ウタ×カタ (一巻)
ども、ペーペーの
フライデー・ピンクです
デビュー作で不出来ですが
見ていってください…(^-^;
十花郎の日記【明日から高校生】
【明日から
俺は中学を卒業して高校生になる。
俺は中一の時から
~ある~一つの高校に行きたかった。
そして結果、俺は受かってやった。
明日はその学校の入学式だ
入学式はダリィけど明日からの事が楽しみでならねぇ】
−−−−−−−−−−−−
第零章【夢映シノ陽炎】
『はぁーあ…ダリィ』
『あなたが灰崎 十花郎君?』
『ん?あぁ…』
『そっかぁ♪…よろしくね?』
『?…あぁヨロシク』
『ここまできてお前と一緒かよ…』
『あれ!?周弥!?えっなぜ?』
『なぜもなにも、僕等もここの生徒だよ』
『ン?…おお!圭介も!?』
−−−−−−−−−−−−
第一章【消火した夢現】
−チュンチュン−−
「っ……ふぁぁー…」
―がば―
「………随分、変な夢見たな」
俺はだるい体を起こし時間を見た
−08:15−
「…………やべえ!!!」
このままでは確実に遅刻する時刻
即座に寝間着から制服に着替え
冷蔵庫から昨日コンビニで買った
サンドウィッチを取り家を出た
−−−−−−−−−−−−
第二章【開幕せし現実】
「ハァハァッ…ハッ」
クソッたれ!
なんつーこった
目覚まし時計セットしとけばよかったぜ
「ゼェ…ゼェハァ…」
結局、俺が着いたのは2分遅れだった
あ?どこに着いたのかって?
そりぁ…
「…です。そして今年もここ~桜流宮学園~に生徒が来て、よかったです。これからは私達と学び、よい学園生活を作りましょう。」
そう…俺はこの学園に
自己推で入学した新入生
そして今日はその証の入学式だ
…しっかし
「めんどくせぇ…」
−−−−−
それから30分経ち入学式は終わった
俺は一番最後に着いたため
一番扉に近かった
「あ゛〜疲れた…さっさと帰るかぁ」
俺は即行に立ち上がり
途中コンビニに寄って帰った
「明日はクラス発表か…」
俺は風呂に入り
自室で今日コンビニで買った
おにぎりを食べながらそう呟いた
……………
「今日はもう寝るか…」
俺はとりあえず
今日の疲れをほぐすため
目覚まし時計を06:00にセットして寝た
−−−−−−−−−−−−
第三章【具現した夢】
−ジリリリ ジリリリ−−
「ンン…」
俺は騒音を止め
大きく伸びをし
早速制服に着替え
朝メシにピザトーストを食べた
−06:45−
この調子だと全然間に合うじゃん…
そんなことを思いながら
俺は学校へ向かった
学校に着いら
校門に先輩とメガネ教師(男)が座っていた
その先輩は受付係のようで
俺に話し掛けてきた
「新入生か?」
「ああ」
俺がそう返事をすると
隣のメガネ教師が言った
「ああ…か」
「あっ…ワリィ」
「………」
「…………」
しばらく沈黙が続くと
受付係が口を開いた
「名前は?」
「灰崎 十花郎」
「灰崎、灰崎…1年3組だ」
「おう。分かった」
「…地図だ」
「サンキュ」
「……絡まれなければいいが」
今の受付の二人…
雰囲気と目つき恐ぇ!!
「…でも、そうこなくっちゃな」
と、俺は笑った
そして教室の前につき
−ガラガラッ−
と、勢いよく戸を開けた
その時
「…おいおい。この期に及んでお前と一緒かよ…?」
あれ?似た様な言葉どっかで…
っ!?まさか!!
