第八十四話 修学旅行2
だいぶこじらせちゃったかなって内容になってます。リアル喧嘩の描写が下手すぎる。まぁ秋人君は元からジャンルがファンタジーなスペックなんですが。
京都についた俺たち。1日目は京都の寺院などを全員で回る。ここで少し俺の恥ずかしい話をしよう。
「なんか鹿いるイメージだったんだけど・・・いないな。」
よく考えてればよかったんだ・・・。
「そりゃそうだろ。鹿って、鹿っ、ははっ!そりゃ奈良だろ。」
「うぐっ、そういえばそうだったかも・・・。」
「石田って面白いこと言うんだなー。なんか意外だわ。」
これまで全然喋ってなかったやつからも笑われてしまった・・・。
「多分アキは鹿料理とごっちゃになってるんだろ。・・・いやー、それにしても鹿って。プークスクス。」
「口でプークスクス言うなあほぉ!」
ほんっと恥ずかしかった。あとで松本さんにこの話をしたんだがその時の反応も紹介しておきたい。
「ほんと恥ずかしいよ。鹿って言ったら奈良なのにね。」
「でも石田君にそんなうっかりしたとこがあるなんてね。かわいいなって思っちゃったよ。」
そう言う松本さんの顔がにへらーっとしてたのでかなり癒されてしまった。んで、じーっと見つめっぱなしになっていたら
「ん?どうかしたの?」
「いっ、いやぁ、なんでもないよ?」
「実は私に見惚れちゃってたとか?」
「・・・うん。」
「・・・冗談で言ったのに。そういうの真顔で言えるからずるいんだよ。・・・秋人君は。」
「真顔って言っても恥ずかしさを誤魔化してただけなんだけど。って、今名前で呼んでくれた!?」
「うん、そうだよ。秋人君も名前で呼んでくれると、嬉しいです。」
松本さん、いや美月の顔は真っ赤だった。
事件が起こったのは2日目。この日は自由行動だった。俺たちの班は伏見稲荷でお山めぐりをしていたのだがその途中で俺のスマホにメールがきた。
『美月ちゃんたちが地元のガラ悪そうなやつらに絡まれてどっかに連れて行かれたって』
「今って半分くらい歩いてるよな?あと1kmか。迅はここらへんでそういうやつらが行きそうな場所調べてくれ。」
「確かに急がなきゃいけない状況だけどこういうのは大人に任せた方がいいだろ。特にこういう場合は警察とかに任せるべきだろ!」
迅が俺を制止する。言いたいことが分からないでもない。確かに理屈ではそうだろう。だがそれでも俺は自分で助けに行きたい。何か起こる前に助けたいんだ。
「どうでもいい!何と言われたって俺は行く!!」
「はぁ・・・いや、知ってたよ。じゃあ急ぐか。さぁとっとと行くぞ。」
どうやら迅も行くということらしい。迅らしい妥協案だと思う。
全力で残りの道のりを走る。高低差があるとはいえ1kmなら2分以内に走り終わるだろう。
神社から出たあたりで気付いた。
「なぁ、結局どこらへんにいるのか調べる役割は誰がやるんだよ。」
「はぁ・・・お前速すぎんだよ。だいぶ強化されててもそのスピードはやばい。ってかスタミナやば。息くらい切れるだろ。で、場所ね。ほら、財前っていんじゃん?あいつが元々京都住んでたからそういうの詳しいらしいよ。」
確かに前よりかなり速くなっていると思うが、それはどうでもいい。
「で、見当はついたか?」
「ああ、ほらここの公園。人気がなくて犯罪スポットとか不良の溜まり場とか地元では有名だったらしい。」
スマホの画面に地図を表示して見せてくる。ここからだと結構遠いが確かに美月たちのグループがいたところからは近いようだ。
「ほぼ間違いないな。この程度でバテてんなよ。とっとと行くぞ。」
全速力で13分ほど走ったら目的の公園に着いた。そこには美月たちと見るからに悪そうな感じの連中がいてかなり危ない状況だったようだ。それにしてもテンプレの不良みたいな見た目。人数だけは多いが。
