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見た目は一寸《チート》!中身は神《チート》!  作者: 秋華(秋山華道)
獣人編
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七魅に乗って!獣人王国牙

戦争は、みんな自分たちが正しいと思って始めるのだから、どっちが正義でどっちが悪と一概には決められない。

でも、『民を無差別に殺す奴は誰がなんと言おうと悪い』と思うよ。

そこにどんな理由があったとしてもね。


小鳥遊の王族が持つ能力だと思うのだけれど、魔力ドレインの結界はかなりヤバい能力だ。

閉じ込められたらほとんどの人は為す術がないだろう。

俺もギリギリ深淵の闇を作る能力に救われたが、次にまた閉じ込められたら大丈夫かは分からない。

精霊界から人間界へ戻る為の通路は、閉ざされつつあるからね。

塞いで封印してあるものを毎回壊すってのも面倒だし。

俺の分身である大聖や資幣を呼ぶという手もあるが、強い敵への対応には限界もある。

今回は弱い術者だけだったからなんとでもなっただろうが、海神を殺ったような奴らが一緒にいたら、そこで俺はジエンドかもしれない。

だから俺の思考のいくつかは、ずっとその事を考えていた。


俺たちはとりあえず急いで獣人王国牙へ向かう事にした。

おそらく早い内にノーナル壊滅のニュースが報道されるはずだ。

その際茜娘は本国での対応が必要になってくる可能性がある。

ならば一刻も早く戻っておいた方がいいだろう。

移動距離は最短コースを取り、越えられない山を越える所以外は飛行する。

予定では二日でなんとか到着できる計算だ。

尤も俺一人で行ってから瞬間移動で迎えに戻れば、おそらく六時間もあれば大丈夫なのだが、それは最後の手段という事になった。

南の大陸にある越えられない山は、世界のトップスリーに入る危険で難易度の高い山と云われている。

やっぱり一度は登っておきたいよね。

それに茜娘の言葉を聞いたら行かずにはいられないでしょ。

『山越えは危険だにゃ。私たちでも気分が悪くなるにゃ。それにシャドウデーモンが出るにゃ。逃げるのが大変だにゃ」

「シャドウデーモンだと!?」

確か魔物悪魔と姿形は似ているが、全く別の魔物という話だ。

しかも影の中へと身を隠すし、影から影へ移動も可能だから、強くて倒すのが難しい。

俺はとにかくその能力を盗みたかった。

「山越えするぞ。茜娘たちでも越える事はできるんだ。俺たちに越えられない事はない!」

「わらわは問題ないぞ。魔素なんて全く問題じゃないし、シャドウデーモンはバッタモンの敵じゃからな」

「行きますよ。でも確かシャドウデーモンは魔法でしか倒せなかったと思います。戦いづらい相手ですからお気をつけて」

「金魚は観戦に回るんだよ」

「じゃあ自分も‥‥」

今回はみんな消極的だな。

エルまでもが戦いを拒否るとは。

今回の越えられない山はそれだけしんどいという事か。

でももう俺は魔素なんてへっちゃらなのだ。

みゆきの能力を得てるからね。

「策也は本気で山越えするにゃ。だったらついて行くにゃ」

「大丈夫だよ。俺たちの強さを見せてやるよ」

「うむ。ようやくわらわの力が見せられる敵と戦えそうじゃ」

そんなわけで移動計画は決定したのだが、ここで大きな問題にぶち当たった。

「ところでにゃ、私たち獣人は空を飛べないにゃ」

「‥‥なんだと!?」

それは想定外だ。

茜娘は大魔王クラスに近い強さを持っているから、考えてもいなかったよ。

獣人は魔法が苦手だったんだ。

走っていく事はできるが、途中多くの人とすれ違う事になるだろう。

それに今ここは立ち入り禁止区域なのだ。

出る時にすんなり出られるとは思えない。

環奈に乗せてもらえるように頼むか?

