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異世界でも引き籠ってゲームばっかやってたら、知らないうちに世界最強の冒険者になってました  作者: やおよろずの
第二章 モルティス旧墓地のアンデッド
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第45話 プレリード地下遺跡 入口

コメントありがとうございます!

こちらもちょこちょこ更新予定ですのでよろしくお願いします!

「ど、どうなってんだ!? 魔石が迷宮(ダンジョン)に……」


 ルークが鞄から飛び出し、呆然とプレリード地下遺跡の入り口を見つめている。

 続いてナノも影から現れて、ルークの横にちょこんと並んだ。


迷宮(ダンジョン)……なのです?」


「ああ、どうやらそのようだぜ」


「地下迷宮型……紫晶塚の回廊アルト・アメシスタイトみたいなのです」


 ナノは顎に手を当て、考え込むような素振りを見せる。


「なんだ、ナノはダンジョンに詳しいのか」


 ルークは意外そうにナノを見上げた。


「なのです。『月刊ダンジョン踏破のススメ』はナノの愛読書なのです」


「なんだそれ」


「世界各国のダンジョン情報が載っている月刊誌なのです。最新の攻略情報や、季節ごとのダンジョンの変化、新進気鋭の攻略者がまとめられた神雑誌なのです!」


 ナノの発言に耳をそばだてる。

 やっぱり、この世界にも既にダンジョンが存在するようだ。


「メタリアス王国にも紫晶塚の回廊アルト・アメシスタイトっていう有名なのがあるのです。でも、ナノはイルムザーザ公国の黄砂に沈む図書廃墟(サンド・リブラリア)推しなのです!」


「へぇ、ナノは行ったことあるのか?」


「もちろん、ないのです。ナノは施設育ちの貧困な女の子なのです。行けるはずないのです」


「お、おぅ……」


 いちいち重いのデス……


「でも、いつか世界初のダンジョン踏破者になるのがナノの夢なのです……! そのために施設でも日々トレーニングしてきたのです!」


 そう言いながら、シャドーボクシングめいたポーズを取るナノ。


「世界初のダンジョン踏破者?」


「ダンジョンの最深部に辿り着いて、ちゃんと地上へ戻って来た人はいないのです。そもそも最奥があるのかどうかも分かってないのです」


「そうなのか? 最高位冒険者のセラフィナイト級でもダメなのか」


「ダンジョン攻略の難しさは、敵の強さだけじゃないのです。罠や地形、気温、さらに水や食料問題……そういうところが本当の鬼門なのです」


「なるほどな。言われてみると、ただの戦闘だけじゃ済まないサバイバルだもんな」


「なのです。奥まで進むのはいいとしても、帰りの食べ物が尽きて餓死、なんてパターンはよくあるのです……。『行きはよいよい、帰りはこわい』なのです」


 ナノがおどろおどろしい声真似をする。


 ただ、俺とロムラスはアイテム欄にいくらでもアイテムを持てるし、そもそも食料や喉の心配は皆無だ。

 かなり有利だな。


「ナノの言う通り、迷宮(ダンジョン)はかなりキケンだぜ。挑戦するなら、しっかり準備したほうが──」


「よっし、早速行くぞ~。金目のもの集めるぞ~」


「軽っ!! ノリ軽いなご主人!?」


「なのです! ナノのデビュー戦は、誰も挑んだことのないダンジョンなのです! ステキなのです!」


「ナノまで!?」


「やった~☆ なんだかよく分からないけど楽しそうじゃないですか~☆」


「お前は何なんだよ!?」


「なんだ、ルークは外で待ってるか?」


「行くに決まってんだろ!!」


 どっちなんだよ……。


 ……ただ、ルークとナノが一緒だと、あまり無茶はできないな。

 今回は数階分だけ進んで、感覚を掴むか。


「そういえば、『階層を初期設定することができる』とか言ってたが、何階にしたんだ?」


「ん~? 特には設定してないですよ~? そんな画面も出てこなかったですし」


 じゃあ、この後設定できるのか?

 それともロムラスが見逃したのか?


 まあいい、とりあえず階段を降りてみるか。


 螺旋階段の入り口付近は相変わらず青白い紋様がうっすらと残り、苔むした石壁には不思議な光が這うように揺らめいている。


「おい、ナノ! 気をつけろよ」


 ルークはやや警戒しつつも、先頭を切りそうな雰囲気だ。

 しかしナノはその横からスッと前に出ると、颯爽と階段の縁に足をかけた。


「ナノもルークも、俺より先に行かないように」


 トラップでもあったら危険だ。

 俺とロムラスはゲームのキャラだから痛くもかゆくもないが、二人はそうはいかないからな。


 螺旋階段は下へ向かって、緩やかに、しかし果てしなく続いているように見える。

 階下にはかすかな闇が沈んでいて、ときどき冷たい風が吹き抜ける音が聞こえた。


「うわぁ、足場が結構狭いですね~」(ロムラス)


「よし、じゃあ行くぞ」


 階段を一歩ずつ下っていく。

 壁には青白い魔法陣が埋め込まれ、うっすらと通路を照らしている。


「おにーさん、落ちないでくださいね~☆」


「誰に言ってんだ、誰に」


 というか、落下ダメージとかあるのか。

 ……今度試してみるか。


 階段を降りるにつれ、外の陽光は遠ざかり、代わりに魔法陣の青白い光が周囲を支配し始める。

 やがて数十段ほど進んで最後の段を踏み終えると、目の前には大広間が広がっていた。


 不自然なほど整然としていて、まるで幾何学模様のタイルが敷き詰められたホールのように思える。

 壁にはさっきと同じく古代の文字や紋様が刻まれ、一部は青い微光を帯びていた。


「ここが1階部分、って感じか?」


 天井までは優に十メートルはありそうな巨大空間。

 文様が刻まれた石造りの柱が規則正しく並び、その隙間から青白い光が漏れている。


「魔石一個でこんなもん作れるのかよ……」


 ルークが唖然とした様子で辺りを見回す。


「おい、あそこに魔法陣と石碑があるぜ」


 ルークの指さす方向には、緑色に光る大きな魔法陣があり、その横には石碑が立っていた。

 石碑に近寄ってみると、『調べる』が可能なオブジェクトのようだ。


 ……あれ、キーを押しても反応しないぞ。


「ロムラス、この石碑を調べてみてくれ。なんか反応しないんだよな」


「え~っと、どのキーだぁ……あっ、何か出てきました~! これ、階層数の選択画面みたいですねぇ」


「おっ、ここで選択できるのか。選択肢はどんなものがある?」


「極浅から超深層までありますね~。デフォルトでは『中程度(11F - 29F)』になってます☆……あっ、深層以降は選べないみたい!」


 なるほど、何か条件があるのだろう。

 まあ中程度でとりあえずいいか。


「この魔法陣はなんなのです……?」


 ナノはまるで吸い込まれるように魔法陣に近づき、そのまま足を踏み入れた

 ──瞬間、ナノの姿が消える。


「ナノ!!」


 咄嗟にルークも魔法陣の上へ飛び込む。と同時に、ルークの姿も消えた。


「おい、ルーク! ナノ!」


 呼びかけるが、返事はない。

 どうやらこの魔法陣の上に乗ると、そのまま転移してしまうらしい。

 おそらく転移先は、ダンジョンのどこかだろう。


「へぇ~、転移の魔法陣……。おにーさん。早く行かないとあの二人、死んじゃうかも?」


「分かってるよ! ロムラス、ちゃんとついてこいよ!」


「は~い☆」


 俺とロムラスも、魔法陣の上に飛び込んだ。

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