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花の歌声と精霊の祈り  作者: 衣緒
青年編
20/74

 無事に仔猫を家族のもとに届けてから食堂への道すがら、ヨリの先ほどの魔法に感動を伝えると、思わぬ返しをされた。


 「ヨリ、相変わらずすごいよね、もう組み合わせ魔法使いこなしてて…」

 「王都の学校では基礎魔法はもちろん、組み合わせ魔法の初歩の部分は習うのですよ。カシアは学園から王都に来ているのですし、焦る必要はありませんわ。それよりも、最初にあの仔猫を見つけたのも感知魔法ですわよね?風の魔力は感じなかったと思ったのですが、カシアはどんな魔法でしたの?」

 「え…?感知魔法…じゃないよ。なんていうか…勘?」

 「…か、勘、ですの?あんな、茂みに隠れていた仔猫を勘だけで見つけたのです??」


 ヨリが目を丸くして驚く。そんなに驚くかな、組み合わせ魔法使ってるのよりすごくないと思うけど。


 「勘といえば、入学式のときに並木道の花が咲くかも当ててましたよね。まだまだ蕾も小さかったのに、入学式の日には咲くよ、とカシアだけが言ってましたよね。あの時、わたくし実は信じてなかったんですの。きっとみんなががっかりしてるのを感じ取って、元気づけようとしてくれている優しい嘘なのだと思っていたのですよ」


 ヨリがカシアの顔を覗き込みながら告げた。信じてなかったのかー、とちょっとショックだ。明らかに信じてなさそうな子達もいたが、ヨリは微笑んでくれていたから信じてるのかと思っていた。


 「あー、あれも、勘…かな。なんとなく、咲くんじゃないかなって。まぁ、咲いたらいいなって()()()しながら言ったから、言霊になったのかもだけどね、へへへ」

 「…カシアの勘は、すごいですね…」


 ヨリが驚きを通り越して呆れたような顔で呟く。多分これ、野生動物的なものだと思われてるんじゃないだろうか。おかしい、私は研究できるくらいしっかり魔法学びに来てるのに…!


 そんなこんなで話をしながら歩いているうちに目的の食堂に着く。混み始めてはいるが、幸いすぐに席に座れるくらいの混み具合だ。早速それぞれ食べたいものを取って会計を済ますと席につく。


 「午後は生物史だっけ、なにやるんだろう?」


 カシアが魚の煮付けをつまみながら口を開く。それに対してまずは視線を返してから、口の中のサラダを嚥下したヨリが応じた。


 「確か種族についてと前回の授業の終わりに先生が話してたと思いますよ」

 「種族っていうと、人族(ヒューマン)とかエルフとかドワーフとか?」

 「そうですね、こちらの大陸に住む種族もですし、あとは、魔族についても触れるのではないでしょうか」

 「魔族って、魔物の親玉のこと?」

 「親玉…というのとは少し違う気もしますが…」


 ヨリが苦笑を浮かべる。親玉じゃないのか。正直魔族とか、見たことがないからよくわからない。違う大陸にいるらしく、魔物と違って出会うことはない。


 「わたくしもまだ詳しくはないので、次の授業でそのあたりの違いを教わるのも楽しみですわね」


 そうヨリに言われ、確かに授業で聞けばいいかと納得したので、遠慮なく食後のケーキを満喫することにした。

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