いや環奈はもう旅には参加しないだろう。

となれば‥‥。

「洋裁!お前がダークドラゴンになって乗せていってやってくれ」

「嫌だ‥‥数が多すぎるし‥‥」

即答だなおい。

他にこいつら乗っけて飛べそうな奴といえば‥‥。

「ちょっと乗り物連れて来るから少し待っててくれ」

俺はそう言って炎龍王国へと瞬間移動した。

そして七魅の部屋のドアをノックした。

「おーい七魅!起きろ!朝だぞ!」

少ししてから七魅が眠そうな目を擦りながら出て来た。

「なんなのだ?策也どうしたのだ?」

「ちょっとピンチなんだ。だからお前の力を貸してほしい」

「策也がピンチ?それであたしの力を?んふ~全くしょうがないなぁ~!助けてあげてもいいのだ」

「よし!ありがとう!じゃあ行くぞ!」

「えっ!今からなのだ?」

俺はそのまま瞬間移動で七魅を連れ去った。

「はい。というわけで七魅だ。あのドラゴン王国炎龍の王様だぞ!」

「本当かにゃ?なんか凄いにゃ」

「ほら七魅!みんなお前の雄姿が見たいそうだ。さあ、フレイムドラゴン姿を見せてくれ!」

「わ、わ、分かったのだ!」

何が何だかよく分からないといった感じだが、とにかく七魅はフレイムドラゴンへと姿を戻した。

「うわぁ~おっきいにゃ」

「これならみんな乗れるだろう。七魅!頭を下げて体を低くしてくれ!」

「えっ?これでいいのだ?」

「そうそうそのままな!ささ、みんな背中に乗った乗った!」

「なんだ?どうなってるんだ?」

「悪いがちょっと山まで飛んで運んでやってくれ。空も飛べないらしいんだ。ドラゴンの~♪ちょっといいとこ見てみたい~♪」

「わ、分かったのだ。変な歌を歌わないでほしいのだ」

よし、相変わらず七魅はチョロいな。

「みんな準備はいいな!」

「オッケーだにゃ」

「何時でもいいですよ」

「わらわも久しぶりに元の姿で飛ぶかの」

「金魚はやっぱり幽霊なんだよ」

「じゃあ自分はダークドラゴンで」

こうして俺は、色々な魔物の仲間に囲まれて、越えられない山へと向かうのだった。


空の旅は途中一回の休憩を入れて、だいたい夕方には山の中腹へとたどり着いた。

「これより先は魔素が濃くなってくるから、みんな魔素対策の指輪を付けとけよ」

「あたしはここまででいいのだ?」

「ああ、ありがとう七魅。マジで助かった。七魅格好いいぜ!」

「そ、そうなのだ?これくらい楽勝なのだ」

「しかしマジで七魅の一日潰しちまったな。すぐに瞬間移動魔法で送るから安心してくれ」

「お、おう。ありがとうなのだ‥‥って、よく考えたら今日の仕事何もしてないのだ!安心できないのだ!」

そりゃそうか。

一応こいつ国王だもんな。

色々な仕事をやってるんだっけか。

「大丈夫だ。お前の三龍星たちは優秀だし、家族の家には依瑠や安藤もいるからなんとかしてくれてるさ」

三龍星とは、七魅の部下の『丞相』『宰相』『将軍』という七魅を支える権力龍トップスリーの事だ。

ちなみにこれは役職名というよりは名前であり、三人は同列である。

七魅王を支え、時に代わりもしてくれる優秀な三人なのだ。

「だといいのだ‥‥」

「じゃあありがとうな!」

俺はそう言って七魅を瞬間移動で送った。

「相変わらずですね。策也と七魅は」

「ちょっとイジメているようにも見えるんだよ」

「そうか?俺はあいつが好きだから、一応嫌がる事はしていないつもりなんだがな。それにいつかはあいつとも旅をしてみたいと思っているし」

これはマジでそう思う。

