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詩集

幸せってやつは

作者: 三郷 柳


 幸せってやつを

 

 いかにも幸せってやつを


 見ているのは辛い


 別にそいつが私を害するわけでもないが


 心がじくじくするのは何故だ


 他人の幸せってやつは 人畜無害な顔をして


 祝福されるのが当たり前だと

 

 誰の元にも転がってくる


 目を覆っても 耳を塞いでも


 私は逃げられない


 じくじく痛む心は隠せているか


 正直すぎる表情筋は笑えているか


 幸せってやつには きっと定員があるんだな


 お前らの幸せが 私には心底どうでもいい


 わざわざ見せびらかさずとも

 

 わざわざ私を痛めつけずとも


 お前が幸せなら それでいいではないか


 幸せが万人に優しいなんて思うなよ

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