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嘘と蜜。
小学生も中学生も高校生も
私がぬくぬくと生きてきたなんて
そんな事は思わない。
虐げられ傷つき傷つけ、そうやって生きてきた。
それでも私は、自由だった。
嘘をつくようになったのはいつからだろうか。
音楽祭が終わってから?高校に入学してから?中3の期末テストから?
分からない。それすらも嘘になってしまう気がして。
いつからか悲劇のヒロインぶるのが日常になった。
わたしはかわいそうなんだ。
よくがんばっているんだ。
そうやって、自分自身すらも欺いてしまった。
本当の私は醜く汚い。
みんなを笑顔にする資格が、もう無くなってしまったのかもしれない。