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未発見ダンジョン

宜しくお願いします。以前書いていた話ですが、前の作者ページにログイン出来なくなってしまったので、推敲しながら再投稿。話が変わった部分もあります。

宜しくお願いします。

 『剣聖』『影舞』『身体強化B』『鉄壁』をセットすると、ファフに声をかけた。


ファフの姿がブレるが、目で追うことが出来ている。

以前はファフの突進を見る事さえできなかったが、今回は目で見てしっかりとかわす事ができた。

キュイとファフが声を上げ、もう一度と言わんばかりにシロウの方を向く。


「ファフ、次は光瞬を使って」


シロウもファフの意図を汲み声をかけた。ファフの姿が消える、いや微かに見える。しかしとんでもない速度かわすまでは身体が追いつかない。ファフの突進の衝撃を身体に受け、ゴロゴロと平原を転がる。結構な痛みがあるのだが、両手で身体が守れた事や当たる寸前で後ろに飛んだ事で、かなり衝撃を逃す事が出来た様で気を失うほどでは無い。しかし転がる先には大きな岩がいくつか並んでおり、あの岩に当たったら痛いだろうなと呑気に考える余裕もあった。


岩に当たる寸前で覚悟を決めるが、不思議と衝撃が来ない。周囲を見渡せば、ダンジョンの中にいる様で、一人が通れるくらいの洞窟の中にいる。


「シロウどこ? 大丈夫?」


ヨウコが心配する声がする。シロウは身を起こし、転がってきた方へ歩いていくと、いきなり地上に出た。


「あれ? シロウどこから出て来たの? 大丈夫?」


「シロ、ごめん」


いきなり現れたシロウなヨウコとファフが驚き声をかけてくる。


「大丈夫だよ。ファフもありがとう。あとさ、この岩なんだけど中に入れるんだ。もう一回入ってみる」


見た目は背丈以上に大きな岩にしか見えないから、少し不安もあったが、シロウが岩に向かって進むと、気がつけばダンジョンの中にいる。


「本当だ。ダンジョンがあるね」


ヨウコやファフも入ってきた。


「凄い、アカデミーのマップにも無いから、新発見のダンジョンだよ」


ーーーーーーー


『なんで人間が来るんだよ。高いダンジョンポイント使って、入口をカモフラージュしたのに』


ダンジョンNo.2232は不満だった。ダンジョンは二層までつくったが、強いモンスターは配置出来ていない。ダンジョンを隠して、毎日入るわずかなダンジョンポイントをコツコツと貯める作戦だったから、高いポイントを使って入口を隠したのに。


ダンジョンポイントは初期ポイント含めて1051ポイントある。全てをつぎ込んで強いモンスターを召喚すべきだ。そう決めると全てのダンジョンポイントを注ぎ込みモンスターを召喚した。


コアの前に魔法陣が描かれる。魔法陣の色は黒。黒?黒なんて見た事もない。ダンジョンポイントを少し使った時の魔法陣の色は白だった、ゴブリンだったけど。白が弱いと仮定すると、対極の色である黒の魔法陣は期待が持てる。


少し間が開き、魔法陣からモンスターが出てきた。どう見てもスライムだ、しかし普通のスライムではない。

禍々しいというのだろうか、こちらを威圧する様な雰囲気を漂わせており、かなりの大きさもある。


モゾモゾと近づく様子に恐怖を覚えた。ゴブリンはダンジョン内で欲しい場所を命じる事が出来るのに、このスライムには意思の疎通が出来ない。


スライムはコアの前に来ると、大きく伸びてコアにのしかかってきた。一階に行け、離れろ、消えろと何度も伝えるが、スライムには何も聞こえない様だ。スライムに触れている部分のコアが溶かされていくのがわかる。食べられてる。そう思った時、恐怖のあまり気を失った。


ーーーーーー


ゴブリン4体を倒すと、奥に下の階段があった。出来たばかりのダンジョンなのだろうか? 規模が小さい。


「このまま、何も出なければいいけど、、」


ヨウコの呟きを聞いた時、以前にシカさんが言っていた事を思い出した。「出来たばかりのダンジョンには、ダンジョンの力を凝縮した様なモンスターがいる事もある」確かそんな感じだ。


「油断はしないでおこう」


階段を降りると嫌な気配。周囲に道はなく、大きなスペースに降り立った。少し先で銀色のスライムが、無色のコアにまとわりついている。


「銀色のスライムなんて知らない、おそらく強敵よ」


シロウは『剣聖』『身体強化B』『切断』『光瞬』をセットし、ファフに声をかける、ファフもドラゴンの姿に戻った。


銀色のスライムはシロウ達に気がついた様で、のしかかっていたコアから身体を離し、ノロノロとこちらに向かってくる。スライムが離れたコアを見れば、上半分が溶かされている。


「モンスターがコアを食べたのか・・・」


これがモンスターとコアの合体なのか? 頭にデュラハンが浮かぶ。あのデュラハンの強さがコアとモンスターの合体によるものなのかはわからないが、最初から全力で行くべきだ。


「ヨウコ」


「わかってる『熱烈支援』」


シロウにバフがかかった。力が湧き上がる。


「ファフ、先に行くから呼んだら、全力でお願い」


ファフに声をかけると、モゾモゾと進むスライムの鼻先に『光瞬』で跳ぶ。


「一閃無双」


その勢いはそのままに、『剣聖』で得た技を使う。いくつか試しに使って見たが、一閃の進化版であろうこれが1番使い慣れている。振り下ろした剣は、銀色のスライムを断ち割った。スライムはそのまま溶ける様にいなくなった。

胸を撫で下ろす。一撃で倒したが、最強であろう攻撃をいきなり使っただけで、これが効かないならば、あとはファフに賭けるしかなくなるのだ。


溶けたコアに近づく。コアは無色だ、無色はダンジョンポイントがほぼないんだったな。No.917がシロウ以外の人間はスキルが貰える事もあると言っていたので、まずヨウコにコアに触れてもらう。次にシロウがコアに触れるとコアが輝き出した。

読んで頂きありがとうございます。

誤字や脱字、意味不明な文章に説明不足なところなどがあったら、是非教えて下さい!


また、評価を頂けると励みになります。宜しくお願いします。



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