付き合いも結構長いし、俺が将来暮らす家はあいつの所にあるんだから。

結局この日は、このままこの場所で休む事にした。

そして明日朝早くから山を越え、獣人王国牙へと入る予定だ。

移動用の家には茜娘だけを入れて、従者たちは外に作った簡易テントで寝てもらう事にした。

元々野宿するつもりだったみたいだから、みんな喜んでくれたと思う。

喋ってもいないし知らんけど。

「一応魔法通信でニュースを確認しておくか」

俺はいつもの捨て垢カードで魔法通信に繋いだ。

特に島津第二王国のノーナルの町については何も情報が出ていなかった。

小鳥遊も出方を窺っているのか、それとも仲間が戻るのを待っているのか。

あの村人からの情報は出す予定でいただろうし、近くの村にはきっと小鳥遊の者が入っていたはずだ。

既に仲間がやられたと判断していると思うんだよね。

俺が小鳥遊の人間なら、情報戦は一旦置いといて、立ち入り禁止区域に紛れ込んだ何者かへ全力攻勢だろうな。

あくまで俺ならだけど‥‥。

この日も俺は、いつもの日課をこなしてから眠りについた。


太陽がまだ昇らない時間、俺たちは起きて朝食をとった。

そして太陽が昇り始めると同時に、越えられない山へと足を踏み入れた。

俺たちはもう慣れたもので、ドンドン山を昇っていく。

茜娘たち獣人も流石で、魔素もそんなに苦にしていなかった。

「魔素?大丈夫にゃ。獣人は体が強いのにゃ」

魔素が俺たちにとってマズイのは、体内の魔力による圧力と、魔素による身体の膨張が重なっている事だ。

それによって体を支えきれなくなる。

しかし獣人は体内魔力が少ないので、体内の魔力による圧力が低い。

更に、体内魔力が少ないのはほとんどの魔力を身体強化に使っているせいで、元々全力で魔素に対応している状態だと言える。

だから魔素の影響をほとんど受けないのだ。

とにかくヒューマンで唯一魔素耐性を持っている種族と言えるだろう。

そんな感じで山登りは順調だった。

今までで最も厳しい山だったが、俺たちは慣れもあって楽に登っていった。

そしていよいよ、シャドウデーモンが出るエリアへと入った。

「でてこーい!このままだとすんなり山を超えちゃうよー!」

「普段は出ない事を祈っていたにゃ。なんだか変な気分だにゃ」

「策也と一緒だとこんなもんですよ」

「バクゥを取り込んで更に強くなっておるしの。もう本当に誰にも負ける気がせんの」

そんなこんなで登る事一時間、ようやくシャドウデーモンが現れた。

しかも二体だ。

「こりゃラッキーだぜ!」

俺は早速影に入る能力と影を移動する能力を盗ませてもらった。

「怖いにゃ。早く倒してほしいにゃ」

「大丈夫ですよ。とりあえず下がってましょう」

「こっちに来たら自分が守るっすよ」

「洋裁さんは身代わりにやられるのが得意ですから安心していいんだよ」

金魚よ。

その言い方は少し洋裁が可哀想だぞ。

それは置いといて今回は全く負ける気がしないのよ。

洋裁の出番はないよ。

俺は影に入ってシャドウデーモンを追いかけた。

お互い影に入ればそこはただの戦闘フィールドなのだよ。

俺はすぐに二体のシャドウデーモンの首に腕を回して捕らえた。

そして影から飛び出す。

「佐天!こいつらに物理攻撃は効かないだったよな?だったら全力で俺ごと雷撃魔法頼むぜ!」

「本当にいいんじゃな?死んでも知らんぞ」

佐天は全力で俺と一緒にシャドウデーモンに雷撃魔法を食らわせた。

「うひょー!肩こりにききそうだぜ!」

俺は全耐性を持っているのだよ。

効かぬ、効かぬのだ佐天!