「23か。」
「どうする?なんか一部鉄の棒とか持ってるじゃん。」
「じゃあ最初迅が最初あいつら引き付けといてくれるか。とりあえず松本さんたち助けてくるから。」
「なんだお前らは?彼氏かなんかだったりすんの?今おとなしく帰るんだったら見逃してやってもいいんだけどなぁ。」
「うるせぇ。お前らこそ今すぐ這いつくばって許しを乞えば見逃してやってもいいけど。」
「舐めてんじゃねぇぞ!お前らやっちまえ!!」
ってかこいつら何歳だよ。多分俺より1つ2つ上ってとこか。なんでこんなテンプレなんだよ。
俺は不良どもの間をすり抜け美月たちのもとへ行く。みんなガムテープで手首を縛られていたが鋏なんて持っていなかったので手で引き千切る。布テープだったんだが簡単に千切れた。これも神のおかげだろうか。
テープを千切ってる間も迅が不良を抑えておいてくれたのでこちらに来ず作業に集中することができた。
「よし、こっち終わったし混ざるよ。徹底的に潰すから。」
そういうと迅がこっちの方に3人流してくる。1人が俺の顔を狙ってパンチしてくる。しゃがんで回避し腹を殴る。
次に2人が同時に前後から襲いかかってくる。前から来た方に走り込み顎を掌で打つ。後ろから来た方の胴体を蹴る。
これで3人仕留めた。今度はこちらから突っ込んでいき手近にいたやつの顔面を殴る。なんか一応骨を折ったりしないように気をつけてはいるので大丈夫だろう。さらにこっちに走ってきたやつがいたので右足しか地面に着いていない時に右足を蹴ってこけさせる。
喉や鳩尾など構わずに攻撃して素早く数を減らしていく。残ったのは鉄の棒を持った7人。
「どうするよ。1人倒して棒奪うか?」
「ありだなそれ。」
迅の案を採用する。ちょうどよく棒で殴りかかってきたやつがいたのでそれを掴み奪いとる。
その棒を軽く振ってそいつの体を吹き飛ばす。
「ん?アキに武器なんて持たせたらまずいんじゃねぇかな。」
「峰打ちにしとくから安心しろ。」
「いや、峰とかねぇよ!?下がっとくわ。もう俺いらんだろ。」
「ああ。松本さんたちを守っといて。まぁ絶対に逃がさないけど。」
不良のまとめ役みたいなやつが口を開く。
「どこまでも舐めやがって。あんなやつこの人数でやれば余裕だ!とっととたたむぞ!!」
その声で全員同時にこっちに来たので正面で棒を振る。4人の棒が弾かれる。あと2人余っていたのでもう1度振る。
あとは全員倒せばいい。必死の形相で殴りかかってくるが全員適当に殴るとあっけなく倒れた。
「くそっ!!なんなんだよこいつは!!」
「服装のせいで気付けなかったけど竜狩りとかいうやつじゃ・・・。」
「こいつ・・・2年前のやつだ。」
それぞれ反応が違う。多分2年前のってあれだな。実は2年前にも同じようなことがあったんだ。
「さっ、帰ろうか。」
「その人たちはいいの?」
「うん、大半が気を失ってるし。そこの3人、二度とこんなことすんじゃねーぞ。特にお前2年前もいたのか。反省とかしないのかねぇ。」
「すいません!もう絶対にしませんっっ!!」
明らかに怯えきった表情で言う。
「ああ、別にいいよ。でも起きてるやつらは言うことあるだろ。」
「「「すいませんでした!」」」
美月たちに頭を下げて謝罪する。何かしてたら多分重傷を負わせてただろうなと思う。あとで教師には叱られるだろうが一先ず美月が無事でよかった。
「集合時間そろそろだな。急ごう。」
あわただしく2日目が終わる。
ちなみにユニークの扱いですが能力開花→さようなら、神殺し→4倍くらいに弱体化(十分強い)、免許皆伝→自分のステータスをいじれる感じに(ステータスというか身体スペック。一時的にパワーおちるかわりに足を速くしたりできるチート)
迅は・・・ゲームっぽい成分多めだったのでリアルではどうなったんでしょうね。