1話 非日常は身近なとこから!
さて、そろそろ帰るか。
異世界から帰って3日目、異世界にいた時間は学校の授業1時間分だった。
そのせいか、久しぶりに親の顔を見るために急いで家に帰ったのに結婚記念の旅行中で会えなかった。
あれはひどい落とし穴だ。
今日丁度帰って来るから今日が感動の再会だな。
「ただいま」
「「何者だ‼」」
そう言って両親は俺に 火の槍ファイアランス を撃ってきた。
僕はとっさにウォーターシールドを展開する。
「やはりこの程度ではダメか! 何故この世界に魔力をもったやつが!」
「ちょっ!父さんマジでやめて僕だから葵だから!母さんもそんなに魔力練らないで!その魔力は冗談にならないから!」
俺は必死に自分の存在をアピールする。
っていうか、何で両親が魔法使えるの?っていうか強っ!!
「「なんだ!葵か!」」
「なんだ!っじゃない!危うく死にかけたよ!」
「すまんすまん」
話を聞くとお父さんは昔、勇者召喚をされたらしい。
そして世界最強になり魔王を倒した。
が!なんとその戦いの余波で邪神が目覚めた、それがお母さんだ。
父さんは母さんに一目惚れしたらしく、母さんも父さんに一目惚れしたらしい。
だが王も国も、人間も魔族もそんな話を認める訳もなく、 父さんと母さんで地球に駆け落ちしたらしい。
父さんも母さんもすでに神の領域に達して、この世界の神とは友達らしい。
要するに友達の家に駆け落ちしてきたのだ。
「全然知らなかった」
「言って無かったからな!それよりお前は何で魔力があるんだ?神の領域に達して無いのにステータスもまるで異世界に行ってた頃のものみたいだし」
俺は二人に成り行きを話す、そうすると二人は大爆笑する。
「あいつ仕事サボりやがったな! 今度いじり倒してやろうか!」
「そうね 半世紀ぐらいこれをネタにパシリにしましょう」
神様ドンマイ。
僕の親が神の領域だったり元勇者と元邪神だったり。
僕の日常がどんどん壊れていくよ。