しかしシャドウデーモンにはバッチリ効いたようで、アッサリとご臨終なさいました。

「魔石も魂もゲットだぜ!」

俺は魂ボールを掲げてポーズを決めた。

「策也ノリノリじゃの。どうしてそんなにテンション高いんじゃ?」

「なんでだろうな。俺は気分屋だから偶にはこういう日もあるんだよ」

多分ちょっと寝不足で気分がハイになってるのかもな。

「策也、それに佐天も強いのにゃ」

「あの二人は別格ですよ」

「多分人間界最強と魔界最強なんだよ」

「策也はみゆきには勝てないけどね‥‥」

「もっと強い人がいるにゃ?人間は強いんだにゃ」

「わたくしから見れば茜娘女王もかなりのものだと思いますよ」

エルは茜娘の強さに気が付いているか。

魔法が使えない分潜在魔力全てが身体能力強化に使われているから、肉体による戦闘限定なら大魔王クラスなんだよ。

魔法でしか倒せないシャドウデーモンには勝てないけれど、潜在魔力だけなら茜娘の方が上なんだよな。

だからこの山を越える事もできるわけで。

「とりあえず目的の魔物には会えたし必要なモノはゲットできた。後は急いで獣人王国牙に向かうぞ」

この後もそこそこ強い魔物に何度も遭遇した。

しかし道案内の為先頭を行く茜娘が撫でるようにして敵を倒していったおかげで、思ったよりも早くに俺たちは町へと到着した。

「あそこだにゃ」

「へぇ~。かなり普通の町とは違うな」

「獣人だけの町を少しだけ人間の町に近づけた感じでしょうか。まだ人間は暮らしていないそうですし、人間が住むようになればもう少し変わるのでしょうね」

「防壁が低いんだよ」

「ただの塀じゃの」

この程度の防壁で済むという事は、この辺り魔物が出ないか、近づいてくる前に早めに狩っているのだろうな。

防壁は低くてただの塀だけど、一応門の所では住民カードを確認するようにはなっていた。

なんというか、人間側が国として認めた事で、此処の獣人はちょっと迷惑をしているようにも感じる。

「とにかく町に入るにゃ」

「そうだな」

獣人の町か。

正直な感想を言えば、入るのをためらう人もいるだろうと思う。

俺がもしもただのパンピーなら、怖くて決して近づかないだろう。

転生前の俺は、大きな犬ですら怖かったのだ。

猛獣の強さを持った獣人が沢山いる所へ入れるものではない。

尤も今の俺はちぃとチートが行き過ぎているから、ウキウキワクワクなんだけどね。

さてどんな獣人がいるのやら。

俺たちは町へと入っていった。

「おおー!お、お?」

町には多くの獣人が暮らしているようだった。

しかしどの獣人も猫耳を持った猫獣人ばかりだった。

「あれ?想像していたのと違う。熊獣人とか兎獣人とかいないのか?」

「いるにゃ。でも此処は元々猫獣人の集落だったのにゃ。本当ならみんな別々に暮らすのにゃ」

「そうなのか。仲が悪いのか?」

「そういう訳じゃないのにゃ。ただ、ヒューマンの人間、エルフ、ドワーフ、オーガ、と同じように、私たちにとってはそれくらい違う存在なのにゃ。文化もまるっきり違うのにゃ。むしろオーガの方が近いと感じるのにゃ」

なるほどな。

俺ら人間から見れば獣人は皆同じに見えるけれど、獣人から見ればまるっきり違っている訳か。

物事は色々な方向から見ないと駄目だとか、相手の気持ちに立って考えろとか云うけれど、これは目から鱗な話だよ。

「確かにオーガの里に似た雰囲気だよな」

「おお!茜娘帰って来てたのか?!」

「今帰ったのにゃ。人間と友達になったにゃ」

「そういえば耳がないな」

「みんないい奴だから心配いらないにゃ」

少し俺たちを見て珍しがる者や明らかに警戒する視線も感じていたが、茜娘の言葉で皆の警戒が解かれるのが分かった。

女王と言うよりは町の人気者って感じだな。

「おっ!本当だ!茜娘お帰り!」

「ただいまなのにゃ」

あれ?他の獣人たちは普通の言葉を話しているぞ?

