肩を抑えてしゃがみこんでいる。


「秋人様、修羅の月閃は異常な破壊力を持っています。その威力は覇王斬を軽く越え、連発できます。当たらないようにしてください。」


神がこちらに走ってくる。と、思いきや俺の前で加速し俺をスルー。そして九郎にトドメをさす。


「さぁて、これでもう勝負は決まったね。どうせ最終形態以外回復しないんだし九郎君と同化すればよかったんじゃないかい?」


「いや、でもさそうなるとクズノハの力が使えないじゃん?ここで1つ教えておいてやるが俺はまだ変身を7つ残している。」


「なるほど、7つの変身の選択肢の中から1つにランダムで変身か。変身の内容もなかなかに厄介だ。」


「原罪」


まさかよりによってこんなのが発動するなんてな。俺の毛髪はかなり伸び、幻術で隠した狐の尾ももふもふ度が増している。獣をモチーフとした変身で素早さのステータスが特に著しく上昇する。


おそらくここからの俺の動きはある程度鍛え上げた人物でも目で追うことはできなかっただろう。神は易々とこれに追い付き互角の戦いを繰り広げる。しかし、時は満ちた。


「七つの大罪『強欲』」


「「「狐火」」」


とりあえず全員で焼いてみる。まだ死なないようだ。


「「「早業」」」


まだ立っていられるらしい。


「「「スノーホワイト」」」


宝剣・白雪の武器スキルを発動する。横に薙ぐ斬撃で範囲内の全てのものを凍結させる。その威力は凄まじくドラゴンのような大型のものさえ氷漬けにできる。この攻撃で勝敗は決する。


「いや~、まさか1発合格とはね。何回かは倒せると思ってたよ。」


元の姿に戻った神が言う。


「まぁ本気で行ったしなぁ。九郎がいなかったら厳しかったな。九郎が浴びた攻撃を俺が食らってたら分身する前に負けてそうだ。」


「じゃあ早速君だけの能力(スキル)を目覚めさせようじゃないか。」


そう言って俺の額に手をかざす。


「ほう、これは面白い固有能力(ユニークスキル)だね。」


【能力開花】このスキルの習得時に所持しているスキル全てを上位変化させる。1回のみ発動。


ここで上位変化したスキルたちとその効果を噛み砕いて説明しよう。


【サンダー】→【ヘルサンダー】

範囲攻撃になって威力が上がっただけ


【冥府の門】→【冥府の鎖】

「冥府の鎖・縛」と言うことでスキル発動。全ステータス上昇40%。紫の鎖がまとわりつく感じ。


【メテオストーム】→【グレートインパクト】

メテオストームと同レベルの衝撃波を発生させる。何がすごいかって実際に隕石を落とす必要がないところ。


【魔力拡散砲】→【魔力解放】

自分を中心に魔力を放つ。威力は上昇している。


【暗黒結界】→【漆黒障壁】

強度が上がった。ただそれだけかと思いきや色々細工できるようになってた。めっちゃ小さくしたり糸状にしたり。


【闇の衣】→【常闇の衣】

効果が倍に・・・壊れすぎだ。


【ホームランスイング】→【ショックブレード】

吹っ飛ばし効果に加えたまに動きを止める効果も。


【早業】→【絶技】

4回攻撃になった。攻撃に要する時間は早業と同じ。つまりスピードが倍になっている。


【死神の吐息(ブレス)】→【死へと誘う霧】

祟りと猛毒、移動速度低下の状態異常をかける。


【黒明燐火】→【黒明瀑布】

黒明燐火の炎が滝のように上から落ちてくる。回避しづらくなった。


【雷神の怒轟】→【雷神の裁き】

威力アップとしか言い様がない。


【同化】→【吸収】

よりステータスが上がるようになった。


【七つの大罪『強欲』】→【悪魔降下『マモン』】

分身が15人になり(本体と合わせて)それぞれがhpとmpとスタミナをもつようになる。


【七つの大罪『暴食』】→【悪魔降下『ベルゼブブ』】

hp、mp、スタミナ全快に加え発動後それぞれ徐々に回復。


【冥府の瘴気】→【羅刹の闘気】

相変わらず血のような色をしている。削るhpの量が増えた。修羅の砂塵は殺戮の覇気へと名前を変え効果も攻撃力2.5倍に進化した。


形態変化(メタモルフォーゼ)】→【真・形態変化(メタモルフォーゼ)

hpが3/4以上の時第一形態適用

hpが1/2~3/4の時第二形態適用 mp全回復、全ステータス1.5倍

hpが1/4~1/2の時第三形態適用 mp全回復、全ステータス2.0倍、スキル【黒之波動】【原罪】使用可

hpが0になった時最終形態適用 hp・mp全回復、全ステータス2.8倍、スキル【原罪】、【黒之波動】、【奈落の豪腕】使用可


どうだろうかこの壊れっぷり。はっきり言って異常だと思う。


「そうだ、ちょっとサービスをしてあげよう。」


そういって九郎に手をかざす。


「こ、これは!ありがたい。二度とこの力を悪用しないことを誓いましょう。」


どうやら九郎には大魔王の力が戻ったようだ。サービスってレベルかよこれ。

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