「周弥!?」
「ハハハ…僕もいるよ」
「け…圭介もかよ…」
「僕だけ『!?』じゃなくて『…』なんだ…」
「ああ」
「即答!?」
「あたりめぇだろ…?」
「…(泣)」
「………」
別に厭って意味じゃねんだけど
こうも正夢になると、なぁ
そうしてしばらく黙っていると
「君、座って座って」
そう先生が言ってきたので
「ああ…わりぃわりぃ」
と軽く返事をして着席した
まさかな…
俺は少し嬉し…いやショックだった
そして、数分後、全員集まったとき
「全員揃ったので自己紹介をします。私がここ、1年3組の教師の~安部 厚子~と言います。よろしくお願いします。」
そう言って丁寧にお辞儀をしていた
「えー…あと10分くらいで~被服室~に向かいますから5分前には廊下に並んでおいてください。」
その言葉だけで
俺のモチベーションは上がった
あ?何故かって?
そりゃあここ桜流宮学園は
ただの学校じゃねぇからな
そう桜流宮学園の正式名は
~桜流宮 戦闘学専門学園~だ
戦闘学!!!、専門学園
そう…いわば、喧嘩学園だ!(←間違い)
―30分後―
「次…灰崎 十花郎」
そして、いよいよ俺の出番がきた
「はい」
俺は丁寧に返事をし、部屋へ入った
するとその前にいたのは
「じゃあ、武器を見せてくれるか?」
校門で受付をしていた先輩だった
「分かりました」
そのおかげで緊張が少しほぐれた
理由はなんとなく
「ほう…巨断剣か…」
「はい」
「…よし、もういいぞ」
この言葉で俺の緊張は全てほぐれた
「そうか、んじゃな」
俺は手をひらひらさせながら
被服室を後にした
−−−−−−−−−−−−−
第四章【予言した夢】
武器点検も無事終わり
廊下を歩いていると
「灰崎君…なの?」
あどけない感じで俺を呼ぶ声がした
声的に女子だろうが
俺の旧友にこんな声のヤツは
いなかったと思うんだが
でも、なんか聞き覚えがあるな…
なんやかんやで、声の主が気になったので
声のした方へ向いてみた
「俺が灰崎 十花郎だけど?」
「よかった♪」
そう言って
近づこうとして歩きだしたと思ったら
−ドテッ−
「あぅ!」
凄いくらい綺麗にこけた
「…………」
「うぅ…(泣)」
「……うわぁ…」
俺はこの気まずい空気を無くすべく
咄嗟に話しを振った
「そーいや、俺に用か?」
実際なぜ呼ばれたのか謎だった
するとその女子は
「えっ!?」
と、驚いていた
頭打って記憶が飛んだか?
そんなことを思いながら再度確認した
「いや…呼び止めたじゃん」
「まぁ…うん…」
次は返事をしたが、歯切れが悪い
が、俺は気にかけることなく質問した
「何だよ用事は?」
「えっと…灰崎君は喧嘩強いんだよね?」
「…………」
もしかして、絡まれたのか?こいつ…。
自業自得って言ってやりてぇけど
調度良いって言えばいいからいっか
「灰崎君?」
「まぁ強ぇけど…」
「そっかぁ♪それじゃあ、ちょっとついて来て欲しいんだけど、いい?」
「…ああ。いいぜ」
そういって連れてこられたのは
なんと木材室だった
「はい、これ♪」
そして渡されたのは
馬鹿でかい木材
「…は?」
~喧嘩の強さ~で引き止めた
意図がわかんねぇー!!!!
「?ど、どうしたの?」
「俺…」
やらねぇからって言いかけたが
初対面の俺に頼んできたってことは
俺がここで逃げたら
コイツはまた人探しからになるだろう
しかも女子一人にこんなの任せるほど
俺は鬼畜じゃない
「??なに?」
「えーっと…どこに運べばいいか分かんねぇけど?」
「あっ!えっと南グランドだよ☆」
「………(汗)」
「それじゃあよろしく♪」
いやいや!正気かよ!?
「いや、さすがにめんどく…―」
−ドカッ−
「さっっ痛ってぇ!」
いきなり後ろからの衝撃
「ずべこべ言ってねぇでさっさと運べ」
正体は周弥だった
「周弥てめぇ…」
危うく足の小指に
落とすとこだったじゃねぇか!
