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最初から最強ライフ  作者: 幽夢
入団編
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第三十五話 魔族討伐 side石田秋人

 2時間経ってようやく俺たちは松本さんがいるという洋館に到着した。以前遥を助けに行ったときは自動車並みの速さだったが今回は飛行機並みだ。振り落とされそうでかなり恐かった。


着いてみるとそこには佐々木のパーティーと迅、それに10人の魔族がいた。そのうち4人は手負い、佐々木も戦闘不能なようだ。


「貴様が竜狩りか。そのような魔獣を従えるとは・・・それでこそ主の希望に沿えるというものだ。」


「あー、悪いけどにゃんすけ君の友達助けるのが目的だから君たちに用事はないんだよね。1撃で終わらせるよ?」


そういって口頭で詠唱を開始する。


「我、求めるは氷の力 されど氷であって氷ではない 抗うことのできぬ力」


ここまで唱えたところで全員が詠唱を止めにかかってくる。邪魔をさせる気はない。全員の動きを止めるなら・・・あれしかないな。


「死神の吐息(ブレス)


空中にどす黒い球体が出現しぼろぼろと崩れ、霧となる。その霧は死神のごとき毒と呪いの霧だ。耐性はなかったのか全員動けてないようだ。


「万物を停止させる力 全てを塗り潰す白 炎をも凍らせる地獄の冷気 吹き荒れろ」


「ニブルヘイム」


吹雪が吹き荒れ6人の魔族を氷漬けにする。


「うむ、俺としては竜狩りの力が見たかったのだが・・・消耗されても困るしな。」


「何故俺を呼び出した。松本さんは無事だろうな?」


「当然無事だ。人質というよりも客人としてもてなしている。俺は病にかかっていてな。そろそろこの命も天に召されるのだ。最期は強者の手で死にたいと思っている。それにふさわしいのがお前だ。お前と戦って俺は死にたいんだ。だがその前にそこのお嬢さん、俺の部下を解放してはもらえぬか。手出しはさせんから安心してくれ。」


「うーん、いいよ。解除っと。」


どうやら使用者が解除するか破壊するかでしか壊せないらしい。


「じゃあ始めよう。」


俺はギロチンブレード零式を装備する。そして松本さんにもらった指輪も。


「ぬんっ!」


シュルドも大剣を使うタイプのようだ。その攻撃を剣で受けとめ自己強化をする。


「冥府の門・開、闇の衣」


「今度はこっちから行くぞ!」


ギロチンブレード零式を振る。攻撃の手を休めることはない。そこから互いの剣を打ち合う。どちらもそれほどダメージを食らわない。ただ全力で、止まることなく敵を壊そうとするだけ。


「雷脚」


最初から奥の手を切る。見せていなかったカードの使用により流れが俺の方に少しだけ、ほんの少しだけ傾く。俺の剣撃は完全に当たったわけではないが掠りはする。大したことないように思えるだろうがそんなことすらこの勝負の勝敗を決めるには重要だ。


意趣返しだとばかりにシュルドの剣が俺の頬を掠める。


「うむ、お前はやはり俺の最後の相手にふさわしい。」


「そう言ってもらえて光栄だよ。」


会話をしながらも全力の攻防を続ける俺たち。俺の直感が少しでも攻撃の手を休めたら勝機はないと告げていた。


「黒明燐火」


黒い蛍の光のようなものがシュルドにまとわりつき・・・爆ぜる。これはもともと範囲攻撃らしいんだが黒い光の発生する所を調整できたのだ。これってかなり自由度高いよな。追い打ちとばかりにホームランスイングを放つ。


さらに必殺の太刀に持ち替えて早業。もうシュルドの息も絶えそうだ。


「くそっ、将軍の中でも最強の一角とされていた俺がこのざまか。最強の技で俺にトドメをさしてくれ。」


最強・・・か。死刑宣告を使うか?いや俺の最強の技っていったらあれだよな。クリティカルが存在しないけど。


「じゃあな、メテオストーム」


誇り高き魔族の将軍をあの世へ送る流星が降ってくる。その数は9、それが全く同じ場所に落ちてくる。


シュルドの体は全く残っていなかった。完全に消滅したらしい。これで俺の目的は果たせた。あとは帰るだけだ。

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