第五十四話 模擬戦ラッシュ
【形態変化】
hpが3/4以上の時第一形態適用
hpが1/2~3/4の時第二形態適用 mp全回復、全ステータス1.3倍
hpが1/4~1/2の時第三形態適用 mp全回復、全ステータス1.7倍、スキル【黒之波動】使用化
hpが0になった時最終形態適用 hp・mp全回復、全ステータス2.5倍、スキル【原罪】、【黒之波動】使用化
これが俺がレベル75になったときに手に入れたスキルだ。正直な話壊れすぎではなかろうか。それに黒之波動って九郎のスキルじゃなかったのか。これhp0になったときってことは生き返れるってことだよな。試す気にはならないが。
うわっ、さっきの液体付きっぱなしだからhp減り続けてるや。狐火で不愉快な液体を吹き飛ばす。
hpが減っている間第二形態をキープし続ける。hpポーションでhpを回復し一旦本部に戻る。
「やぁやぁにゃんすけ君、ばかみたいに強くなってるんだって?模擬戦しようよ。」
「ちょっ、冷泉副団長、俺も模擬戦したいんですけど。」
「あ、俺もダメージキャンセラーが上位変化したいから試したいんだよね。」
「お兄ちゃん私ともやろうよ。」
なんでみんな戻ってきた途端に模擬戦持ち掛けてくるんだよまったく。
「おっけー。まずはにぃなさんとやるか。いや、にぃなさん後回しで残り3人先にまとめてやるか。こっちは九郎とクズノハありで行かせてくれよ。」
「待て、九郎さんありとかおかしいだろ。」
「じゃあクズノハだけでいいや。」
夕食を食べてからすぐに模擬戦をすることになった。
「よっしゃ来いや!!」
「お兄ちゃんキャラ変わってない?」
「さぁ行くぜ!同化」
まずはクズノハと同化する。
「冥府の門・開、闇の衣」
「勇者の領域」
「紅蓮の紅刃」
「守護神の鉄槌」
剣で2人の攻撃を相殺する。
「2人分の攻撃を1人で相殺かよ。俺の勇者の領域もあったからお前の攻撃は弱く、そいつらの攻撃は強くなってたはずなんだがな。」
「星降る丘」
魔法だろうか、光が降り注いでくる。いや、俺がダメージを食らうってことは攻撃用の魔法ではないはず。基本的に俺には攻撃用の魔法は効かない。
「太陽の光を破壊力に変換して攻撃する魔法だ。つまりは物理的な攻撃ってこと。」
「そうか、忠告ありがとう。だけどこっちからも忠告しておくよ。これ以上俺のhpを削らない方がいい。」
俺は第二形態に突入していた。
「火祭り」
青い炎で遥たちを焼き尽くす。さらに容赦なくサンダーを撃ち続け遥を落とす。
篠原さんが俺に斬りかかってくる。その場で数回ほど剣をぶつけ合う。火花が散り伯仲した実力を持つ者たちの戦いに見えるように戦う。しかし実際は俺の方が圧倒的にパワーが上なので篠原さんのhpは減り続ける。
「トリニティソード!」
三角形を描く様に切りつけてくるがその全てを受け止める。1000のモンスターとの戦闘をこなした俺は戦闘技術を磨き上げていた。
「これで仕舞いだ。」
全力の剣を繰り出す。篠原さんの腹部が消滅し模擬戦のフィールドから消える。
「残ったのはお前だけか。上位変化とやらがどれほど利用価値があるか見てやる。」
そう言って俺は1回攻撃する。
「ジャストカウンター」
カウンタースキルによって俺自身の攻撃が返ってくる。そして第三形態が適用される。
まっすぐだった角は醜く捻れ邪悪さを増している。さらに闇の衣が荒れ狂ったかのように流動している。見た目が変わっているだけで効果に違いはないのだが。
「夢現」
クズノハのスキルで姿を消してから攻撃をする。
「くそっ、見えねぇとカウンターできねぇな。」
「んじゃ、とどめだ。」
ホームランスイングでとどめをさす。
「にゃんすけ君がそんなスキル持ってるなんてね~。私も苦戦しそうだよ。」
「正確にはクズノハのスキルですがね。じゃあにぃなさんもやりましょうか。」
「おっけー。模擬戦スタートっ!」
にぃなさんとの模擬戦がスタートする。大量の魔法で接近させない作戦だ。
「あー、普通じゃ怖くて試せないけどやってみるか。」
そう言って俺は自分の首をはねる。その瞬間復活し最終形態が適用される。
「あれ?これはやばいかな?」
「死刑宣告」
「黒之波動」
この1撃であっさりと勝負は終わってしまった。