一回フルぼっこにしてやる
「パーソニフィ(具現)!!」
「ちょっ、よしなって」
「あぁ?圭介は黙ってろ!」
「いや、夜水ちゃん困ってるよ?」
「………」
「…………」
「…夜水って誰?」
不意に出てきたその名前に
?マークが並んだが
正体はコイツだった
「えッ?その娘だけど」
「ああ…お前、夜水ってんだな」
「北世 夜水です!よろしくねV」
あれ?この感じ…
「マジかよ…」
「「「???」」」
俺は夢に予言されたのかもしれない
この女子も夢に出てきてたヤツだ
さっきの『よろしくね』でわかった
俺は武器をアーシミリション(消化)し
巨大木材を持った
「わかった…運んでやんよ」
「「何故!?」」
「ありがとう☆」
「別に…」
「♪♪〜」
「んだよ?」
「ううん☆あっ!じゃあ周弥君達はこれ♪」
「あいよ」
「わかった」
そして数時間後…
「あ〜疲れた」
結局俺以外にも
何人か手伝っていやがった
ちくしょー、断ってたぜ
もともとやる気なかったし
などと考えていたら
いきなり冷たい感覚が右の頬に走った
「っ!?」(びくぅ!!)
「はい☆」
すると夜水が
ドリンクを持って隣にいた
「お…おう、サンキュ」
俺は渡された三ツ矢サイダーに
口をつけた
その時
「そっち、あたしの…」
何ぃぃぃい!?
「わ、わりぃ!!」
「いや!!…大丈夫!口つけてないから」
「でもお前のは?」
「灰崎君用の三ツ矢サイダーが残ってる☆」
そう言って
右手のドリンクを見せてきた
「変わんねぇじゃん!!」
「変わるよ!そっちカロリーゼロだもん!」
「しらねぇよ!!」
「…まぁ三ツ矢サイダーならなんでもいいんだけどね☆」
「じゃあいいじゃねぇかよ!」
「あっ!そっかぁ♪」
「………」
何なんだ?
このつるみにきぃ不思議女子は??
−ガラッ−
あっ、安部コーが入ってきた。
そして周弥を見るや否や
「あら、周弥君と圭介君と夜水さんは、木材の移動もう終わったんですか?」
「ああ…俺達三人は最強だからな」
そう淡々と嘘のAnswerを答える周弥
「それはさすがに無いでしょう?」
それに疑問を抱く安部コー
「そうだな」
真顔で即答する周弥
「では何故終わっているのですか?」
もう一度質問する安部コー
「俺達は不可能を可能にでき…」
「他の生徒が手伝ってくれたんです」
周弥の不明な言い訳を
割って入って答える圭介
「そうですか、ありがとう。圭介君」
圭介に礼を言う先生
「いえいえ」
それに対し愛想笑いをする圭介
こいつら中学ん時と変わってねぇな…
しかも場の流れすら
そして、安部コーは話しを戻すかのように
「今日はもう授業はないので解散。」
と言ったので
俺はソッコー帰る準備をし始めた
「おい灰崎、俺達は置いてけぼりか?」
「あ?一緒に帰んの?」
「十花郎君はひどいなぁ、家まぁまぁ近いし中学の時は一緒に帰ってたじゃないか」
「んじゃ帰っか」
「ああ」「うん」
―――――
帰り道の途中
ゲーセンで遊びながら話していた
「にしてもお前らが戦闘学専門校、受かるなんてな、ビックリだぜ」
「アハハ…きっとマグレだって(笑)」
そう言って自重する圭介
「ナメんじゃねぇよ」(スパー)
そう言ってタバコの煙りをはいてくる周弥
「臭っ!!何しやがる周弥!!」
「……」(スパー)
「シカトかゴラァ!!」
「あんま騒ぐなって、皆見てるぞ」
「なっ!?」
「ンなわけねぇじゃん、ここゲーセンだぜ?」
こ〜い〜つ〜…
「じゃあ、あのリッジレーサーで勝負だ!!」
「ああ、いいぜ」
…数時間後
家についたときには
俺はもう精神的にクタクタだった
「………負けた」
そう俺は全敗した
「あ゛〜うぜっ!もう寝よ」
ムシャクシャした俺は
シャワーを浴びて即行眠りについた
−−−−−−−−−−−−
第五章【年上の雰囲気】
「ンン…ふわぁあ…ふぅ」
俺は普通に起きたが
問題の時間は…
−08:30−
「は?」
…致命的だった
「もう授業始まる時間じゃねぇかよ!!」
だが俺は高校からは学習し
こういう時のために
ウイダーを買っていた
即座に制服に着替え
ウイダーを掻っ攫い家を出た
−ガラッ!!−
「遅れた!ワリィな安部コー」
軽く謝る俺
「ああ?」
返ってくる、いかつい声
「あン?」
見てみるとそこには先輩方(?)がいた
「なんだなんだぁ?そのふぬけた返事は?」
「いや…何でもねぇ」
「何でもねぇだぁ?」
「そこらへんで止めておけ…」
「いいやコイツは、後輩なのに喧嘩売ってきたぞ!!挑戦状だぁ!」
「いつ喧嘩売ったよ……」
「何だ?コイツの態度!?」
「………」
めんどくせ〜
何だよこの先輩
「くれぐれも、後輩には優しく接しろと言っただろうが」
さっきから注意してんの誰だ?
