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21.東ラスオル

 オールホークで出会った龍人が目の前にいた。

「ふむ、あれからまたすぐに出会うとは面白い。だが今は街中だ。武器を合わせるのはまた他の機会にしようぞ。」

 と龍人は言った。

 

 俺の記憶が確かならオールホークの街中でさんざん暴れた相手だ。

 都合のいい達人だ。達人は保護されている!

 

「とはいえこのまま分かれるのも味気ない。そこで食事を取りながら少し話をしようぞ。」

 

 ・・・おごらせる気満々だな、おい。

 街中じゃなかったら物理結界張って集光でさくっと殺れると思うんだが。

 今ならこの街に俺のことを知っている人もほとんどいない。

 殺っちゃっていい?殺っちゃっていい?と3人に目で訴える。

 

 ラーチェル:×

 サティア :×

 アイシャ :◎

 

 3人は目で答え、結果2対1で殺ってしまう案はお流れに。

 ラーチェルは○と答えてくれると思ったのに。

 薬草集め終わっていれば結果が違ったか。

 

 とはいえ話はちょっと聞きたい。

 一食くらいで話が聞けるなら悪くないだろう。

 龍人が指差した店で食事をする事にした。

 

「一戦交えたいと思う相手がもし既に亡くなっていた場合、お主ならどうするかね?」

 と来たばかりの肉を食いながら龍人が聞いてきた。

 

 いきなり問答か。こっちから聞ける訳じゃないのか。

「その弟子を探して剣を交えるか師匠か子孫が生きているならそっちとか。その亡くなった相手にライバルがいるなら代わりにそいつとやるあたりかねぇ。」

 

「諦めると言う回答がないのはいいな。では亡くなった相手とやる手段があるとしたらどうかね?」

 

 蘇生手段があるのか?

「蘇生魔法って無いよな?」

 とラーチェルに聞く。

 

「聞いた事ないわね。エリクサー以上の薬も聞いた事が無いし。」

 

 ラーチェルが言うなら薬に関しては間違いないだろう。

 ラストエリクサーはこの世界に存在しないんだな。

 使ったことが無いからエリクサーとどう違うかは知らないけど。

 蘇生魔法も無さそうだよなぁ。

 

「竜を使って町を襲ったのは別にあの町にその相手がいたわけでは無いがね。あれは知り合いの頼みだから受けたのだ。」

 

「獣人か魔族かのどちらかの頼みか。位置的にエルフに対しての嫌がらせに見えるから魔族?」

 オールホークで止まらなかったら竜の他にゾンビを増やしながら南下してテルミス神聖国に攻める気だったんじゃないのか?

 

「正解だ。元はエルフが魔族を虐殺して始まった争いだ。そのエルフの誘いに乗って戦いを仕掛けてくる人族も許せないと言っておったぞ。」

 

 やっぱりエルフと魔族の種族間戦争か。この間見た魔族は人とあんまり変わらないのに世界転覆とか何の冗談だと思ったんだ。で、エルフが魔族を邪悪な存在と呼んでいると。巻き込まれた方はたまったもんじゃないが。

「エルフが魔族を虐殺した証拠ってあるのか?」

 

「あるぞ。」

 

「あるのか。よく証拠隠滅されずに残ってるな。」

 

「これ以上の話はやめておこう。続きは魔族から聞くべきだ。出来れば虐殺の証拠をお主らが自分の手で見つけるといい。」

 

「で、最初の質問にあった一戦交えたい相手とは誰なんだ?」

 

「全部で3つ。1人目はウェルズ=デュガル。2人目は人ではなく雷竜ディスティニオン。」

 

 全然分からない。助けてラーチェル先生。

 

「ウェルズ=デュガルはデュガル国を建国した勇者の名前よ。雷竜ディスティニオンは昔中央大陸を魔族と一緒に荒らしまくった竜ね。エルフに倒されたって言われてるわ。」

 

 助かりました。薬への執着以外は愛してる。

 

「建国王ウェルズとは戦う事は出来ないがお主からいい回答を貰った。今代でもっとも強いデュガルの血筋とやるのはいい考えだ。」

 と龍人は笑って言った。

 

 待って。待って。違うの。そうじゃないの。俺のせいでデュガルの王族とこいつが決闘を始めてしまう。

 

「まぁ、今は別の用事で動いている。実際にやるとしたらまだ先になるだろうよ。」

 

 ふ~~~~、脅かしやがって。王家の自爆技で汚い花火が上がるのは先延ばしになったようだ。

「で、最後の1つは?」

 

「お前達人族が魔族の神と呼んでいる者だ。」

 と言って龍人は席を立って去っていった。

 

 一回の食事代としては意外と面白い話が聞けた。

 ただ向こうからの最初の問いの答えは聞けなかった。

 

 

 

 アイシャが

「今の話、信じるのですか?」

 と聞いてきた。

 

 俺は

「半々かな。オールホークで会った魔族は俺より能力が低かった。かなりの高レベルなのにだ。正直言って魔族より竜の方が脅威だ。それで数も人より少ないしエルフに南東大陸に押し込められているのに一発逆転的な何かが無いと世界転覆なんて無理だ。」

 

 あとテルミス神聖国が派遣したのが男だったせいで俺はエルフに対して好感度が低い。

 好感度を上げて欲しかったらエルフの綺麗所を見繕って俺に捧げるべきだ。

 

「魔族の神って、30柱神がいて29が人の神で1柱だけ魔族の神って話で良かったっけ?」

 

 と聞くとアイシャが

「人というだけではなく魔族以外の神が29柱になります。」

 と答えてくれた。

 

 神とやるって実力以前に肉体持ってないんじゃ?

 よく分からないな。

 

 ずいぶんと長くなったが冒険者ギルドに入る事にした。


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