表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

23/48

西9ダンジョン②

宜しくお願いします。以前書いていた話ですが、前の作者ページにログイン出来なくなってしまったので、推敲しながら再投稿。話が変わった部分もあります。

宜しくお願いします。

 「次はガネーシャが退け」


 ロバートは後ろで魔法を放っているガネーシャに指示を飛ばした。ロバートが来る前に一名が犠牲になった。これ以上、学生に手は出させない。ガネーシャの4名のパーティの中で、初めに救援を呼びに来た一名と怪我をしたもう一名を退かせた。ガネーシャも必ず守る。

ロバートのスキルは『身体強化A』『槍術B』『盾術B』『盾衛士』だ、バランスの良いスキルで前線で身体を張るのが仕事だ。


厄介な事に、このハイ・オーガ達はスキル持ちだろう。特に前に出ているハイ・オーガは『斧術』『斧闘士』を2つとも持っている可能性が高い。同系統の武器と職業系のスキルの組み合わせは、非常に強く、例え『斧術』がCであっても『斧闘士』を持っていれば、単独の『斧術A』と同等若しくはそれ以上の力を持つ。

ロバートの『盾衛士』と『盾術B』もかなり強いが、油断すれば押し込まれる。このオーガも同等のスキルがあると考えるべきだろう。

 

 俺は元々、アタッカーじゃないからな、攻略者の頃から火力不足に悩まされた。『槍術B』だけでは強敵には通用しなくても、『身体強化A』と『盾衛士』『盾術B』の組み合わせは、例え格上相手でも負けない戦いは出来る。


「退け、ガネーシャ。俺が下がれねーだろうがっ」


「引きます」


「ハインツに撤収と伝えろ、一度出るぞ。仕切り直しだ」


 問題は俺の下がり方だな。人が一人しか通れないここであればハイ・オーガ一体のみを相手どれば良いが、集合場所に戻る途中には広い通路がある。そこで三体が同時にくれば厳しい。


こういうのは久しぶりだな。俺はこういう時に燃える男のはずだ。ガネーシャが戻り、クランの引く時間を考えて、少しずつ時間をかけて下がる。そして広い通路の前で、相手と距離を取り一気に引く。


ーーーーーー


 「学長からです。一度出て、仕切り直しだと」


ガネーシャは、懸命に走って来り集合ポイントに着くとハインツに伝えた。


「撤収だ、上がれ」


「学長は?」


数人から声が上がる


「うるさい!下がれと言われたら、下がる。ガネーシャを退かせたんだ。足手纏いだからだ。そんな事を言わせるな!」


ハインツの声に、全員が撤退を始めた。 


「シロウ、エルザがやばい。あいつ、やる気だ」


「学長の所に行くって事ですか?」


「多分な、あいつは学長に強い思い入れがある。弾除けになれと言われても行く。実力不足とかは頭に無い。もちろんエルザが動けば俺達パーティもだ。お前も来てくれねーか」


階段に差し掛かった集団から、エルザが駆け出した。リョウに言われてなければ気がつかない。エルザに続きリョウともう一人も動き出した。


ーーーーー


 かなり退がった。徐々にではあるが道幅が広がっている。これ以上広がれば二体を相手取る事になるだろう。やるべき事は決まっている。『盾衛士』の技、シールドバッシュでオーガを押し飛ばして一気に引くのだ。タイミングが勝負。飛ばしたハイ・オーガを後ろの二体にぶつける事が必要だ。


ハイ・オーガが両手で振りかぶった斧を振り下ろしてきた。良い具合に三体が固まっている。盾に重い衝撃を受けるとともにシールドバッシュを使った。


盾が砕けた。盾破壊の技が『斧闘士』にあった事を思い出す。くそっ、こんな事を今更思い出すなんて、やはり俺は実践派だな。偉そうに学生に教えていても、何も活かせていない。

盾は壊れたが、シールドバッシュで少しオーガとは距離が出来た。盾のない自分ではまともに戦えない。

『身体強化A』は身体能力の全てを大きく底上げしているから、足も遅くはない。後ろに大きく飛び、後退を始めようとした時、後ろにいたハイ・オーガの姿がブレ、距離を一気に詰めてきた。


『鋭歩』いや『瞬歩』か、厄介なスキルを持ってやがる。剣を槍で防ぐが前に押し返す余裕はない、後ろに飛んだ分、通路が広がっている。これでは複数体を相手取らないといけない。剣を持ったハイ・オーガは斧のやつより強くない。槍で数合打ち合うが、やり込められる感じではない、それでも容易く勝てる相手ではない。

斧オーガが並んできた。盾が無ければこいつの猛攻を防ぐ手立てはないのだ。一緒に攻め立てられればやられる。


「学長」


後ろからエルザの声、何故という思いと同時に、助かったという正直な気持ちもある。共闘のイメージを作る。


「左だ、最初から全力で行け!」


剣オーガに向かわせる。エルザの固有スキルは『雷剣』他に剣のスキルもある。攻撃力は圧倒的にエルザの方が高い。先に剣オーガを落とす。斧オーガの攻撃も少しで有れば耐えられる。


読んで頂きありがとうございます。

誤字や脱字、意味不明な文章に説明不足なところなどがあったら、是非教えて下さい!


また、評価を頂けると励みになります。宜しくお願いします。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