そうふと思いそいつの方を見てみた
あ…この人、受付してたヤツじゃねぇか?
そして受付してた先輩の言葉で
隣の女二人が喋り始めた
「……だからボクは、最初に無駄って言ったでしょ?」
「そないに言わんでええんとちゃいます?」
すると次はそっちにキレたのか
俺をガン無視して先輩方の方へ向き
「どいつもこいつも…俺をバカにしてんじゃねぇぞ!!パーソニフィ(具現)!」
−ブワァ!!−
そう風を切る音がなったと思ったら
「…白呪第二条《禁》」
「ぐぁ!!」
『…すげえ』
俺は…いや俺達は
自然とそんな言葉が出ていた
何がおきたのかわからなかった
「クソが!!千裕、これ解きやがれ!」
「駄目だ」
あんな殺気のこもった言葉を
もろともせず拒否した千裕
「何だとぉ!?」
「1年3組の後輩達、今ここにいる俺達が
2年団代表の四人…」
「~利根川 菫~や、よろしゅう」
「~船越 雪音~」
「~庵谷 次三~…だぁ」
「そして俺が~清透 千裕~だ」
一通り自己紹介がすんだ
と思ったら
「…よろしくな~利根川 菫~」
「ふふふ…よろしゅう」
周弥がそんなやり取りをしていた
「では、これからは戦闘学に励んでくれ」
−パァン−
「クソが!やっと解けやがった」
そんな安直の様な言葉をぼやきながら
庵谷 次三は教室から出ていった
そして先輩方が全員出ていった後
ソッコー周弥の下へ行き
即質問した
「さっきの菫って人知り合い?」
そして返答は驚くものだった
「いや、知らねぇけど」(スパー)
「えっ?」
「何だよ?」
「いや、さっきそいつにだけ挨拶したじゃん」俺が質問の視点を変えてみた
「ああ、それは…」
そこで一端タバコを吹かし
「菫が保健委員長だから」
俺は意味不明な返答に
もっとわけが分からなくなった
「いや…はしょりすぎたろ」
「何もはしょってねぇけど?」
「マジで?」
「あっ、はしょったといえば、はしょった」
「そこ教えろよ」
「俺、保健委員入るから」
タバコを吹かしながら
そんなことを言ってきた
「「なんか意外」」
誰かも同じ意見を持っているみたいだった
「何だよ、北世も意外って」
「お前と同意見かよ!?」
「♪♪〜」
俺は何かを殴りたい気分になった
そしたらさっきまで黙っていた
圭介がもっともなことを言った
「けど夜水ちゃんが戦闘学専門学園にいるのも、意外だよね」
「確かにな」(スパー)
「勉強学の方で受かったんじゃねぇのか?」
「ううん、戦闘学で受かったよ」
「「「そっちの方が意外だよ!」」」
俺達三人は口を揃えて言った
「そうかなぁ…?」
本人だからわからねぇ事って
あるもんだよな
そして放課後になり
家に帰った
今日は朝からいろいろ変わった事が起きて
いままでで1番
疲れた日だった様な気がする
「高校って、スゲー疲れるんだな…」
俺はいつの間にか眠りについていた
二巻に続くぜ! by灰崎 十花郎
そう言いながら
抱き着こうとする夜水を
俺は片手で制止させる
「毎度毎度、よくこりねぇな」
もう俺が入学して二ヶ月が経つ
そのためこんなにも
夜水と仲良く(?)なっている
…いやなってしまった
俺はなぜ、こんな関係になったのか
全然わからない
知り合いになるきっかけって
よくよく考えねぇと
忘れ去ることが多い…
そのことを俺は高校生活で大きく実感した
−キーンコン カンコーン−
それからしばらくして
ホームルームのチャイムが鳴った
−ガラッ−
安部コーがそれと同時に入って来た
「えー、今日は一日、~実力見定め授業~ということです。今から誰がどこに行けばよいかを先生が言いますから、きちんと聞くように」
