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短編集

尻尾地蔵

作者: 疑堂

 とある村の外れに、お供え物がすぐになくなってしまう不思議なお地蔵さまがおりました。村人たちはお供え物をしては、くすくす、くすくすと、お地蔵様に笑みをこぼします。

 なんと、お地蔵様からは立派な尻尾が生えているではありませんか。そう、お地蔵様の正体はタヌキだったのです。

 村人たちはお地蔵様の正体を知っていて、微笑ましく見守っておりました。


 村人の中でも、特別にタヌキをお気に入りにしている幼女がおりました。幼女は毎日毎日、自分のご飯から少しをおにぎりにして尻尾地蔵へと持っていきます。


 しかしある日、幼女は村の外からやってきたならず者と鉢合わせしてしまいました。ならず者は幼女に因縁をつけると、問答無用で刀を振りかぶります。

 これはいけません。危うし幼女。幼女危機一髪です。

 そんなときでした。幼女の目の前に現れたのは尻尾地蔵です。

 尻尾地蔵はえいっ! と気合をこめます。


 すると尻尾地蔵は全長五十メートルの封じられし禁じられた金眼のインフィニット・アルティメット・ライジングドラゴンへと化けました。

 封じられし禁じられた金眼のインフィニット・アルティメット・ライジングドラゴンはならず者を足でぷちっ。幼女を一口でばくっ。そして口から吐いた炎で村を焼き払ってしまいました。

 人間の肉に味をしめた封じられし禁じられた金眼のインフィニット・アルティメット・ライジングドラゴンは、近隣の村々を次々と襲うようになりました。



 皆さんも野生動物への餌付けはやめましょう。

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