第五話 襲撃1
とりあえず1章のメイン部分に突入します。章1つ10話以内でおわると思います
今日は最初からグラウンドで狩りだ。レベルだけ見るともうもっと強いやつと戦ってもいいのだがもう少し戦闘に慣れていたほうがいいという判断だ。
ちなみに松本さんの矢を花田のパーティーの女子に補充してもらった。サブ職業の木工というやつで矢や弓の製作ができるようだ。俺もいずれ考えておくべきことだろう。
今回はある程度敵をうちもらし松本さんにも倒してもらおうと思っていたのだが・・・それどころではなかった。
やけに連携ができているのだ。少しだけ他のよりもレベルが高かったというくらいの違いしかなかった。
「ねぇ石田くん、モンスターってこんなに強かったっけ?」
どうやら戦闘中に喋る余裕くらいはでてきたようだ。などと偉そうに言えるほど強いわけでもないが。
「何か今日のはやけに動きが噛み合っていたみたいだね。どうしてなのかはよくわからないんだよね。」
隙をつくような攻撃が多かったと思う。ギロチンブレードでぎっちょんしてやったがな。
「んー、とりあえず今は切り上げちゃう?こういう相手は人数多いとこの方がうまくやれそうだしね。俺たちは教室で松本さんの装備とか準備しようか。」
「私の装備?」
「そうガチャで入手したほうがいいかなって思うんだ。初期装備のまんまだし、防具にいたっては制服だしね。」
「でも防具なんてまだみんなもってないよ?そんな簡単に揃うの?」
「他のやつよりはポイント多いしそれほどこだわらなきゃ簡単に揃うよ。」
ちなみに武器ガチャは武器の種類ごとにわかれていて片手剣や斧など好きな武器を入手できる。防具は鎧と布装備にわかれている。布装備は魔法職のローブと斥候職などの軽装備の両方が出るらしい。俺はやったことがないから知らないが。
ガチャ1回にかかるポイントは1000ポイント。10連ガチャを選ぶと紫以上の武器がでる。装備のランクは下から白緑赤紫銅銀金の7段階だ。ちょっと多いぞ神様。
レイジサーベルは紫、ギロチンブレードは銅だ。
結局松本さんは武器と防具の10連ガチャでかなりいい装備を引き当ててしまった。幸運値が高いようだ。
武器はエロスの弓、敵に魅了の状態異常を与える武器だ。防具は幸運のドレスだ。幸運値に補正を与えるという特殊効果に加えて守備力も高い良装備だ。
「どう?似合うかな?」
はっきり言うとめちゃくちゃ似合ってる。さすがにめちゃくちゃまでいうのもどうかと思ったのでそこを省いて答えることにしておいた。
「似合ってると思うよ~。」
「よかったぁ。いい装備なのに似合ってなかったら残念だなぁって思ってた。」
「大丈夫大丈夫。ちゃんと似合ってるから。俺なんて魔王セットだよ?」
「かっこいいと思うよ。私は好きだな。」
「それはよかった。じゃあ花田と情報交換してくるね。」
「うん、いってらっしゃい。」
「アキ、俺はさっき狩りに行ったんだが今日はやけに連携がうまい敵が多かったと思うんだがお前はどうだ。」
「俺も同意見だな。レベルに差があるっていう点しか違いはなかった。」
「レベルで知能に差が出る・・・とでも?だとしたら強いモンスターを倒すのはかなり難しくなるが。」
「レベルで知能に差・・・やはり変だ。2,3レベルでそこまでの違いが出るとは思えない。攻撃力が大きくあがったなんて思わなかったろ?少しのレベルアップで大きな差が出るなんてないはずだ。」
「じゃあ何が原因だと思うんだ?手がかりくらいはほしいものだ。」
「あのさ・・・逆じゃないのか?」
「逆ってつまりどういうこと?わかりやすく頼む。」
「つまりレベルが上がったから連携ができるようになったんじゃなくて、連携ができるようになったからレベルが上がったんじゃないかってことだよ。まぁこれが正しいとしても原因はわからないんだけどな。」
「連携ができるからレベルが上がるってのは納得できるな。なぜ連携できるかってところがわからないことにはなぁ・・・。」
「とりあえず情報収集しなくちゃな。その前にもうちょっとモンスター倒してくるわ。」
「いてらー」