安部コーが言っていた
~実力見定め授業~てのは
幾つかの試練を出して
今年の一年生の実力を
先輩(二年生)の代表が
見定める授業のことだ
そして、これが
夏の合宿に大きく関係ある
安部コーが言った結果
俺は訓練場【漆風】
周弥は、訓練場【天舞】
圭介は、訓練場【冥國】
夜水は、訓練場【夢幻】
「つーか、試練ってどんなのなんだろ…」
俺は~実力見定め授業~の試練が
どんなモノなのか楽しみだった
そして俺は指定場所についた
「君はここの人に選ばれた人か?」
メガネをかけた受付(教師) が聞いてきた
「ああ」
俺は軽く返事をした
「そうか、なら入れ」
そういいながらメンバー表を渡してきた
ここの試練者はこんな感じだった
1年3組生徒:俺
1年1組生徒:黒崎 森之信
1年2組生徒:九澄 由
1年4組生徒:赤羽 瑠璃
1年5組生徒:阿久津 要…ほか
まぁざっと20人はいた
その中の
俺と固めてあった奴らがこいつらだった
けど、他の奴らは固められていなかったのが少し疑問になったから
隣の奴に聞いてみた
「なぁ、このまとまりって何なんだ?」
「うーん…定かでないけど…一番最初に書かれてて、クラスに一人ずつだから…この中で一番期待できる人達何じゃないかな?」
「…なるほど、やっぱ俺は期待される人材なんだな…クックック」
定かでないと言われた答えだが
俺は優越感に浸っていた
「へぇ、~君も~その枠の人なんだ」
君も?てことはこいつもか?
「お前、名前何てんだ?」
「名乗るときは自分から…習わなかったの?」「…灰崎 十花郎だ」
習わねぇよ!そう思ったが
試練前に喧嘩をして
試練落ちは嫌だったので
ここは普通の対応をした
「僕は、阿久津 要よろしくね」
「お…おう、よろしくな」
コイツ…さっぱりした奴なのか
うざってぇ奴なのか分かんねぇな、こいつ
−キーンコンカーンコン−
「今から~実力見定め授業~を開始します」
「始まったみたいだね」
「ああ、だな」
こうして実力見定め授業が始まった
が、一つ質問があった
「これは、どういう順番で試練を受けるの?」
と一人の女子が質問していた
「その紙の順番通りだ」
「そう、だったらウチは4番目みたいね」
4番目ってゆうと
俺達の枠じゃねぇか
「あいつが赤羽 瑠璃か」
「みたいだね」
って一番目俺じゃん!!
「さぁて、行ってくっか〜」
「せいぜい頑張りなよ」
「はっ!楽ショーだよ楽ショー」
そうは言ったが
実はものすごく緊張していた
−−−−−−−−−−−−
第七章【厳しき試練】
−ギィ…バタン−
「暗らくて、なにも見えねぇじゃん」
どこを見ても暗闇が
無限に続きそうなくらいだ
「武器は構えなくていいのか?」
どこからか、そんな声がし
とっさに心映武器をパーソニフィ(具現)した
−パァン−
「それじゃあ、始めだな」
[1ミッション…開始]
−ビュンビュン−
なにかが飛んでくる音がした
俺は二歩下がり回転斬りをした
するとたまたまそれがあたり
ガキィンと音をたてて
元々見えねぇけど消えていった
「チッ!」
−パッ−
「うわっ!?眩し!!」
突然視界が明るくなった
「…すげえ」
中は体育館よりでかい空間だった
まぁ訓練場だからコンクリ固めの
設計である
「2ミッション目だ!!」
[2ミッション開始]
「クソが、休む暇は与えねぇってか?」
そう傍観室を睨みつけていると
放送音が流れはじめた
−ピンポンパンポン−
[これから三分後、千本の針が飛んできます。呪法、魔法、妖術などで防ぎなさい。]
…はい?
