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アカデミー掲示板②

宜しくお願いします。以前書いていた話ですが、前の作者ページにログイン出来なくなってしまったので、推敲しながら再投稿。話が変わった部分もあります。

宜しくお願いします。

アカデミー掲示板。


1. 祝!西9制覇


2. 昨日から同じ書き込みでスタート、、。


3. 情報に飢えてる。せめてランキング動いてくれねえかな。


4. 今も目立った変動はなし。参加パーティ絞り込みは?


5. まあ当日不在の1〜4位パーティの参加は確定。


6. 不在かつ行き先不明が9パーティ。


7. 黒姫パーティに50,000ユーロ


8. 大穴狙いは火傷するぞ。


9. 外れても愛がつたわる


10. アプリ見ろ。カルラとアーシアの直接対決キターッ


11. 見た、すごいな同時刻スタートかよ


12. カルラに申し込み完了


13. アーシアに申し込む


14. 大講堂がカルラ、1番大きい教室がアーシア。


15. カルラの方が多く集まる予測か


16. カルラは天才


17. アーシアは努力家。毎回内容がブレないから面白いぞ。


18. 武器オタク


19. 研究十傑の特別講義を同じ日にやる意味あるの?


20. たまたまか何か働いたか?


21. 私はカルラ。アーシア班は内容シェア宜しく!



ーーーーーーー


 「・・・以上の事から、武器へのスキル付与は実現可能だ。これが実現すれば、ダンジョンの脅威を大幅に減らす事が出来る。私は必ず成功させてみせる」

壇上から、そう力強く断言するアーシアに聴講生から盛大な拍手が送られた。


アカデミーでは学生が講義を行う事もあるが、このアーシアを含めて10傑と言われる学生の講義は特別だ。席は埋まり、立見をする者も多い。壇上で拍手を送られるアーシアは劇の一幕の様だ。


アーシアは拍手が収まる頃合いを見計らうと、口を開いた。


「私はパーティを募集する。今回、講義の開催を希望したのはこの為だ。この研究の鍵は、スキル付与の保持者若しくはダンジョンコアだ。スキル付与者を探す事は諦めていないが、より実現可能な道として本格的にダンジョンに潜る。攻略者にとってダンジョンコアからスキルを得る機会が貴重である事はわかっている。だが、そのチャンスを私の研究に譲っても良いという者がいたら、名乗り出て欲しい」


先程の拍手とは打って変わって、講堂は鎮まりかえっている。やはり攻略者にとって、スキル獲得の機会を譲るというのは厳しい条件

なのだ。

そのまま少し待つが名乗り出る者はいない。


「諸君の貴重な時間を無駄にしたな、申し訳ない。だが、もし私とダンジョンに行く気になったら、是非工房を訪ねてくれ」


アーシアはそう言い残し壇上を後にした。


ーーーーーーー


 「アーシアちゃんよ、俺達が一緒に行ってやるよ」


「いや、遠慮させてもらう」


講義の後、アーシアが工房に声をかける攻略者達がいたが、パーティランキングの下位者ばかりだった。戦闘力の低い彼等と行く事は自殺行為だ。アーシアのスキルは戦闘には役に立たない。工房に戻るとため息が出た。もう少し実績を作れば、実現性を感じてくれたかも知れないが、今の自分ではこれ以上の進展は難しいだろう。


コンコンとドアを叩く音、アーシアの返事を待たずにドアが開けられ、三人の男達が入ってきた。


「失礼だが入らせてもらった。アーシア・ハイワーズだな」


「そうです」


詰問する様な口調。しかしアーシアに後ろ暗い事などない。


「先程の講義拝聴した。貴様には盗用の疑惑がかけられている。抗弁は後程ギルドで聞くが、先ずはご同行願いたい」


「と、盗用などない!」


「言い分は聞こう。先ずは一緒に来る事だな。大人しく付いて来るのか、押さえつけられて連行されるかは選べるぞ。おい、工房にある武器は証拠品だ。一つ残らず持っていくぞ」


ーーーーーーー


 どういう事だ、視察に来た連中は講義を見学するなり、アーシアを連行し、ロバートの基には盗用疑惑を告げるメールが来ている。


「学長、どうしますか?」


「もちろん、アーシアを信じている。ギルドに行くぞ、その前にクランクを呼んでくれ。アーシアの研究や疑われてる内容を詳しく教えてもらわねば」


「それが、クランク教授がいないのです。私は部屋に立ち寄ってからこちらに来ました。学長といると思っていましたが」


「一緒に連行されたか、あるいは、、」


「カルラに話を聞いてみてはいかがでしょうか?」


「何故だ?」


「あの二人は武器のスキル付与について研究していました。アプローチこそ全く違いますが、カルラなら今回の件を理解出来ると思います」


ーーーーーー


「凄かったね。シロウは武器へのスキル付与をどう思った? シロウなら出来るんじゃないの」


「やってみないとわからないけど、アーシアさんの研究にかける必死さはすごかった。工房を訪ねてみようか。何か手伝えるかもしれない」


シロウ達がアーシアの工房を訪れると、ドアが開いたままになっており、中は荒らされている。慌てて中に入り誰かいないかを確認するが誰もいない。


「おいっ! 何だシロウか、空き場泥棒かと思ったよ」


声をかけられ、振り返るとエルザパーティのメンバーであるロイが

入口に立っている。


「何があったんですか?」


「アーシアが連行された。ギルドの視察団にな、盗用疑惑」


「えっ、盗用ですか」


「馬鹿な連中だ、アーシアが盗用などするはずがない。俺はエルザやリョウに話してくるが、シロウ達も来るか?」


「行きます」


シロウがロイに着いて行こうとした時、工房にあるデスクが気になった。


「ロイさん、デスクから何か聞こえませんか?」


「聞こえないな? 何だお前、もしかして精霊の声が聞こえるのか?」


「精霊? デスクを開けてもいいでしょうか、何かいる気がします」


「アーシアは俺の妹みたいなもんだ、俺らはシカさんに助けられた事があってな。俺はシロウを信じるぞ。開けてみろよ」


シロウがデスクの引き出しを開けると、光の玉が勢いよく飛び出し、シロウが背負っているバットケースにまとわりつく。


「ロイさん、これが精霊でしょうか?」


「精霊って、アーシアは読んでいたな。無機物である剣にスキルは付与出来ないから、精霊を武器と合わせ、コアに放り込む事でスキルを付与する。それがアーシアの研究だったはずだ」


「シロウ、その中は剣だよね。ケースの中に入りたがっている様に見えるんだけど」


「ロイさん、剣を出しても良いでしょうか?」


「やってみろよ、アーシアが正しい事が分かれば、疑いは晴れるかもしれねえ」


ケースには剣を2本入れている、ハイ・オーガと雷獅子からドロップした剣だ。二つをデスクの上に並べると、光は雷獅子の剣に留まりスッと消えた。


コンコンと額を叩かれた。


シロウはスキルを見る、シロウやヨウコ、ファフの下に雷獅子の文字とスキルスロットが三つ。一つは埋まっており『剣客』のスキルが付いていた。


読んで頂きありがとうございます。

誤字や脱字、意味不明な文章に説明不足なところなどがあったら、是非教えて下さい!


また、評価を頂けると励みになります。宜しくお願いします。



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