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第百三十四話 「神からの贈り物」

「意外と重たいね。片手で振るのは少し疲れそう」

如月さんはそう言って、俺に電撃剣を返した。

「君がどれだけ強くなったのか、少し試してみない?私も戦闘の感覚が麻痺ってるから、準備運動も兼ねてさ……どうかな?」

俺は迷わず立ち上がった。

「もちろんです。ですが、手加減はしませんよ」

真っ直ぐ彼女を見下ろす。その目は照明の光を反射して輝いているように見えた。

「ふふ……安心して。私も君相手に手加減するつもりは無いよ」


 ◇


模擬戦闘場でお互いに武器を構える。今の風格は矛を交えたあの時の彼女と何も変わってない。

むしろ……どこか洗練されてる。


観客は周囲を流れる風だけだ。彼らは息を吞むようにして見守っている。

「さ、来ていいよ」

彼女が槍を構える。

虚空を埋める観客がわずかに身構えると同時に俺は剣を強く握った。


(ああ、懐かしい。今の俺なら如月さんを退屈させないような、強い人間として在れるだろうか……)


「セイエイ、手出しはするなよ」

「わかってる」


姜椰は早速『加速』を発動した。

(割と強めに発動しないと如月さんの動きを追えない。しかも彼女の適性である『練度』、これのせいで変に長続きさせるのはよくない。すでに彼女のステータスは上昇し続けているはず!)


『加速』・最高倍率____ッ!


木刀が残像を見せる間もなく如月に向かう。

彼女は目を少しも動かしていないようだ。つまり、姜椰の速さに反応できていない。

「取れるッ________!!!!」


ギロッ_____。


「⁉」

俺は一瞬足がすくんだ。

その隙を的確に彼女は槍をすっと向けた。

「すごい成長したね。手加減しなくてよかった」

彼女は微笑むと槍を下げた。


(い、今……俺の『加速』に追い付いたのか……⁉急に目だけ動いて驚いたとはいえ、『加速』の最高倍率についてこれたのは今までいなかったのに……!)


「さっき私に身が怯まなかった?そういう隙が命取りになるんだよ」

如月さんは硬直している俺の頭を撫でると、槍を杖のようにしながら近くに置かれていた椅子に座った。

俺は彼女に置かれた手の重みの余韻を感じながら状況を整理していた。


「如月さん、これが準備運動ですか……?」

「ん。そうだよ」

「?????????????????????????????」


この半年で人間やめたんすか__________??????


「私は半年前の戦いで全て失った。ただ、その代償として__慈悲なき神からのお詫びとして、私は超越した戦闘のセンスを手に入れたの」

「戦闘のセンス……ですか?」


(まさか『互』の力でも借りたんじゃ……)


彼女はやや誇らしげに語り始めた。

「そう。正確に言うなら、私の『練度』の成長するスピードと持続時間が飛躍的に伸びたの。今までは樹のようにゆっくりと成長し、戻る時は君ら男子の恋のように急落した。でもあの日以来、成長の速度は異次元になり、戦闘は丸一日しなくてもステータスに大きな変化は無くなったの」

「才能が開花した……ってわけですか」

「そういうこと」


ドーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!!


突然の振動に俺と如月さんは視線を合わせた。

「出番ですかね」

「晴斗と合流しよう」


二人は模擬戦闘場を後にした。

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