「俺の超苦手分野じゃん…」
俺はこの通り
呪法、魔法、妖術という
普通の勉強より覚えるのが難しい
頭脳系戦闘方法は大嫌いだった
そのため発動出来るのも、ごく僅か
それに綺麗には発動出来ない
[あと二分]
「だけど、俺がこんなとこでアウトになってのこのこクラスに戻ったら…」
(大丈夫だよ☆十花郎君が頭悪いだけ♪)
(俺はそれ、楽ショーだったけどな)
(アハハ、僕と仲間だね)
こんなのは、ゴメンだぁあ!!!
「…いいぜ、やってやろうじゃねぇか」
あんな地獄絵図見るくれぇなら
死ぬ気でぶつかってやる
第一、無理って決まってるわけじゃねぇ
[あと一分]
「ハッ…あと一分か」
俺の頭は、意外と賢いから便利だ
「一か八かやってみっか」
昔俺が魔法系統の中で
一つだけ、すげえ練習した技があった
まぁそれも結局まともな形で
発動できずに飽きて止めてしまった
けど、これだけ詠唱も覚えてる
「未開の扉 届かぬ足音
黒く染まりゆくは紅き薔薇
血潮に誘われしは 千年の旅人」
[残り5秒、4、3、2、…]
「万物を滅せ…」
[1、…0、発射]
「魔法律第三十二項《灼水花》!!」
−ボガーン!!−
「出来損ないだが…一年の時点で、三十二項だとぉ!?」
「ハァハァッ…ハァ」
案の定、俺は俺の技で傷を負った
「…クハハ、やるじゃねぇか」
[3ミッションのプログラムに変更中]
「やっぱ、即行開始か」
俺は即座に武器を構えた
[プログラム変更完了、3ミッション開始]
−ブォン−
「来るか…って、あン?次三?…てことは…」
「そうだ、ここはプログラム化した俺が最終ミッションに出てくる訓練場だ!」
それを聞いたとたん
俺は自然と笑みがこぼれていた
「ククク…クハハハ!!」
「何がおかしい?」
「…ククク!三分でのしてやるよ」
「言うじゃねぇか、三下が」
―――――
「ゼェハァ…ゼェハァ」
「どうしたよ?さっきまでの気合いはどこにいったんだ?」
「うっせーよ、くそプログラムが」
「ハッ!クソはどっちだ?」
もうミッション開始から10分経っていた
「まだ…終わっちゃいねぇ」
「スタミナは、あるんだな」
相手はかすり傷が数ヵ所
俺は左肩から腹部までの斬撃と
かすり傷が数ヵ所
どう見ても俺の劣勢だ
…けど俺は次三を挑発する
「来いよ…」
「いいんだな?」
「…怖ぇのか?」
「このっ!三下がぁ!」
けど、
「てめぇに喧嘩で負けたくねぇんだよ!!」
こっちに走ってきた次三の
ムナグラを、俺は武器を捨てて掴んだ
「何の真似だ?」
「…本日二回目だ」
「あン?」
「…未開の扉 届かぬ足音
黒く染まりゆくは紅き薔薇
血潮に誘われしは 千年の旅人
万物を滅せ…」
「やべっ!」
「魔法律第三十二項《灼水花》!!」
−ボガーン!−
「ぢっくっそ!」
「……ハァ、ハァ」
「ナメた真似…しやがってぇ…」
「ハァハァ…へっ!どうよ?…似た者どうしの…頭脳戦で負けた気分は」
「ちっ…気分がた落ちだぁ」
−ヒュンッ−
もう動けねぇ…立ってんのがやっとだ
次三の武器の鎖鎌が
俺の肩を引き裂いた
−ブシュ!−
「く…っそ…」
[3ミッション終了です。]
「……3ミッション目…※※※※」
なんか言ってたみてぇだが
俺は聞き取る事はできなかった
どうせ負けだと言ってきてたんだろう
そんなもん、俺でも分かってるよ…
−−−−−−−−−−−−
第八章【真実の勝敗】
あれから何時間経ったんだ?