そういえば従者たちも普通の言葉を話していたような。

「おい茜娘。なんでお前だけそんな猫語みたいな喋り方するんだ?」

「禁則事項だにゃ」

「えっ?」

これはアレか?

この茜娘だけは未来人、いや未来猫だとでも云うのだろうか。

「嘘だにゃ。人間が私たちに会った時にそんな言葉を話して笑っていたから、真似してるだけにゃ」

おいそれ。

完全にバカにされてるだろ。

それを茜娘は逆に受け入れたのか。

そういえば転生前の世界で、外国人が日本人を差別してバカにするような発言をした時、日本人はそれを受け入れて楽しんでいた事がった。

茜娘は少し日本人っぽい所があるのかもな。

「茜娘といるとなんだかホッとするな。正直今の世界だとお前は女王に向いてないけど、お前が女王でも大丈夫な世界だったらいいと思うよ」

「よく分からないにゃ。それより美味しい物をごちそうするにゃ。早く家にくるにゃ」

「そうだな」

俺たちは茜娘の家へと町の中を歩いて行った。

途中、熊獣人や兎獣人、犬獣人なんかも見かけたが、みんな穏やかに茜娘と挨拶をかわしていた。

それは、獣人に会ってみたいと思っていた俺にとっては予想通りの情景だったが、色々と考えてしまう俺にとっては完全に想像とは違っていた。

茜娘の家は、オーガの屋敷にも少し似ているが、それよりも更に古い時代の日本の家のようだった。

「さあみんな遠慮なく食べてほしいにゃ!」

振る舞ってくれたごちそうは、一部食べられそうになかった。

「おい!これは虫だな?」

「虫だにゃ。とっても美味しいのにゃ」

「悪いが、俺は虫は駄目なんだ。特にコオロギとかありえない‥‥」

完全にゴキブリの仲間だろ?

そうでなくても虫は駄目なんだ。

茜娘には悪いが、これだけは勘弁してくれ。

「わたくしもこれは無理です‥‥」

「金魚もなんだよ‥‥これだけは食べられません!」

金魚は出された皿、のうようなモノを突き返していた。

「自分も無理‥‥かな‥‥」

「みんなだらしないの。わらわは美味しければなんでも食べるぞ」

流石は佐天。

ミノをバクバクと食えるだけはある。

でも確かコオロギにはあまり健康に良くない成分も含まれているんだよな。

魔物悪魔にとっては問題がないのかもしれないが大丈夫かね。

まあなんだかんだあったけど、とりあえず俺たちは楽しいひと時を過ごした。

さてしかし、俺たちが此処に来た目的も忘れてはいけない。

そろそろ小鳥遊が何かしら動き出すだろう。

島津第二王国の王都ノーナルを襲ったのは小鳥遊だが、その犯人を茜娘たち猫獣人たちにしようとしている。

或いは何者かが王の亡骸を持ち去った事は上層部にも報告が行っているはずだから、その何者かを犯人にするか。

だけど俺たちを見た者はすべて捕らえてあるし、やはり最初の予定通り獣人たちを犯人にしてくるだろう。

どうしたら茜娘たちを助けてやれる?

「まずは何か情報が無いか、セバスチャンに確認だな」

『セバスチャン!その後小鳥遊に何か動きはあったか?』

『特にはありません。ただ、いくつかニュースが上がり始めています。島津第二王国領が立ち入り禁止になっているとか、その程度の話ですが』

『そっか。こちらでも確認してみる。引き続き小鳥遊を探ってくれ』

『御意』

さて、皆を集めて作戦会議と行きたいが‥‥。

今日は無理かな。

仕方ない、ニュースだけ確認しておくか。

俺は一人、捨て垢住民カードでニュースをチェックするのだった。

2024年10月7日 言葉を一部修正

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