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花の歌声と精霊の祈り  作者: 衣緒
青年編
27/74

たべてくれーぷ

 模擬店するなら、色々気になるものはある。そういうと、またヨリがささっと投票を用意してくれたようだった。ホント都会っ子すごい。


 投票結果はこんな感じ。

  アイスの天ぷら屋さん  7

  クレープ屋さん     10

  肉巻きおにぎり屋さん  2

  タピオカドリンク屋さん 3

  たこ焼き屋さん     8

  鰻重屋さん       1

  わらび餅屋さん     6

  ドーナツ屋さん     3


 接戦ではあるけどクレープ屋さんが一番人気かな。

 そう思って見ていると、クラスチャットのトップにクレープ屋さんに決定!の文字が踊る。ヨリが早速結果通知をしたようだ。


 「カシア、私たちは加熱調理ありの模擬店になるので、衛生管理委員と出店管理委員は必須になりそうですね」


 実行委員会の会議リストを見ながらヨリが告げる。いやはや、本当に有能な都会っ子ヨリに大感謝、おかげで顔合わせの本日の日程は滞りなく済みました。

 企画に悩んでいる他の人たちに労いをかけつつ退室する。


 「ヨリ、本当にありがとうー!」

 「ふふ、実は私の出身校では、中等部の時にもこの投票機能を文化祭の演目選びで使ったことがあったのですよ」


 聞くとヨリの都立中学校では毎年演劇が文化祭の目玉として扱われていて、その演目決めなどで投票を実施する際、欠席による不平等が出ないようにという配慮でオンラインで投票することになっていたらしい。おそるべし、都会…。


 「さあ、じきに夏休みに入ってしまいますし、そうすると帰省する方々も出ると思うので、その前にクラス会議をしておかないといけませんわね」


 流石元生徒会、ヨリが手慣れた様子でスケジュールを伝えてくる。顔を合わせて話したいもの、オンラインの投票でいいもの、実際買い出しなど準備のいるもの、にやるべきことを分けていく。



♢♦︎♢♦︎♢



 「…というわけで、うちのクレープ屋さんは、"食べてくれープ"になりました!」


 わー、っとクラスのみんなから歓声が上がる。

 実行委員会の後、クラス会議を開催し改めてクラス企画でクレープ屋さんをすることを伝え、学園祭へのモチベーションを高めていく。役割分担も大まかに決まり、最後の企画名も今決まった。まさかのダジャレ!


 「買い出しの類は夏休み明けから動き始めることになるので、夏の間にメニューの選定をしたいと思います。オンライン投票を実施する予定なので、皆さま夏休み中で恐縮ですが回答をお願いしますわね」


 お疲れ様の声で解散になる。


 「ね、ヨリ、メニューは今決めたりしなくてよかったのかな?」

 「そうですね、目玉メニューくらいは決めてもいいのですが…出店管理委員で出店場所が決まってからの方が、何系のメニューがいいか考えやすいと思いますよ」


 なるほど。確かに奥の方で食事メニューを食べた人相手にするならデザートがいいだろうが、入り口付近なら食事系も売れそうだ。流石文化祭経験者。

 じゃぁ、来週の出店管理委員会のあとに候補を出して決めていくことになるのか。夏休み前にある程度形が見えてくるのか、ワクワクしてくる♪


 「よーし、ヨリ!そうとなれば早速市場調査…クレープ食べに行こうよ!」

 「市場調査って、あなた食べたいだけでしょう」


 苦笑しながらも共に歩き出してくれる友に笑いかけながら、カシアは元気に空を見上げた。おいしそうな形の雲が流れていった。

いつも読んでいただきありがとうございます!

下の⭐︎で応援してもらえるととっても励みになって嬉しいです♪


ヨリが有能な回です。がんばれ主人公!

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