つーか、まわりがふわふわしてきた
……暖ったけぇ
ハハッ…血の流しすぎで
温度が曖昧になってんだな
試練敗退どころか、死ぬなんてな…
情けねぇぜ…
「だから手加減しろと言っただろう!」
「ワリィワリィ…」
今更説教か?もう遅せぇよ…
ほらあの世への光が目の前に…
「ンン…ンあ?」
「よう…大丈夫か?」
「やあ、生きてて安心したよ」
「周弥…それに圭介も?」
「ほぉら、生きてたじゃねぇの」
「そういう問題ではない!」
「…っ次三」
さっき俺を倒した次三を、俺は睨んでいた
すると菫という先輩が聞いてきた
「気分悪ぅないか?」
「えっ!?…まぁ、はい」
−だきっ!−
「うぉ!?」
いきなりの衝撃!?
「十花郎君!よかった〜、生きてたんだね☆」
たしかに…俺、死んでねぇんだ
「…ハッ!夜水も皆も心配すんなって!俺は、これしきじゃあ死なねぇよ」
「でも心配したんだよ(泣)↓」
−ギュッ−
「いでででで!!ちょっ、やめっ!離れろ夜水!マジで…マジで死ぬって!」
「やっぱり、仲いいね(笑)」
「…病人じゃないみたい」
「えらい、仲ええみたいやなぁ」
「………」(スパー)
「どこが仲良しに見えんだよ!?傷口開いて俺死ぬぞ?…ちょっ!誰も止めねぇの!?てか止めろ!」
「アハハ〜」
「…ボクの力じゃあ出来ない」
「私も……出来ませんえ」
「………」(スパー)
「オイ!!肝心の保健委員長が怪しい反応!?
つーか周弥なんか喋れよ!」
「………」(スパー)
「無視か!?ゴラァ!」
「うるせー、お前回復させるときに、結構精神使ってこっちは疲れてんだ」
返ってきた言葉は
ずごく驚く内容だった
「お前が、回復してくれたのか」
「何だ、不満か?それとも不安か?」
「いやそうじゃねぇよ、ただスゲーなって…」「まぁな、こんな感じなのが3ミッション目だったからな」
「そうだったのか、クリア出来たのか?」
「ああ」(スパー)
「そうか…すげえな、俺は…」
落ちたけどな
俺がそう言おうとしたとき
「灰崎 十花郎、お前も合格だぞ…」
千裕がそう言いながら
実力見定め授業合格紙を渡してきた
「なんで…だって俺は!」
「あんな無茶な勝利条件は、嘘だ」
「えっ?」
「次三に深手を負わせられるやつは二年の中でも少数だ。だが、そんな不利な状況になってどれだけ賢い行動ができるか見定めさせてもらった結果、お前は合格だ…しかし」
「しかし?」
「これが授業じゃなかったらお前は死んでいた、だから合格ランクはCだ」
Cってゆうと
最低ランクの一個上か
「なーんか…お前らにいいとこどりさせようと頑張って苦戦したのに…合格みてぇだわ、わりぃな♪」
「だったら安心しろ、俺はBだ」
「僕はCだから安心して」
「私はBだよ☆」
「らっ…ランクは関係ねぇよ!」
「「「クスクス…」」」
「お前ら…」
「まぁまぁ、それより夏の合宿楽しみだね僕ら全員合格みたいだし」
「そうだな…」(スパー)
「そだね♪」
「まぁ、そうだな(笑)」
結果俺は合格になり
俺達全員、夏の合宿へ行ける事になった
三巻に続くよ☆ by北世 夜水
一巻はこれでおしまいです
二巻でまた会いましょう ノシ