第八十三話 修学旅行1
定番の修学旅行ですが・・・彼らの修学旅行がそのまま終わるわけないですよね。テンプレですテンプレ
あれから数週間。俺たちは無事自分たちの住んでいた町に戻っていた。というか神が戻してくれたんだが。全員最初にいた場所に戻ったようだ。壊れた町なんかも神が頑張って直したようだ。
そして留年になるようなことはなく3年になってから補習をするなどで授業の不足分は補うことになった。高2の一大イベントがなくなっていたが今日こそがその最初の日である。そう!修学旅行だ!!
集合は学校のなんていえばいいんだろう。まぁ屋根がない場所だな。広場みたいな広い場所があるんだ。
張り切りすぎた俺は50分前に着いてしまった。が、先に来ている人もいた。松本さんと迅もいる。
「よっ、アキ。楽しみだなー。定番の京都だけどまぁ定番も悪くないよな。」
「そだな。変に奇をてらわれてもな。定番最高だぜ!」
「定番ならラスボスは大魔王じゃなくて勇者が倒すと思うんだが。松本さんもそう思うよね?」
「うーん、確かにそうだよねー。」
「うっ、松本さんにまで言われるとは。」
「っていうかアキたちって名前で呼びあったりしてないの?」
「「してない(です)」」
「はぁ!?いやいやいや、もうそういうのあっていい頃だと思うぞ?じゃあ手は・・・?」
「繋いだ。」
こういうの答えるの恥ずかしいからやめてほしい。
「ほうほう、じゃあ名前で呼んでもいいって。二人っきりの時だけとかでもいいと思うよ。」
「さすが、経験豊富なやつは語るな。」
「やっぱり花田君ってそうなの?」
「いや、そんな経験豊富ってほどではないよ。3人かな。」
「まぁすぐ別れてないってことだしな。それに彼女いなくなった途端複数人から猛アタック受けるんだよ。さすが迅。今でもモテるもんな。」
「っていうかなんでアキはモテないんだよ。おかしいだろ。中学の頃はそこそこ人気だったけど。」
「その頃は澪ちゃんがいたからじゃないかな?でも高校入ってからは彼女いなかったんだよね?」
「うーん、目立たないボッチみたいな感じだったからな。」
そんなことを話しているとどんどん人も増えてきた。京都までバスって時間かかりそうだよなぁと思うんだが。
バスに乗り込むと運転手さんとガイドさんの紹介があってあとはみんな和気あいあいと喋っている。
「いやー、石田があんなにすごいやつだとはな。全然想像できなかったわ。」
「だよなぁ。戦ってる姿見てビビったわ。」
そう、竜狩りや大魔王として有名になりすぎたんだよな。学校に最初に来た日は話しかけられまくって大変だった。
「いやいや、偶然スキルに恵まれてただけだよ。」
「まー、あの戦闘センスは本来もってた物なんだけどな。」
隣に座ってる迅が笑顔でいらんことを言う。
「やっぱそうなんだよな。ってか迅は中学一緒なんだっけ?石田って運動神経とかいいの?」
「隠してるけどかなりいい方だよ。普通はついてけないレベルでな。」
「だから大袈裟だって。なんでそんな超人に仕立てたがるんだよ。」
「10人までなら余裕でしばけるやつを超人と呼ばずに何と呼ぶ。」
「余裕じゃねぇって。結構苦労してんだぞ。」
「10人いけるだけで化け物だろーよ。石田って目立たないしそんなとこがあるとは思わなかったな。」
「いやいやそんなことないって。急所ありのクズみたいな戦いしてやっとそんなもんだから。」
「世界救った英雄なんだからもっと自信もっていいと思うんだけどなー、アキは。」
「んなこと言われてもスキルに頼りっきりで実力じゃないような。」
「確かにな。でもお前以外勝てなかっただろ?」
「うーん・・・どうなんだろうな。俺はもう寝るぞ。」
そのまま俺は寝て次に目覚めたのはサービスエリアだった。
「んー、ここどこだ?」
「2ヵ所目のサービスエリアだよ。今から昼飯。」
俺は修学旅行なんかで食べるどこが作ってるのかよくわからないお弁当って結構おいしいと思うんだが俺だけだろうか。
「うっ、うまいけどかっこみすぎたわ。茶を飲むかー。」
ご飯は急がず食べましょう。
京都につくまで特に書くようなこともなかったので次は京都についたところから始めよう。ここまでも特筆するようなことないって?この空気を伝えたかった、みたいな感じかな、うん。